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エホバは契約の神ものみの塔 1998 | 2月1日
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6 (イ)アブラハムに対するエホバの約束はだれを通して成就することになりましたか。(ロ)アブラハム契約とは何ですか。
6 エホバの約束は胤に関係していたので,アブラハムにはその胤の到来する経路となる息子が必要でした。ところが,アブラハムとサラは老齢になっていたのに,子供のないままでした。しかし,ついにエホバは二人を祝福して奇跡的に生殖力を回復させ,サラはアブラハムに息子イサクを産み,こうして胤に関する約束が持続しました。(創世記 17:15-17; 21:1-7)それから幾年もたって,愛する息子イサクを進んで犠牲としてささげようとするかという点までアブラハムの信仰を試した後,エホバはアブラハムに対する約束を繰り返してこう言われました。「わたしは確かにあなたを祝福し,あなたの胤を確かに殖やして天の星のように,海辺の砂の粒のようにする。あなたの胤はその敵の門を手に入れるであろう。そして,あなたの胤によって地のすべての国の民は必ず自らを祝福するであろう。あなたがわたしの声に聴き従ったからである」。(創世記 22:15-18)この敷えんされた約束はしばしばアブラハム契約と呼ばれ,後に結ばれる新しい契約はこれと密接な関連を持つことになりました。
7 アブラハムの胤はどのように人数の面で増加しはじめましたか。どんな事情でエジプトに住むようになりましたか。
7 やがて,イサクには双子の男の子,エサウとヤコブが生まれました。エホバはヤコブを選んで約束の胤の先祖となるようにされました。(創世記 28:10-15。ローマ 9:10-13)ヤコブには12人の息子がいました。アブラハムの胤が増加しはじめる時が来たことは明らかです。ヤコブの息子たちが大人になり,その多くが自分の家族を持つようになったころ,飢きんのために彼らは全員エジプトへ移住せざるを得ませんでした。そこにはすでに,神慮のもとに,ヤコブの息子ヨセフが道を備えていました。(創世記 45:5-13; 46:26,27)数年後,カナンの飢きんはやみました。しかし,ヤコブの一族はエジプトにとどまりました。初めは客でしたが,後には奴隷とされました。モーセがヤコブの子孫をエジプトから導き出して自由の身にしたのは,アブラハムがユーフラテスを渡って430年後,西暦前1513年のことでした。(出エジプト記 1:8-14; 12:40,41。ガラテア 3:16,17)エホバはその時,アブラハムとの契約に特別な注意を向けることになりました。―出エジプト記 2:24; 6:2-5。
「古い契約」
8 エホバはシナイでヤコブの子孫とどんな契約を結ばれましたか。これはアブラハム契約とどんな関係がありましたか。
8 ヤコブとその息子たちはエジプトに移住した時には一種の拡大家族でしたが,その子孫は人数の多い幾つもの部族から成る大集団としてエジプトを去りました。(出エジプト記 1:5-7; 12:37,38)エホバは彼らをカナンへ連れて行く前に,南方の,アラビアにあるホレブ(つまり,シナイ)と呼ばれる山のふもとに導きました。そして,その場所で彼らと契約を結ばれました。これは,「新しい契約」との関係で「古い契約」と呼ばれるようになりました。(コリント第二 3:14)その古い契約により,エホバはアブラハムに対する契約の成就を例示的な形でもたらされました。
9 (イ)エホバはアブラハム契約によってどんな四つの事柄を約束されましたか。(ロ)イスラエルに対するエホバの契約によってさらにどんな見込みが生じましたか。それはどんな条件に基づいていましたか。
9 エホバはイスラエルにこの契約の条項をこう説明されました。「もしわたしの声に固く従い,わたしとの契約をほんとうに守るなら,あなた方はあらゆる民の中にあって必ずわたしの特別な所有物となる。全地はわたしのものだからである。そしてあなた方は,わたしに対して祭司の王国,聖なる国民となる」。(出エジプト記 19:5,6)エホバはすでに,アブラハムの胤が(1)大いなる国民となり,(2)敵対者たちに対する勝利を与えられ,(3)カナンの地を受け継ぎ,(4)諸国民に対する祝福の経路となることを約束しておられました。そして今度は,もし命令に従うなら,彼らがご自分の特別な民イスラエルとしてこれらの祝福を受け継ぎ,「祭司の王国,聖なる国民」となることを明らかにされました。イスラエル人はこの契約に入ることに同意したでしょうか。彼らは一人の人のように,「エホバの話されたすべてのことをわたしたちは喜んで行ないます」と答えました。―出エジプト記 19:8。
