深刻化する気候変動 地球の未来について聖書から分かること

「気候変動は災害レベルに達している。地球はもはや人が住めない所になりつつある」。ガーディアン紙（英語）

今人類は自分たちがしてきたことのせいで苦しんでいます。科学者たちによると，地球温暖化の原因は人間にあります。気温の上昇により気候が変わり，災害も増えています。

• 熱波，干ばつ，嵐などが頻発し，そのせいで洪水や山火事が多くなっている。

• 山岳氷河や北極の氷が解けている。

• 海面が上昇している。

この危機的な状況は世界中で見られます。ニューヨーク･タイムズ紙（英語）は193の国の調査報告の中で，「地球がSOSを出している」と書いています。世界保健機関によれば，大きな被害をもたらしている気候変動は，今や「人類の健康を脅かす最大の要因」です。

でも，希望がないわけではありません。聖書には，このような時代が来ることが予告されていました。そして，神が必ず地球の未来を守ってくれることも書かれています。

地球温暖化によって今起きていることは，聖書に書かれている預言の通りだと言えます。

預言 「終わりの時代は困難で危機的な時になります。人々は自分を愛し，お金を愛し，……不忠実になります。……全く人に同意しようとせず，……人を裏切り，強情で[す]」。（テモテ第二 3:1-4）

聖書は，気候変動の問題につながった人間の態度や傾向を預言していました。政府や企業は次の世代のことを考えず，経済的な利益を優先させています。たとえ問題に取り組むとしても，取るべき対策についてなかなか合意できません。

この預言からすると，人々が態度を変えて地球を守ろうとすることは期待できません。それどころか「ますます悪くなって」，自分のことしか考えない人が多くなっていきます。（テモテ第二 3:13）

聖書によると，全てのものを造ったエホバa神は，地球と人間のことを大切に思っています。次の3つの聖書の言葉から，神が地球のために行動を起こすということが分かります。

1. 1.神は「意味もなく[地球を]創造したのではなく，人を住まわせるために形作った」。（イザヤ 45:18）

   神は，地球を造る時に考えたことを決して変えたりはしません。（イザヤ 55:11）神は，地球が破壊されて人が住めない所になることを決して許しません。

2. 2.「温厚な人は地上に住み続け，豊かな平和をこの上なく喜ぶ。正しい人は地上に住み続け，そこで永遠に暮らす」。（詩編 37:11，29）

   神は，楽園になった地球で人がいつまでも平和に暮らせるようになることを約束しています。

3. 3.「悪人は地上から取り除かれ……る」。（格言 2:22）

   神は，環境破壊など悪いことをし続ける人たちが地球からいなくなる，と言っています。

地球についての素晴らしい約束を神はどうやって実現させるのでしょうか。世界全体を治める神の王国によってです。（マタイ 6:10）神の王国は天から治めます。環境問題を解決するために人間の政府と話し合う必要はありません。神の王国は人間の政府に代わって地球全体を治めるからです。（ダニエル 2:44）

神の王国が治めると，人間は美しくなった地球で安心して暮らせるようになります。（詩編 96:10-13）エホバ神はどんなことをしてくれるのでしょうか。

• 地球を元通り美しくする。

  聖書の言葉 「荒野と乾き切った土地は歓喜し，砂漠平原は喜びに満ちてサフランのように花を咲かせる」。（イザヤ 35:1）

  ここから分かること エホバは，人間が破壊した所を元通りにして，地球全体を美しくします。

• 異常気象をなくす。

  聖書の言葉 「神が暴風をなだめると，海の波は静まる」。（詩編 107:29）

  ここから分かること エホバは天候をコントロールできます。異常気象に悩まされることはなくなります。

• 地球の管理の仕方を教えてくれる。

  聖書の言葉 「私はあなたに洞察力を与え，進むべき道を教える」。（詩編 32:8）

  ここから分かること エホバは人間に地球を管理する仕事を任せました。（創世記 1:28; 2:15）どうすれば自然に優しい暮らしをしながら地球をきちんと管理できるかを，神は教えてくれます。