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髪を切らなければ失業目ざめよ! 1972 | 7月22日
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髪を切らなければ失業
◆ 競争の激しいアメリカの商業界では,「身だしなみを良くしなければくび」という,いわば最後通告を従業員に申し渡す有名会社がふえている。
次のような例がある。アメリカ国内に250以上の販売事務所を持つ国際的な企業である,ナショナル・キャッシュ・レジスター・カンパニーでは,「NCR社のイメージ」と題する社長命令が出された。その一部は次のとおりである。「客の多くは,代表者の身づくろいの良くない会社との取り引きを嫌う。今日新しい取り引きを得るのは競争が激しくて困難であるから,我が社がいかなる理由によっても顧客を失うことは許されない」。次いで同社の男子従業員に対する規約があげられている。
「髪はきちんと切り,とかしておく。髪の長さは袴足まででなければならず,耳をおおうほどであってはならない。もみあげは耳たぶより下まで伸びたものはいけない。また,ひげの先が3センチ以上広がってはならない。小づくりできちんとそった口ひげは許可するが,天神ひげ,八字ひげ,ブラシのような口ひげ,それにあごひげは許可しない。仕事時の背広とシャツは正装用のものを着用し,ネクタイをしめる。平衡のとれた服装とは,身づくろいがよく,ビジネスマンらしくきちんと清潔にしていることである」。
NCRの命令書は,女子従業員に対してもふさわしい服装を規定している。
このことと関連して注目に値するのは,雇用者が長髪の人を雇わない地域では,長髪の人は失業保険を受ける資格がないということを規定した規則が,カリフォルニア州失業保険訴願局から出されたことである。また今年の1月,米最高裁判所は,学校の理事会が高校生に長髪を切るよう要請しても,生徒の憲法上の権利の侵害にはならないことを宣告した。
興味深いことに,クリスチャン奉仕者に関連して,髪型をも含むふさわしい身づくろいと外見のことが聖書に述べられている。使徒パウロは霊感のもとに,服装について「慎みと健全な思い」を勧め,極端な長髪は男性にとって「恥づべきこと」であると指摘しました。(テモテ前 2:9,新。コリント前 11:14,15)パウロは,人のふるまいが他の人に良きにつけ悪しきにつけ影響を及ぼしうることをも強調し,神の奉仕者の円熟した見方を次のように述べた。「我等この職の謗られぬ為に何事にも人を躓かせず。反って凡ての事において神の役者のごとく己をあらはす」。―コリント後 6:3,4。
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彼女は服装のスタイルを変えた目ざめよ! 1972 | 7月22日
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彼女は服装のスタイルを変えた
◆ アメリカ,ジョージア州,コロンバスに住むあるエホバの証人は,戸別伝道をしていたとき,流行の服装をした若い婦人にあいました。その婦人は長老派教会の信者で,日曜学校の先生でした。彼女の牧師は“自由思想家”の現代的な考えを教え,“モッド・ドレス”はその“表現”の一つだといいました。彼女の洋服のスカートはみな超ミニでした。
この婦人は証人の勧めに応じて,無償の家庭聖書研究をはじめました。そのうちに,聖書がクリスチャンの婦人に慎みのある服装をするようさとしていることに彼女の注意は巧みに向けられていきました。(テモテ前 2:9,10)その婦人は,彼女にとっては普通の長さの洋服を着て,王国会館にやってきました。それにもかかわらず証人たちは彼女をあたたかく迎えました。こうして彼女は思いがけなく,王国会館にいる婦人たちの慎みのある服装を見ました。
聖書を勉強していくにつれて,宗教指導者が彼女を誤導していたことが分かりはじめました。今彼女は,人はエホバの霊のもとにいるか,世の霊のもとにいるかのいずれかであることを知ったのです。彼女は泣きました。しかし,神の真理の価値をよく認識していたので,真理を他の人々にすすめはじめました。ほどなくして,彼女は慎みのある服装で王国会館に出席しはじめました。その場にいた証人たちは皆,彼女とともに喜びました。確かに神の真理は,神の意志に一致してその思いを作り変えるよう人々を助けます。―ロマ 12:1。
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