10 エホバはどのようにイスラエル人を組織して一つの国民とされましたか。彼らに対して何を期待されましたか。
10 それでエホバは,イスラエル人を組織して一つの国民とされました。崇拝と市民生活を統制する律法を与えました。また,幕屋(後にはエルサレムの神殿)と幕屋で神聖な奉仕を行なう祭司の一団とを与えました。契約を守るとは,エホバの律法に従うこと,そして特に,エホバだけを崇拝することを意味しました。そうした律法の核心を成す十戒の第一条は,「わたしはあなたの神エホバ,あなたをエジプトの地から,奴隷の家から携え出した者である。あなたはわたしの顔に逆らって他のいかなるものをも神としてはならない」というものでした。―出エジプト記 20:2,3。
律法契約による祝福
11,12 古い契約に含まれていた約束は,どのような意味でイスラエルに成就しましたか。
11 律法契約に含まれていた数々の約束はイスラエルに対して果たされたでしょうか。イスラエルは「聖なる国民」になったでしょうか。アダムの子孫であったイスラエル人は罪人でした。(ローマ 5:12)それでも,律法のもとでは,彼らの罪を覆うため種々の犠牲がささげられました。年ごとの贖罪の日にささげる犠牲に関して,エホバはこう言われました。「その日に,あなた方のため,あなた方を清い者とするために,贖罪がなされるからである。あなた方はエホバの前にあって自分のすべての罪から清くなる」。(レビ記 16:30)ですからイスラエルは,忠実な時には,エホバへの奉仕のために清められた聖なる国民でした。しかし,この清い状態は,彼らが律法に従い,犠牲を絶えずささげることに依存していました。
12 イスラエルは「祭司の王国」となったでしょうか。初めからイスラエルは,エホバを天的な王とする一つの王国でした。(イザヤ 33:22)さらに,律法契約には人間の王権のための規定が含まれており,後にはエルサレムで支配した歴代の王がエホバを代表する者となりました。(申命記 17:14-18)それにしても,イスラエルは祭司たちの王国だったでしょうか。確かにイスラエルには,幕屋で神聖な奉仕を行なう祭司の一団がいました。幕屋(後に神殿)は,イスラエル人にとって,またイスラエル人以外の人々にとっても清い崇拝の中心でした。また,その国民は人類に啓示される真理を伝える唯一の経路でした。(歴代第二 6:32,33。ローマ 3:1,2)単にレビの家系の祭司たちだけでなく,忠実なイスラエル人すべてがエホバの「証人」でした。イスラエルは,『エホバの賛美を詳しく話す』よう形造られたエホバの「僕」でした。(イザヤ 43:10,21)異国の人々のうち多くの謙遜な人たちは,エホバがご自分の民のために示された力を見,また清い崇拝の魅力に引かれて,改宗者となりました。(ヨシュア 2:9-13)とはいえ,実際に油そそがれた祭司として仕えたのは1部族だけでした。
イスラエルの中の改宗者たち
13,14 (イ)改宗者たちは律法契約の当事者ではなかった,となぜ言えますか。(ロ)改宗者たちはどのように律法契約のもとに身を置きましたか。
13 そのような改宗者たちはどんな立場にあったでしょうか。エホバが契約を結ばれたとき,それはただイスラエルだけとの契約でした。「入り混じった大集団」に属する人々は,そこに居合わせはしましたが,契約の当事者として名を挙げられてはいません。(出エジプト記 12:38; 19:3,7,8)その人々の初子は,イスラエルの初子のための贖いの代価が計算された時にも,考慮に入れられませんでした。(民数記 3:44-51)幾十年か後,カナンの地がイスラエル人の諸部族の間で分割された時,イスラエル人ではない信者たちのためには何も取り分けられませんでした。(創世記 12:7。ヨシュア 13:1-14)なぜでしょうか。なぜなら,律法契約は改宗者たちとは結ばれていなかったからです。それでも,改宗した男子は律法に従って割礼を受けました。彼らは律法の規定を守り,その定める制度から益を受けました。イスラエル人だけでなく改宗者も律法契約のもとに身を置いたのです。―出エジプト記 12:48,49。民数記 15:14-16。ローマ 3:19。
