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神の勝利 ― 苦悩する人類にそれが意味するものものみの塔 1974 | 1月1日
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そのみ座のもとに連れ去られた。……また,天で戦争が起こった。ミカエルとその使いたちが龍と戦った。龍とその使いたちも戦ったが,優勢になれず,彼らのための場所ももはや天に見いだされなかった。
23 「こうして,大いなる龍,すなわち,初めからのへびで,悪魔またサタンと呼ばれ,人の住む全地を惑わしている者は投げ落とされた。彼は地に投げ落とされ,その使いたちもともに投げ落とされた。そして,わたし[ヨハネ]は大きな声が天でこう言うのを聞いた。『今や,救い[勝利,新英語聖書; エルサレム聖書]と力とわたしたちの神の王国とそのキリストの権威とが実現した! わたしたちの兄弟を訴える者,日夜彼らをわたしたちの神の前で訴える者は投げ落とされたからである。そして彼らは,子羊の血のゆえに,また自分たちの証しのことばのゆえに彼を征服し,死に面してさえ自分の魂を愛さなかった。このゆえに,天と天に住む者よ,喜べ! 地と海には災いが来る。悪魔が,自分の時の短いことを知り,大きな怒りをいだいてあなたがたのところに下ったからである」― 啓示 12:5-12。
24 (イ)その『天での戦争』はどれほど続きましたか。(ロ)その戦争の結末が陸や海にいるわたしたちにとって災いとなるのはなぜでしたか。
24 聖なるみ使いたちと悪魔に従う悪霊たちとの間に起きたこの『天での戦争』がどれほどの期間続いたかについては記録の中に述べられていません。しかし,1918年11月11日に終わった第一次世界大戦より長く続いたとは考えられません。いずれにしても,さらに身近な問題は,天でその戦争が起きたことに気づいていなかった地上のわたしたちにそれがどのような影響を与えたかという点です。聖なる天は神の勝利を喜ぶようにと呼びかけられましたが,この地上にいるわたしたちについてはどうですか。天の大きな叫び声は,「地と海には災いが来る」と述べています。陸にいるにせよ海にいるにせよ,なぜわたしたちには「災い」となるのですか。「悪魔が,自分の時の短いことを知り,大きな怒りをいだいてあなたがたのところに下ったから」です。―啓示 12:12。
25,26 (イ)サタンとその使いである悪霊たちの存在を嘲笑する人びとに対し,第一次世界大戦終結以来の情勢に関してどんな質問が提出されますか。(ロ)最後に,原因と結果に関してわたしたちは何を尋ねますか。
25 聖書を嘲笑する人びとは,悪魔サタンとその使いである悪霊たちがこの地球の近くに投げ落とされているという考えを笑いぐさとするかもしれません。しかし,そうした人びとは,地と海が今日経験している「災い」を笑うことができますか。そして,現に笑っていますか。いいえ,そうではありません。それらの嘲笑者たちは悪魔サタンを肉眼で見ることができなくても,サタンおよびその使いとして働く無数の悪霊たちがまわりに,わたしたちの近くにいることを知る理由は得ているはずです。もしそれを信じないというのであれば,第一次世界大戦後まもなく組織された国際連盟が世界平和と安全のための国際機構となりえなかった理由を説明してください。戦争に狂奔する政治独裁者がヨーロッパに出現することを,それが阻めなかったのはなぜですか。1939年の第二次世界大戦のぼっ発をそれが阻止できなかったのはなぜですか。それは,広島と長崎の住民に災いをもたらした二つの原子爆弾の爆発を頂点とする戦争となりました。
