-
今の時代にあって善をもって悪に勝つものみの塔 1969 | 12月15日
-
-
てエホバの子であることを示すように望んでおられ,それにはもっともな理由があるのです。
19 この「終わりの日」の悪に負けていないことをどのように示せますか。
19 今はこの事物の体制に対するサタンの支配が終わる時代であり,クリスチャンはあらゆる悪に取り囲まれていますが,善をもって悪に勝つことを今後も続けましょう。そして,他から加えられる悪行のゆえに,クリスチャンとしてゆだねられた愛の仕事,つまり神の国の良いたよりを告げる仕事をやめないようにしましょう。パウロのことばを考えてください。「悪に勝たるることなく,善をもて悪に勝て」。人が悪に負けるのは,悪に勝たせるからです。それで,これは,エホバの助けを得てわたしたちが左右できる事柄であり,わたしたちはいつもエホバの助けを祈り求めるべきなのです。それゆえ,悪に負けてはなりません。だれに対しても悪をもって悪に報いてはなりません。―ロマ 12:17-21。
-
-
バビロンから解放されて自由になるものみの塔 1969 | 12月15日
-
-
バビロンから解放されて自由になる
◆ 偶然の証言が実を結ぶことは,フランスにおける次の経験が示すとおりです。以前,教師をしていたエホバの証人の全時間奉仕者のところに,昔,自分の教えた生徒の一人が助言を求めて尋ねてきました。二人はしばらく,生きることのむずかしさ,今の世界の状態と,世界がかかえる諸問題,腐敗した傾向の増大などについて話し合いました。若者のしっかりした考え方を見た奉仕者は,聖書を取り出し,今の状態がイエス・キリストや使徒パウロによって預言されていたことを教えました。若者は多くの出版物を持って帰り,翌日の朝早くもう一度尋ねてきました。もっと知ろうとしていたのです。長い話し合いが行なわれ,二人はいくつかの教理,特に三位一体について注意深く調べました。
この若者は18歳ですが,12歳の時,いろいろ考えたすえ,僧職の道を選び,地方の神学校で1年を過ごしましたが,そこで見聞きしたことにすっかり驚き,失望して退学していました。こうして信仰の芽はつみとられていました。しかし満たされない気持ちのまま,引き続きミサには出ていました。ですからその開拓奉仕者から受け取った本を読むことは彼にとって大きな喜びでした。こうして若者はその本を一気に読み通し,そこに書かれている事柄すべてに関し,聖書から確かな証明を得たいと考えました。この若者の心の中に真理がもたらした進歩をみて,開拓奉仕者の心は踊りました。二人はまことの神のお名前,神の子イエス・キリスト,アダムとエバ,あがない,地上での将来の生活,現在におけるキリストの臨在などについて話し合いました。若者はメモをとり,出版物の余白に聖句を書きとめました。その二日後若者は再び開拓奉仕者の家の戸口をたたき,驚く奉仕者に向かって,教会の司祭に会いに行き20の痛烈な質問をし,聖書から答えるように要求してきたところだと語りました。たとえば,カトリック教会はどのように三位一体を説明するのかということです。しかし青年の驚いたことに,司祭はどの質問にも答えることができず,そのため彼は開拓奉仕者のところに帰って来たのでした。そこでマリヤと,会衆におけるマリヤの地位などについてさらに知識を得,今度も多くの聖句をメモしました。しばらくして,若者は枢機卿との会見を要請しました。その会見は許可されましたが,問題の20の質問に対する枢機卿の答えは,司祭の答えにまさるものではありませんでした。こののち青年はエホバの証人の奉仕者に次のように言いました。「あなたたちが真理を知っています。これからはあなたたちの集会に行きます」。現在この青年はエホバの証人の会衆の全部の集会に出席し,そう明であるために非常に早く進歩しています。彼の信仰の火は再び燃えはじめ,目的を持って人生を歩むに至りました。
― エホバの証人の1969年度年鑑より
-