アモスの郷里は,エルサレムの南およそ16㌔,標高約820㍍の所にあるテコアの町でした。町の東には,約1,200㍍下方の死海まで荒涼としたユダの荒野が広がっています。その荒野で預言者アモスは若い時代に牧羊者として慎ましく働いていました。(アモ 1:1)ここで「牧羊者たち」と訳されているヘブライ語のノーケディームという言葉は,聖書中でここ以外に出ている箇所は一つしかなく(王二 3:4),特別な品種の羊を指すアラビア語のナッカドという言葉と関係があります。その種の羊は,外見はそれほど魅力的ではないものの,その毛のゆえに珍重されました。