-
エリ,II聖書に対する洞察,第1巻
-
-
エリ,II
(Eli,II)
イエスは苦しみの杭の上で,第9時ごろ,つまり午後3時ごろ,今わの際に,「エリ,エリ,ラマ サバクタニ」(「わたしの神,わたしの神,なぜわたしをお見捨てになりましたか」)と叫ばれました。(マタ 27:46; マル 15:34)その様子を見ていた人々は,イエスがエリヤを呼んでいるのだと思いました。恐らく人々は,イエスの言葉が激しい苦しみのためにはっきり聞き取れなかったので,あるいはイエスの方言が自分たちのそれとは違っていたので,その言葉の意味を取り違えたのでしょう。(マタ 27:47; マル 15:35)イエスは天のみ父に向かって呼ばわり,み父がご自分の神であることを認めることによって,詩編 22編1節を成就させられました。
-
-
ヘブライ語聖書に対する洞察,第2巻
-
-
イエスはスロフェニキア人の女に話しかけた時のように,時には多分,アラム語を使われたことでしょう。(マル 7:24-30)イエスにより話された言葉として記録されている幾つかの表現は,一般にアラム語に起源があると見られています。しかし,ここでも注意が必要です。それらの表現をアラム語表現として類別することには疑問がないわけではないからです。例えば,杭につけられていたイエスが語った,「エリ,エリ,ラマ サバクタニ」(マタ 27:46; マル 15:34)という言葉は普通,アラム語で,恐らくそのガリラヤ方言ではないかと考えられています。しかし,「注釈者の聖書辞典」はこう述べています。「その言葉の原語に関し,またイエスご自身がヘブライ語とアラム語のどちらをより自然に用いられたかについては意見が分かれている。……種々の文書からすれば,多少アラム語の影響を受けた,ある形態のヘブライ語が紀元1世紀のパレスチナで使われていたものと考えられる」。(G・A・バトリク編,1962年,第2巻,86ページ)実際,マタイやマルコが記録したギリシャ語に音訳されたこれらの言葉から,使われた原語を確定できるものではありません。
-