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聖書の1番目の書 ― 創世記『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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33 族長社会の原則や習慣で,聖書を理解するために肝要なものを幾つか挙げなさい。
33 また,創世記が提供する,族長社会に関する細かな情報は,聖書の研究者にとって大きな益となります。族長社会では共同体形式の家族統治が行なわれ,それはノアの時代からシナイ山で律法が与えられた時まで,神の民の間で保たれました。律法契約の中に取り入れられた細かな事項の中には,族長社会で既に実践されていた事柄が多くありました。共同体の功績(18:32),共同体の責任(19:15),血と命の神聖さ(9:4-6),また人間に栄光を付すことに対する神の憎しみ(11:4-8)などの原則は,歴史全体を通じて人類に作用してきました。多くの法律上の習慣や用語は,イエスの時代に至るまで後の数々の出来事に光を投じます。人や資産の管理に対する族長社会の律法(創世記 31:38,39; 37:29-33。ヨハネ 10:11,15; 17:12; 18:9),資産の譲渡の方法(創世記 23:3-18),長子としての権利を受けた者の相続財産に関する律法(48:22)― 聖書をはっきり理解するために必要な背景に通じようとするなら,わたしたちは,これらの点を知らなければなりません。族長社会の他の習慣で,律法の中に取り入れられたものとしては,犠牲,割礼(アブラハムに最初に与えられた),契約の締結,義兄弟結婚(38:8,11,26),物事の確かさを示すために誓いを立てることなどがあります。―22:16; 24:3。f
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