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復活によって地上の人々に開かれる機会ものみの塔 1965 | 7月1日
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ばなりません。
21,22 (イ)復活の希望と復活に対する認識は,どのようにパウロにとって力となりましたか。(ロ)ピリピ書3章8節から11節において,パウロは復活に対する価値評価をどのように述べていますか。
21 クリスチャン使徒パウロは,死人を復活させる神の恵みに深く感謝していました。この希望に支えられ,心を強くしたパウロは,殉教者の死に面することができました。それはまた神と人の前に清い良心を保つように,パウロをふるい立たせました。パウロは次のことを書いています。「わたしはまた,神に対しまた人に対して,良心に責められることのないように,常に努めています」。(使行 24:15,16)復活とくに「第一の復活」を何物にもまさるものと考えたパウロの価値評価は,獄中から書き送られた次の言葉によく示されています。
22 「わたしは,更に進んで,わたしの主キリスト・イエスを知る知識の絶大な価値のゆえに,いっさいのものを損と思っている。キリストのゆえに,わたしはすべてを失ったが,それらのものを,ふん土のように思っている。それは,わたしがキリストを得るためであり,律法による自分の義ではなく,キリストを信じる信仰による義,すなわち,信仰に基く神からの義を受けて,キリストのうちに自分を見いだすようになるためである。すなわち,キリストとその復活の力とを知り,その苦難にあずかって,その死のさまとひとしくなり,なんとかして死人のうちからの復活に達したいのである」― ピリピ 3:8-11。
23 (イ)復活に対する信仰の点で,私たちはだれにならうべきですか。(ロ)復活の希望がどんな面で私たちの助けになることを望みますか。神に何を感謝しますか。
23 使徒パウロは私たちのならうべき手本です。しかし私たちはおもに主イエス・キリストにならいます。キリストもまた3日目にご自分を死からよみがえらせる全能の神の力に望みをおきました。そして今では御国にあって自ら死者を復活させる力を委ねられています。イエス・キリストと使徒にならい,私たちも復活の希望のゆえに勇気のある者となれますように。復活の希望を持つ私たちは,よみがえりの時を待って死の眠りについている人々のことで慰めを得ますように。ハルマゲドン前のいま,たとえ死に面しても,復活の希望に励まされて,私たちは主なる神のわざをつづけることができますように。死者の復活があるゆえに,私たちの忠実な「労苦は」「主にあっては……むだになることはない」からです。主イエス・キリストにあって死に対する勝利を私たちに賜う全能の神に感謝しなければなりません。―コリント前 15:57,58。
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記録に残る最古の染料ものみの塔 1965 | 7月1日
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記録に残る最古の染料
◆ 合成染料などの無かった聖書時代に布を染める事は容易でなかった。イスラエル人が幕屋の造営に用いた資材のあるものは「緋」(ひ)に染められていた。(出エジプト 25:4; 26:1; 35:6)英語版「新世界訳聖書」は,この色を表わすのに,単に『緋色』を意味する『スカーレット』(scarlet)を用いず「カカススカーレット」(coccus scarlet)という表現を用いている。「カカススカーレット」については,これを記録に残る最古の染料とする学者がある。この染料は,地中海域の乾燥地帯に多い,小さな灌木性のカシ,カーミン樹についた,一種のカイガラムシから取られる。この虫のオスは飛ぶことができるが,メスは羽根を持たず,生涯の大半を樹上ですごす。交配ののちメスのからだは大きくふくれて豆のようになる。まだ産卵の始まらぬこの時期に,丸くなったメスを沢山集め,日にあゝてかわかす。のちにこれを水に入れると,深紅色の美しい染料となる。ギリシャ人はこの染料を愛用して「カカス」と呼び,アラビア人は「ケルメス」と呼んだ。英語の「クリムズン」(crimson=深紅色)はこれから来ている。カカススカーレットは最も美しい赤色染料として長く使われた。
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