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神の目的とエホバの証者(その36)ものみの塔 1962 | 4月15日
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所や収容所にいるドイツ人でない同僚たちにたいし,愛の援助を与えることができました。共に苦境になやむ証者たちが国際的な家族関係を保つことによって,収容所内の奉仕の特権に霊的に目ざめることができました。また,解放の日が来たあかつきには,神の神権的な崇拝を拡大する計画も立てられたのです。
収容所に入れられていた期間中,兄弟たちは密接な関係を保ち,あらんかぎりの手を打ってたがいのつらさを軽減し,霊的な食物を分かち合いました。ここにひとつの例があります。
1943年の初期,ラベンシュブルック収容所からの一姉妹はブッヘンワールド収容所に転送されました。それは,外国の王女,ビクター・エマニュエル3世王の次女マハルダ姫の世話を見るためでした。この姉妹には霊的な食物が供給されていないと,私たちは知っていました。私はいわゆる貴族の囚人たちのいる場所を取りかこむ特別なかこみのところに達することができました,そして見張りを説得して,毎週この二人の婦人に会うことを許してもらいました。そのため,兄弟たちから集めた50マルクを払うことが必要でした。そうするため,私はそこで仕事をする特別な許可が必要になりました。
私は電気技師でしたので,その仕事をする許可をこっそりもらうことができました。このようにしてその姉妹の福祉を守り,王女にも証言することができました。
1944年8月24日,私たちの収容所は同盟軍の飛行機で空襲されました。空襲の目的物は,囚人たちが使用されていたDAW兵器工場でした。この空襲のため多数の囚人とSSは殺されました。私たち証者たちは,この危険な幾時間をやっと生き残りましたが,工場に近いところに住んでいた姉妹の安否を気づかっていました。後に分かったことですが,彼女と王女と高位の士官たちは,SSの護衛のもとに塹壕の中に連れて行かれました。その日に約600の爆弾が投下されましたが,その一つは,塹壕のすぐ近くのところに,落ちて,塹壕全部をうずめました。私たちの姉妹をのぞいて他の全部の人は殺されてしまいました。私たちは,けがひとつ受けなかった彼女を塹壕から引き出すことができました。なんとすばらしい救いなのでしょう! 私たちは感きわまって泣き,エホバに感謝しました。私たちの仲間の中で死者は二人,けがをした者はわずか12人だけでした。l
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読者よりの質問ものみの塔 1962 | 4月15日
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読者よりの質問
● マタイ伝 1章に記録されている系図は,イエスの養父であるヨセフを通してのイエスの先祖に適用しています。それに反して,ルカ伝 3章にある系図は,イエスの母親マリヤを通しての系図になっています。それは,どんな根拠にもとづいているのですか。―アメリカの一読者より
両方の系図はダビデの名前を述べてから後は,子孫の名前で一致していません。ルカの系図にはマタイの系図よりも15も多い名前が述べられています。両方の系図にはマリヤの夫ヨセフがはいっていますが,同じ系図でないことは明白です。マタイの系図は,ルカの系図と反対の側から始まっいます。ルカはイエスから始まり,アブラハムとアダムのところまでさかのぼります。マタイはアブラハムから始まり,イエスまできます。そして,その間の大ぜいの人の名前をはぶいています。それで,マタイは男性だけの系図に注意を向け,女を間接的に含めていません。系図に女がぜったいに必要であると,彼は思わなかったのです。むしろ名前の述べられていないくさりと考えました。このことは,次の事実からも示されます。すなわち,彼が女性を念頭に置くとき,その名前を端的に言います。たとえば,「ユダはタマルによるパレスとザラとの父」そして「サルモンはラハブによるボアズの父」そして「ボアズはルツによるオベデの父」。タマル,ラハブ,そしてルツはアブラハムの子孫ではありませんでした。それで,系統は彼らの夫を通して,アブラハムから中断せずに続けられたにちがいありません。
ルカはマタイとことなり,女性の名前を端的に述べていません。すると,女性も系統の中に含まれていると考えれます。その場合,彼らの夫は義理の息子に過ぎず,血統を直接的に引いていないことになります。ユダヤ人の系統は,いつでも婚姻関係の男系でした。そのような場合,義理の息子は,その義理の父の子と呼ばれます。言われなくても理解されることは,ルカの系図のいちばん最初のところで示されています。それは,こう述べています。「イエス......人々の考えによれば,ヨセフの子であった」。ヨセフはイエスの義理の父に過ぎません。神は彼の父で,マリヤは彼の地的な母親でした。マタイはヨセフについて,こう述べています。「ヤコブはマリヤの夫ヨセフの父であった」。(マタイ 1:16,新口)しかし,ルカ伝 3章23節(新口)は,ヨセフが「ヘリの子」であると述べています。すると,ヤコブの子,ヨセフは,ヘリの義理の子に過ぎません。なぜなら彼の妻マリヤはヘリの娘だからです。
イエスはマリヤの子であったため,ダビデの直系の子孫でした。イエスはまたヨセフの養子であったため,ダビデの合法の子孫でもあり相続者でもありました。イエスがダビデ王の合法の相続者になりダビデ王の子孫の中に養子として入れられることだけでは不十分でした。イエスが,ダビデの肉と血の直接的な子孫になることが必要でした。すると,イエスの母親マリヤの系統がダビデからつづいていることが必要でした。ルカはマリヤについてのこの点を証明しています。それで,イエスはダビデの直系の子孫であり,ダビデの座位にすわる権利を持つ者と示しています。マタイの系図は,イエスが合法的な権利を持つにすぎないことを示しています。
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