ヨブ​記

 2 「あなたは『私わたしは神かみよりも正ただしい』と言いいました+。

それほどまでに自じ分ぶんが正ただしいと確かく信しんしているのですか。

 3 『あなた*に何なんの関かん係けいがあるのですか。

罪つみを犯おかす人ひとでも，これほどの目めに遭あうことはあるでしょうか』とも言いっています+。

 4 私わたしがあなたに答こたえましょう。

あなたの友ゆう人じんたち+にもです。

 5 天てんを見み上あげてください。

あなたよりはるか上うえにある雲くもを眺ながめてください+。

 6 あなたが罪つみを犯おかしたとして，神かみに傷きずを負おわせることはできますか+。

あなたが違い反はんを増ふやしたとして，神かみに被ひ害がいがありますか+。

 7 あなたが正ただしい人ひとだったとして，神かみに何なにを与あたえることができますか。

神かみはあなたから何なにを受うけ取とりますか+。

 8 あなたの悪あくは，あなたのような人にん間げんにだけ影えい響きょうし，

あなたの正ただしさは，人ひとの子こにだけ影えい響きょうします。

 9 人ひとはひどく虐しいたげられると叫さけび声ごえを上あげ，

強つよい者ものの支し配はい*からの解かい放ほうを求もとめて叫さけびます+。

10 しかし誰だれもこう言いいません。

『神かみはどこだろう。私わたしを造つくった偉い大だいな方かたは+。

人ひとは夜よる，その方かたのことを賛さん美びして歌うたわずにはいられない+』。

11 神かみは，地ち上じょうの野や獣じゅうに教おしえる以い上じょうのことを+私わたしたちに教おしえてくださり+，

私わたしたちを空そらの鳥とりよりも賢かしこくしてくださいます。

12 人ひと々びとが叫さけんでも，神かみは答こたえません+。

悪あく人にんが誇ほこっているからです+。

13 むやみに叫さけんでも*，

神かみは決けっして聞きかず+，全ぜん能のう者しゃは決けっして注ちゅう意いを払はらいません。

14 あなたが神かみは何なにもしてくれないと不ふ平へいを言いうなら，なおさらではありませんか+。

あなたの件けんは神かみの前まえにあるのですから，あなたは神かみをひたすら待またなければなりません+。

15 神かみは，怒いかりを抱いだいて責せき任にんを問とうことはせず，

目めに余あまるあなたの軽けい率そつさを気きに留とめることもしていません+。

16 このような訳わけで，ヨブは無む駄だに口くちを大おおきく開ひらいて，

知しりもしないのに言こと葉ばを発はっし続つづけます+」。