14 例えば,改宗者は,だれかを誤って殺してしまった場合,イスラエル人と同様,避難都市に逃げることができました。(民数記 35:15,22-25。ヨシュア 20:9)贖罪の日には,「イスラエルの会衆全体のために」一つの犠牲がささげられました。改宗者たちも会衆の一部とされていたので,その手順の中に含まれ,その犠牲によって覆われました。(レビ記 16:7-10,15,17,29。申命記 23:7,8)改宗者たちは律法のもとでイスラエルと密接に結び付いていたので,西暦33年のペンテコステにおいてユダヤ人のために最初の「王国のかぎ」が用いられた時,改宗者たちも益を受けました。その結果,「アンティオキアの改宗者ニコラオ」はクリスチャンになり,エルサレム会衆の必要を顧みるために任命された「確かな男子七人」の一人となりました。―マタイ 16:19。使徒 2:5-10; 6:3-6; 8:26-39。
エホバはアブラハムの胤を祝福する
15,16 アブラハムに対するエホバの契約は,律法契約のもとでどのように履行されましたか。
15 アブラハムの子孫が律法のもとに一つの国民として組織されると,エホバは族長アブラハムに対する約束どおりに彼らを祝福しました。西暦前1473年,モーセの後継者ヨシュアはイスラエルをカナンに導き入れました。そのあと土地が諸部族の間で分割され,アブラハムの胤にその土地を与えるというエホバの約束は成就しました。イスラエルが忠実であった時,エホバは敵対者たちに対する勝利を与えるという約束を成就されました。ダビデ王の支配期間中は特にそうでした。ダビデの息子ソロモンの時代までに,アブラハム契約の三つ目の面も成就しました。「ユダとイスラエルは,おびただしさの点で海辺にある砂粒のように多くて,食べたり飲んだりして,歓んでいた」のです。―列王第一 4:20。
16 では,諸国民はどのようにアブラハムの胤であるイスラエルを通して自らを祝福するのでしょうか。すでに述べたとおり,イスラエルはエホバの特別な民,つまり諸国民の中でエホバを代表する民でした。イスラエルが進んで行ってカナンに入る直前にモーセは,「諸国民よ,神の民と共に喜べ」と語りました。(申命記 32:43)多くの異国人がこたえ応じました。「入り混じった大集団」はすでにイスラエルのあとに従ってエジプトから出て,荒野でエホバの力を目撃しており,歓ぶようにというモーセの招待の言葉も聞いていました。(出エジプト記 12:37,38)後に,モアブ人の女ルツはイスラエル人のボアズと結婚し,メシアの先祖の一人となりました。(ルツ 4:13-22)ケニ人のエホナダブとその子孫や,エチオピア人のエベド・メレクは,多くの生来のイスラエル人が不忠実であった時にも正しい原則に付き従い,ひときわ目立ちました。(列王第二 10:15-17。エレミヤ 35:1-19; 38:7-13)ペルシャ帝国の支配下では,多くの異国人が改宗者となり,イスラエルにくみしてその敵対者たちと戦いました。―エステル 8:17。
新しい契約が必要
17 (イ)エホバがイスラエルの北王国と南王国を退けたのはなぜですか。(ロ)ユダヤ人が最終的に退けられたのはなぜですか。
17 それでも,神の特別な国民は,神の約束の全面的な成就にあずかるためには忠実でなければなりませんでした。ところが,そうではありませんでした。もちろん,際立った信仰を示すイスラエル人もいました。(ヘブライ 11:32–12:1)しかし,多くの場合,その国民は物質上の便益を期待して異教の神々に転じました。(エレミヤ 34:8-16; 44:15-18)個々の人は律法を曲げて適用するか,あるいは単に無視しました。(ネヘミヤ 5:1-5。イザヤ 59:2-8。マラキ 1:12-14)ソロモンの死後,イスラエルは北と南の王国に分裂しました。北の王国が反逆の極みに達した時,エホバは,「知識をあなたが退けたゆえに,わたしもあなたを退けて,祭司としてわたしに仕えることをやめさせる」と布告されました。(ホセア4:6)南の王国も,契約に不実になったため厳しく罰せられました。(エレミヤ 5:29-31)ユダヤ人がメシアであるイエスを退けたとき,エホバも彼らを退けました。(使徒 3:13-15。ローマ 9:31–10:4)結局,エホバは,アブラハム契約の全面的な成就をもたらすために新たな取り決めを設けました。―ローマ 3:20。
18,19 アブラハム契約が全面的に成就するよう,エホバはどんな新たな取り決めを設けましたか。
18 その新たな取り決めとは新しい契約のことです。エホバはこれを予告し,こう言っておられました。「『見よ,日がやって来る』と,エホバはお告げになる,『わたしはイスラエルの家およびユダの家と新しい契約を結ぶ』。……『これこそ,わたしがそれらの日の後にイスラエルの家と結ぶ契約だからである』と,エホバはお告げになる。『わたしは彼らの内にわたしの律法を置き,彼らの心の中にそれを書き記す。そして,わたしは彼らの神となり,彼らはわたしの民となるであろう』」― エレミヤ 31:31-33。