26 また,国際連合機構が,1945年の第二次世界大戦終結時に創設されて以来,その後のすべての戦争,革命,領土の侵略,その他今日に至るまでのいろいろな政治混乱を阻止できなかったのはなぜですか。世界の強国によって核戦争のための恐るべき軍備増強がなされているのはなぜですか。通貨危機が起きているのはなぜですか。労働者と資本家の間に不断の紛争があり,政府および政府関係従業員の間にさえ紛争が絶えないのはなぜですか。熱狂的な国家主義,人種抗争や偏見,犯罪の増加,道徳の崩壊,性病の疫病的な広がりなどのすべてはなぜですか。人類の住みかである地球が汚染によって破滅してゆくのはなぜですか。人口が増えてゆく一方で食糧不足が増大してゆくのはなぜですか。わたしたちの時代が,「地上では,海のとどろきとその動揺のゆえに逃げ道を知らない諸国民の苦もんがあるでしょう。同時に人びとは,人の住む地に臨もうとする事がらへの恐れと予想から気を失います。天の諸勢力が揺り動かされるからです」というイエスの預言のとおりになっているのはなぜですか。(ルカ 21:25,26)どのような結果にも,それを導いた原因があります。こうした苦悩に満ちる結果をきたしていることの真の原因はなんですか。
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人類の苦悩の原因が除かれる時は近いものみの塔 1974 | 1月1日
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人類の苦悩の原因が除かれる時は近い
1 聖書によれば,人類の苦悩が増大しているおもな原因はなんですか。
利己的で愛のない人間たちがとがめを免れないことは確かです。しかし,人類の苦悩が増大していることの主要な理由は,悪魔サタンとその使いである悪霊たちが聖なる天からこの地球の近隣に投げ落とされ,それら放逐された悪霊たちがたけり狂っていることにあります。彼らがたけり狂っているのは,『天での戦争』が神の勝利という結果になったからです。彼らがたけり狂っているのは,神の真実のメシアによる神の王国が,異邦人の時の終わった1914年に天で誕生し,彼らがそれを阻みえなかったからです。彼らがたけり狂っているのは,その活動をこの地球に限定されている時が短く,そののちにはこの地球からさえ放逐されて底知れぬ深みに監禁されるからです。そこにおいて彼らは,全人類に対して邪悪な影響力を働かせることはもはやできません。―啓示 20:1-3,7。
2,3 (イ)悪魔サタンが目ざしているものは,すでに死んだ独裁者ヒトラーが目ざしていたものとどのように似ていますか。(ロ)サタンの意図は人間の生命を存続させることではありませんが,それを示すためになぜ啓示 12章13-17節が引用されていますか。
2 すでに死んだナチスの独裁者アドルフ・ヒトラーの場合,その政治上の目標は,『支配せよ,さもなければ破滅させよ!』ということでした。彼はこの考えを,それ以前の独裁者たちと同じところ,すなわち悪魔サタンから得ました。異邦人の時の間そしてそれ以前にも全人類を支配してきたサタンは,まもなくそうすることができなくなるのを知って,全人類を破滅させることを決意しています。そうすればメシアによる神の王国が支配できる人間はひとりも地上に残らない,というのがその考えです。核戦争による人類の自殺,また汚染による人類の自滅ということは,悪魔サタンの意図を思いとどまらせるものとはなりません。人類に対するサタンの意図は殺人的なものであり,そのことはヨハネへの啓示のその後の部分に次のように示されています。
3 「さて,自分が地に投げ落とされたのを見た時,龍は,男の子を産んだ女を迫害した。……それで龍は女に向かって憤り,彼女の胤のうちの残っている者たち,すなわち,神のおきてを守り,イエスについての証しの業を持つ者たちと戦うために出て行った」― 啓示 12:13-17。
ハルマゲドンでの戦争
4,5 (イ)象徴的な龍サタンはだれに対する戦争を宣言していますか。そして,いつまで?(ロ)サタンは,それと知らない地の支配者たちを何に導いていますか。彼のこの働きかけは啓示 16章13-16節の中でどのように描かれていますか。
4 龍によって象徴されるサタンは,神の組織(「女」によって象徴されている)に対する最後までの戦争を宣言しています。キリスト教世界および異教世界の政治支配者はそれと気づいていなくても,「大いなる龍」サタンは彼らを最終的な戦争における滅びへと導いています。それは,核兵器や生化学的な手段を用いた彼らどうしの戦争ではなく,「女」に例えられる神の組織から誕生
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