-
地球を横切る暗い影目ざめよ! 1977 | 8月8日
-
-
面の正確な測定が可能になります。これを基に,既算の測定値の確認が行なわれます。しかし皆既日食は,発生回数が少ない上に,発生地域が毎回異なるため,こうした情報の用途は限られています。
近代における最も長時間の皆既日食は,1955年6月20日にフィリピンで観測されました。この皆既日食は7分7秒7続きました。しかし,この日食も,西暦33年4月1日,金曜日の正午から午後3時ごろまでエルサレムを覆った3時間に及ぶ暗やみと比べるならごく短いものです。ルカの福音書の記録が示すところによると,その暗やみは『日の光がなくなった』ために生じました。(ルカ 23:44-46)しかし,この暗やみは,単なる日食によって生じたとは考えられません。というのは,それが生じたのは満月の時に当たる過ぎ越しの時だったからです。日食は新月の時にだけ起こります。イエスの死と関連のあるこの特異かつ異常な出来事は,太陽の光を支配するエホバ神の力を適切にも実証するものと言えます。
日食は畏敬の念を抱かせる光景を作り出しますが,その誉れも神に帰させるべきです。神は,太陽と月と星,つまり「天とその中にあるもの」の創造者です。(啓示 10:6)エホバは,天体の動きを支配する法則をもお定めになりました。地球上に暗い影を横切らせ,人々に畏敬の念を抱かせるこの日食のことを考える時,多くの人々はそのような事柄を思い起こします。
-
-
むだにされている母乳目ざめよ! 1977 | 8月8日
-
-
むだにされている母乳
赤子を母乳の代わりに牛乳で育てることによって,どれほどの経済的損失が生じているでしょうか。サイエンス誌は,これに答えて,ある国の『労働者は赤子のミルク代に1日の賃金の三分の一を充てねばならない場合がある』と報じています。南米のある国の場合,「1年間にむだにされる母乳の量は,乳牛3万2,000頭から得られる牛乳の量に匹敵する」ものと推定されています。同誌は,さらに次のように報じています。「世界銀行の栄養問題担当の副理事アラン・パークによると,発展途上国全体でむだにされている母乳の価値は,ごく少なく見積っても7億5,000万ドル(約2,000億円)を上回るであろう。その額は,『恐らく数十億ドルに達すると思われる』」。
母乳の代わりに牛乳を購入することによって,赤子は費やされたお金に見合うだけの益を受けるでしょうか。現在,母乳には,細菌の感染を防ぎ,またインフルエンザ・ウイルスをも防ぐと思われる“未確認因子”の含まれていることが認められています。牛乳には,こうした特性がありません。
-