第4課
イエス・キリストはどんな方ですか
1. イエスの命はどのように始まりましたか
イエスは他の人間とは異なり,地上に生まれる前は霊者として天に住んでいました。(ヨハネ 8:23)神によって最初に創造され,神が他のすべてのものを創造する際に用いられました。エホバ神によって直接に創造されたのはイエスだけなので,適切にも神の「独り子」と呼ばれています。(ヨハネ 1:14)イエスは神の代弁者を務めたので,「言葉」とも呼ばれています。―箴言 8:22,23,30; コロサイ 1:15,16を読んでください。
2. イエスが地に来たのはなぜですか
神は,み子イエスを地に遣わしました。み子の命を天からマリアという名のユダヤ人の処女の胎内に移すことによって,そうなさいました。ですから,イエスに人間の父親はいません。(ルカ 1:30-35)イエスが地に来たのは,(1)神についての真理を教え,(2)わたしたちが困難な中でも神のご意志をどのように行なえるかという点で手本を示し,(3)自分の完全な命を「贖い」として与えるためでした。―マタイ 20:28を読んでください。
3. わたしたちに贖いが必要なのはなぜですか
贖いとは,人を死の危険から解放するために支払われる代価です。(出エジプト記 21:29,30)人が年老いて死ぬのは,神が当初意図したことではありませんでした。なぜそう言えるのでしょうか。神は最初の人間アダムに対し,聖書の言う「罪」を犯すなら死ぬということをお告げになりました。したがって,アダムは罪を犯さなければ死ぬことはなかったのです。(創世記 2:16,17; 5:5)聖書によれば,死はアダムを通して人類の世に「入り」ました。そのため,アダムはすべての子孫に罪と罪の刑罰である死を受け継がせました。わたしたちに贖いが必要なのは,アダムから受け継いだ死という刑罰から解放されるためです。―ローマ 5:12; 6:23を読んでください。
わたしたちを死から解放するための贖いを支払えるのはだれですか。人が死ぬ場合,自分の罪の代価を支払うに過ぎません。不完全な人間が他の人の罪のための代価を支払うことはできません。―詩編 49:7-9を読んでください。
4. イエスは何のために死にましたか
イエスはわたしたちとは異なり,完全な方でした。ですから,自分の罪のために死ぬ必要はありませんでした。そもそも罪を犯さなかったからです。イエスはむしろ,他の人の罪のために死にました。神は,み子を遣わして人類のために死を遂げさせることにより,わたしたちに対して非常に大きな愛を表わしてくださいました。イエスも,み父に従い,人類の罪のために自分の命を与えることにより,わたしたちに愛を示しました。―ヨハネ 3:16; ローマ 5:18,19を読んでください。
「イエスは何のために死にましたか」の動画をご覧ください。
5. イエスは今,何をしていますか
イエスは地上にいた時,病気の人をいやし,死者を生き返らせ,苦難にある人を助けました。こうして将来,神に従うすべての人々のためにどんなことを行なうかを示しました。(マタイ 15:30,31。ヨハネ 5:28)イエスは死んだ後,神によって霊者として復活させられました。(ペテロ第一 3:18)そして,神の右で待った後,全地の王として治める権限をエホバから与えられました。(ヘブライ 10:12,13)今やイエスは天で王として支配し,イエスに従う人々はその良い知らせを全世界で伝えています。―ダニエル 7:13,14; マタイ 24:14を読んでください。
間もなくイエスは王としての力を行使し,あらゆる苦しみを終わらせ,それを引き起こす者たちを取り除きます。イエスに従うことによって信仰を示す人たちは皆,楽園となる地で生きることになるのです。―詩編 37:9-11を読んでください。