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カエサル聖書に対する洞察,第1巻
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ローマ帝国全域で,カエサルの同意なくして治めることのできる王はいませんでした。そのため,ピラトはイエスに質問した際,イエスが王であるかどうかを中心に尋問を行なったようです。(マタ 27:11; マル 15:2; ルカ 23:3; ヨハ 18:33-37)ピラトはイエスを無罪として釈放しようとしましたが,ユダヤ人の指導者たちは,「この男を釈放するなら,あなたはカエサルの友ではありません。自分を王とする者は皆,カエサルに反対を唱えているのです」と叫びました。(ヨハ 19:12)「カエサルの友」という表現は地方総督にしばしば授けられた名誉称号でした。しかし,この場合,ユダヤ人の指導者たちはピラトが大逆罪を大目に見ているというとがめを受けるような立場に立っているという意味を込めて,一般的な用法でこの語を使ったようです。しっと深いカエサルへの恐れが一つの要因となって,ピラトは無罪の人に死の宣告を下す気持ちを固めました。その間にも祭司たちは皇帝の座に対する自分たちの忠節を声高に唱え,「わたしたちにはカエサルのほかに王はいません」と述べて神権的な支配を一切退けました。(ヨハ 19:13-16。イザ 9:6,7; 33:22と比較。)彼らはピラトがイエスの刑柱の上に「ユダヤ人の王」という罪名を付けさせたことに異議を唱えましたが,それは聞き入れられませんでした。(ヨハ 19:19-22)ローマ人は,犯罪者が有罪とされた罪状を明らかにするための標示を掲げるのを習慣としていました。
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総督の官邸聖書に対する洞察,第2巻
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総督の官邸
(そうとくのかんてい)(Governor's Palace)
ギリシャ語のプライトーリオン(ラテン語,プラエトーリウムに由来)は,ローマ総督の公式の邸宅を意味しています。ポンテオ・ピラトはエルサレムの総督の官邸でキリスト・イエスを尋問し,ローマの兵士たちはその中庭でイエスをあざけりました。(マル 15:16; ヨハ 18:28,33; 19:9)総督の官邸とはアントニアの塔のことであったと考える人もいれば,それはヘロデ大王が建てた宮殿だったのではないかと言う人もいます。後者の見解の裏付けとして,次の理由が挙げられてきました。(1)1世紀のユダヤ人の哲学者フィロン(「ガイウスへの使節」,XXXIX,306)によると,ヘロデの宮殿は「総督の家」と呼ばれており,総督ピラトがティベリウス・カエサルの栄誉をたたえて盾を掛けたのはそこであった。(2)ユダヤ人の歴史家ヨセフスは,行政長官<プロクラトール>ゲッシウス・フロールスがそこに宿舎を構えたと伝えている。(ユダヤ戦記,II,301 [xiv,8])(3)カエサレアのヘロデの宮殿は,その都市の総督の官邸となっていた。―使徒 23:33-35。
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