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一般祭司職 ― キリスト教国が忘れた教義ものみの塔 1963 | 6月15日
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いうに過ぎません。―使行 6:1-7。テトス 1:5。ペテロ前 5:2,3。マタイ 20:25-28。
22 会衆内の僕は,後日どのように祭司の階級を作りあげましたか。
22 しかしパウロは真実に預言しました,「わたしが去った後,狂暴なおおかみが,あなたがたの中にはいり込んできて,容赦なく群れを荒すようになることを,わたしは知っている。また,あなたがた自身の中からも,いろいろ曲ったことを言って,弟子たちを自分の方に,ひっぱり込もうとする者らが起るであろう」。一般祭司職が全く失われたのは,利己的な人々が出て権力をふるったことの悲しい結果のひとつでした。教会史によれば,第二世紀において会衆内の僕は徐々に,しかし着実に地位を高めて特別な祭司の階級を形成するようになりました。会衆の監督すなわちepiskopoi<エピスコポイ>は司教の僧服を着け,古い人すなわちpresbyteroi<プレスビテロイ>は僕になり得る円熟した古い人というだけに留まらず,牧師の地位を占め,補佐の僕たちは今日の助祭になりました。人々は自分勝手に地位を得て階級制度を作りあげ,これは何世紀ものあいだ,聖俗両面にわたって一般信徒を厳重に支配してきました。―使行 20:29,30,新口。
23 (イ)カトリックの聖職はどの点で,一般から特別祭司職に変化した,いわゆるクリスチャン聖職の著しい手本となっていますか。(ロ)この変化はなぜ悪魔的なものでしたか。
23 ローマカトリック教会の祭司制はこの著しい例です。その祭司職は特別祭司職の仕組を模倣し,権力,教育,外見において一般信徒の上に位する別個の階級を作っています。またそれだけに留まらず,実際の祭壇のある寺院を建築し,そこにはべる者には特別な衣服を着せて一般の教会員とは区別しています。特別祭司職に完全に戻るため,教会はキリスト・イエスをその祭壇上に意のままに引きおろしてイエスの文字通りの肉と血をローマカトリックのミサにおいて犠牲にする権を特別な聖別によって有すると主張します。一般祭司職から特別祭司職への変容は,クリスチャンの外見が失われない限度で最大限に行なわれました。神のことばを活発に伝道する神の僕になる権利を教会員から奪い,教会員を無知で,しばしば文盲な人々の集団にしてしまった聖職者は,教会から神の御霊を消し去り,福音をひろめた初期クリスチャンの強い力を教会から奪ってしまったのです。こうして神とキリストに関する真理が世に勝つはずであるのに,その事を成し遂げるような革新は成就されませんでした。この変容は悪魔的なものです。
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今日の一般祭司職ものみの塔 1963 | 6月15日
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今日の一般祭司職
「その後わたしはわが霊をすべての肉なる者に注ぐ。あなたがたのむすこ,娘は預言をし,あなたがたの老人たちは夢を見,あなたがたの若者たちは幻を見る。その日わたしはまたわが霊をしもべ,はしために注ぐ」。―ヨエル 2:28,29,新口
1,2 一般祭司職の復興を目ざす,キリスト教国の今日の運動を推進しているのは誰ですか。その動機は何ですか。
何世紀ものあいだキリスト教国の神学者は,その支持する教会組織が,特別祭司職を持つゆえに非クリスチャン,非聖書的なものであることを承知していました。しかし彼らがこれを問題にし始めたのはこの20世紀になってからです。いまでは「一般祭司職」に関する論議が盛んに行なわれています。
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