聖書の見方
宗教
なぜこれほど多くの宗教があるのですか
「あなた方は神のおきてを捨て置いて,人間の伝統を堅く守っているのです」。―マルコ 7:8。
聖書は何と述べているか
人には生来,神を崇拝することによって満たされる,「霊的な必要」があります。(マタイ 5:3)それで人は,その必要を満たそうとして,神の考えではなく人間の考えに基づく宗教を数多く作り出してきたのです。
例えば,聖書には,1世紀のある宗教グループの成員たちについて,こう述べられています。「彼ら(は)神に対する熱心さを抱いてい(ま)す。しかし,それは正確な知識によるものではありません。彼らは神の義を知らないで,自分たち自身の義を確立しようと努めたために,神の義に服さなかったからです」。(ローマ 10:2,3)同様に今日でも,「教理として人間の命令を教える」宗教が数多く存在しています。―マルコ 7:7。
何らかの宗教に所属する必要がありますか
「互いのことをよく考えて愛とりっぱな業とを鼓舞し合い,……集まり合うことをやめたりせず,……そうしようではありませんか」。―ヘブライ 10:24,25。
聖書は何と述べているか
ヘブライ 10章25節には,「集まり合うことをやめたりせず」という一言が含まれています。この言葉から,神は人々に,崇拝のために組織されたグループとして集まるよう望んでおられる,ということが分かります。しかし,崇拝者は各々,神がどんな方で何を求めておられるかを自分で解釈するのではありません。聖書によれば,神に是認される崇拝を行なう人たちは皆,「語るところ(が)一致しているべき」であり,「同じ思い,また同じ考え方でしっかりと結ばれて」いなければなりません。(コリント第一 1:10)それらの人は,地域ごとに会衆として組織され,世界じゅうの「仲間の兄弟全体を愛し」ているはずです。(ペテロ第一 2:17。コリント第一 11:16)神に喜ばれるには,そのように組織され,一致して崇拝する必要があるのです。
真の宗教を見分けることはできますか
「あなた方の間に愛があれば,それによってすべての人は,あなた方がわたしの弟子であることを知るのです」。―ヨハネ 13:35。
聖書は何と述べているか
聖書には,真の宗教を実践している人たちの見分け方が,例えでこう述べられています。「あなた方は,その実によって彼らを見分けるでしょう。いばらからぶどうを,あざみからいちじくを集めることなどないではありませんか」。(マタイ 7:16)植物学者でなくても,いちじくとあざみとの区別はつきます。同様に宗教についても,専門家でなくても本物と偽物との違いは分かります。真の宗教には,どんな実つまり特徴が見られるでしょうか。
真の宗教は,人間の諸政府ではなく神の王国に注意を集中し,それを人類の唯一の希望とします。―マタイ 10:7; 24:14。
真の宗教は,無私の愛を促進します。(ヨハネ 13:35)どの民族にも敬意を払うこと,自分の時間や能力や資力を用いて他の人を助けること,また国家間の戦争に関与すべきでないことを教えます。―ミカ 4:1-4。
真の宗教は,単なる儀式や儀礼ではなく,生き方です。その信者は自分の教える事柄を実践します。―ローマ 2:21。ヨハネ第一 3:18。
本誌の発行者であるエホバの証人は,言葉と行ないによって神を敬うよう努めています。あなたも王国会館での集会に出席して,ご自分の目で確かめてみてはいかがですか。