ニュースの内面を見る
地震の犠牲者に何の慰めも与えられない
● 昨年の11月イタリアの南部は,ヨーロッパで起きた地震としては近年最大級の地震に見舞われ,3,000人を超す死者が出ました。バルバノという村では,日曜日の晩のミサの終わる間際に地震に見舞われ,教会が崩れたため何十人もの死者を出しました。教区司祭は教会員にどんな霊的な慰めを与えましたか。伝えられるところによると,その司祭は泣き叫びながらこう言いました。「どうしてよりによって我々がやられなければいけないのか。神様がミサの最中にこの人たちの愛する人の命を取り去ることにされたなど,どうして説明できよう」。
しかし,その出来事を説明することは可能ですし,同時に大きな慰めを与えることもできます。カトリックのバルバロ訳聖書から,そうした災害で愛する人を失った人々に対して『あらゆる患難のうちで私たちを慰めてくださるあわれみの父,すべての慰めの神』が言わんとしておられる事柄を学ぶことができます。神が『愛する人々の命を取り去った』のではありません。そうではなく,「時と災難とは[すべての人]に及(び)……わなにおちる鳥のように,突然,災難がおそいかかる時,人の子らもそれにおちこんでしまう」のです。悲しみに沈んでいる親族や友人はこの点を知った上で,力を与えるイエスの次の約束からさらに元気づけられるでしょう。「こう聞いておどろいてはいけない。墓にいる人々がみな,そのみ声の呼びかけをきいて,墓を出[て幸福な将来を享受す]る時が来る」。―コリント第二 1:3,4。伝道 9:11,12。ヨハネ 5:28,29。
キリスト生誕の日付の最新情報
● ドイツ連邦共和国,ギリシャ,米国の少なくとも十のプラネタリウムでは,この冬上映した内容を変更して,キリスト生誕のより正確な年を反映するものにしました。何世紀にもわたって学者たちは,ユダヤ史家ヨセフスがヘロデ大王の死の前に生じたと述べている月食を基にイエスの誕生を西暦前5年もしくはそれ以前とみなしてきました。しかし今になって,米国ロサンゼルスのグリフィス天文台のジョン・モスリーは,最近の研究が,「ヨセフスの述べている月食は……西暦前4年の月食とは考えられないことを明らかにする納得のいく証拠」を提出している,と語っています。
ヨセフスが念頭に置いていたのは,西暦前1年に生じた二度の月食のいずれかだったに違いありません。UPIの報道はそれを示して次のように伝えています。「ヘロデが実際に死んだのは,一般に信じられている西暦前4年ではなく,西暦前1年のことである。イエスが誕生した時にヘロデが生きていたことを新約聖書の記録は明らかにしているゆえ,この問題は非常に重要である」。また同通信社によると「イエスの誕生は[これまでより遅い]西暦前3年もしくは西暦前2年の夏か初秋であることを研究の結果は示して」います。
ここでも,明確な証拠によって権威者たちは聖書の歴史的記録を認めるに至りました。ルカの福音書の記録は,イエスがヨハネからバプテスマを受けられた時,「およそ三十歳」であったと述べています。ヨハネはその半年前の「ティベリウス・カエサルの治世の第十五年」に業を開始しました。世俗の歴史によれば,それは西暦29年のことです。ですから,イエスの誕生を西暦前2年の……初秋」あたりとすると,イエスのバプテスマが「およそ三十歳」であったという記述と合致します。―ルカ 1:34-36,60; 3:1,2,23。
婦女暴行を避ける秘訣 ― 戦うこと!
● デトロイト警察の副署長ジェームズ・バノンは,暴行魔に「抵抗するとけがをするか殺されかねないというのは迷信じみた話である。それを裏付ける証拠は一つもない」と言明しました。一方,全米婦女暴行防止・抑制センターの所長メアリー・リスタッド博士は,「金切り声を上げたり,打ちたたいたり,かみついたり,けとばしたり,逃げようとしたりして物理的また心理的抵抗を次々に試みる女性のほうが婦女暴行を避けられる」ことが最近の研究によって証明されている,と語っています。
それに対し,単に泣き声を上げたり,話し合ってその場を逃れようとしたりした女性は強姦されやすいことが判明しました。事実,暴行魔の攻撃に激しく抵抗した女性より,言いなりになった女性のほうがひどいけがを負わされることが多かったのです。リスタッド女史はこう警告しています。「言いなりになることは絶対避けなければなりません。自分が無力でか弱い者であると思わせる人は暴行される危険を高めることになります」。
聖書の読者は同様の助言をずっと以前から受けています。古代イスラエルの女性は,暴行魔に襲われたなら,叫びたてて激しく抵抗することが律法によって求められていました。―申命 22:23-27。