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  • 養子縁組
    聖書に対する洞察,第2巻
    • ヘブライ語聖書は,養子縁組を法律上の手続きという観点から扱ってはいませんが,法律上の基本的な考えは幾つかの例の中に表われています。イシュマエルとイサクが生まれる前まで,アブラハムは自分の奴隷エリエゼルを少なくとも養子と同様の立場を得る者,また自分の家を相続する可能性のある者とみなしていたようです。(創 15:2-4)奴隷を養子にすることは中東では長いあいだ一般的な習慣になっており,そのようにして養子とされた奴隷は,父の実の子の相続権を上回るものではないにしても,やはり相続権を持つ者となりました。

  • 考古学
    聖書に対する洞察,第1巻
    • チグリス川の東にあり,ニネベの南東に位置する古代の都市ヌジは,1925-1931年に発掘され,粘土に刻まれた地図が出土しました。それはこれまでに発見された最古の地図であるだけでなく,西暦前15世紀の昔からその地で分割払い方式での売買が行なわれていたことを示す証拠でもあります。フルリ人の書記がバビロニアの言語で書いたとみられる約2万点もの粘土板も発見されました。それらの粘土板には,養子縁組,婚姻前契約,相続権,遺言などの事柄にかかわる,当時の判例に関する詳細な情報が豊富に含まれています。中には,族長に関する創世記の記述の中で描写されている種々の習慣と比較的よく似ている点も見られます。子供のいない夫婦が,自由の身の子供か,奴隷の身分の子供かにかかわりなく養子を迎え,その子供が親を世話し,埋葬し,親の相続人になるという慣行は,アブラハムが自分の信頼する奴隷エリエゼルに関して創世記 15章2節で述べた言葉と類似していることが分かります。長子の権を売ることも述べられており,それはヤコブとエサウの事例を思い起こさせます。(創 25:29-34)粘土板のテキストからはさらに,粘土製の小立像だった家族神を所有していることは不動産権利証書を所有しているのと同じであると考えられていたことが分かります。家族神を所有する者は財産所有権もしくは財産相続権を保持しているとみなされていたのです。この事例は,ラケルが父親のテラフィムを取ったり,父親がそれを取り戻すことに非常な関心を示したりした事情を説明するよい例かもしれません。―創 31:14-16,19,25-35。

  • エリエゼル
    聖書に対する洞察,第1巻
    • 1. ダマスカスの人で,子供のいないアブラハムの相続人になると思われていた人物。アブラハムはエリエゼルのことを「わたしの家の子」と呼びました。(創 15:2,3)ヌジから出土した書字板などの考古学上の発見物により,アブラハムがなぜエリエゼルを自分の相続人と考えたかが明らかにされました。多くの場合,子供のいない夫婦は養子を迎え,その子は親の老後の世話を見,親が死ぬと,その埋葬の手はずを整え,次いで財産を相続することになっていました。しかし,養子縁組が成立した後に息子が生まれた場合には,その実子が主たる相続人となるという規定がありました。

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