19 これこそイエスが西暦33年のニサン14日に話の中で言及された新しい契約です。その時イエスは,その約束された契約が,ご自分の弟子たちとエホバとの間で,ご自分を仲介者として結ばれようとしていることを明らかにされました。(コリント第一 11:25。テモテ第一 2:5。ヘブライ 12:24)この新しい契約を通して,アブラハムに対するエホバの約束は,一層栄光ある永続的な成就を見ることになりました。そのことについては次の記事で取り上げます。
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新しい契約を通して受ける,より大きな祝福ものみの塔 1998 | 2月1日
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アブラハムの胤を通して祝福される諸国民
5,6 アブラハム契約の基本的な霊的成就において,アブラハムの胤とはだれですか。その胤を通して得られる祝福を最初に受けるのはどの国民でしたか。
5 エホバはアブラハムに,「あなたの胤によって地のすべての国の民は必ず自らを祝福するであろう」と約束されました。(創世記 22:18)古い契約のもとで,心の柔和な多くの異国人は,アブラハムの胤の国民であるイスラエルとの結び付きを通して祝福を受けました。しかし,その基本的な霊的成就において,アブラハムの胤とは一人の完全な人間でした。パウロはこの点を説明し,こう述べています。「その約束はアブラハムとその胤に語られました。それが大勢いる場合のように,『また多くの胤に』とではなく,一人の場合のように,『またあなたの胤に』と述べてあり,それはキリストのことなのです」― ガラテア 3:16。
6 そうです,イエスこそアブラハムの胤であり,この方を通して諸国民は,肉のイスラエルに可能であったどんなものにもはるかに勝る祝福を受けるのです。実のところ,この祝福を受ける最初の国民はそのイスラエルでした。西暦33年のペンテコステのすぐ後に,使徒ペテロは一群のユダヤ人にこう語りました。「あなた方は預言者たちの子,また,神がアブラハムに,『そして,あなたの胤によって地のすべての家族は祝福を受けるであろう』と言って,あなた方の父祖と結ばれた契約の子です。神は,ご自分の僕を起こされたのち,邪悪な行為から各々を転じさせてあなた方を祝福するため,まずあなた方のところにその方を遣わされたのです」― 使徒 3:25,26。
7 アブラハムの胤イエスを通してどんな諸国の民が祝福されましたか。
7 その後まもなく,祝福はサマリア人に,次いで異邦人に差し伸べられました。(使徒 8:14-17; 10:34-48)西暦50年から52年までの間のある時点で,パウロは小アジア,ガラテアのクリスチャンにあててこう書きました。「聖書は,神が諸国の人々を信仰によって義と宣することを予見し,前もってアブラハムに良いたよりを宣明しました。すなわち,『あなたによってすべての国民が祝福されるであろう』と。したがって,信仰を堅く守る者は,忠実なアブラハムと共に祝福されているのです」。(ガラテア 3:8,9。創世記 12:3)ガラテアのクリスチャンの多くは「諸国の人々」でしたが,その信仰のゆえにイエスを通して祝福されました。どのようにでしょうか。
8 パウロの時代のクリスチャンにとって,アブラハムの胤を通して祝福されることには何が含まれましたか。そのような祝福を,最終的に何人の人が受けますか。
8 パウロはガラテア人のクリスチャンに,それぞれの背景がどうあれ,「キリストに属しているのであれば,あなた方はまさにアブラハムの胤であり,約束に関連した相続人です」と述べました。(ガラテア 3:29)それらガラテアのクリスチャンにとって,アブラハムの胤を通して与えられる祝福には,新しい契約の当事者となること,またイエスの共同相続者,つまりイエスと結び付いてアブラハムの胤を構成することも含まれていました。古代イスラエルの人口がどれほどであったかは分かりません。分かっているのは,「おびただしさの点で海辺にある砂粒のように」なったことだけです。(列王第一 4:20)しかし,イエスと結び付いてその霊的な胤を構成する人々の最終的な数についてははっきり分かっています。14万4,000人です。(啓示 7:4; 14:1)その14万4,000人は,人類の「あらゆる部族と国語と民と国民」の中から出て来て,アブラハム契約の祝福をさらにほかの人々にもたらすことに加わります。―啓示 5:9。
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