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はるかに破壊的
● 1918年から翌19年にかけて猛威を振るった“スペイン風邪”で,およそ2,000万人が死亡しました。“アメリカにおけるインフルエンザ,1918年から1976年まで”と題する新刊書の書評の中で,バーナード・ディクソンはこの疫病にふれ,次のように述べています。「これは,人命を奪う点で二つの世界大戦と比較しうる歴史上唯一の特異な出来事で,はるかに破壊的であった。少なくとも,人類の五分の一が感冒に伴う高熱や体の痛みに悩まされた」。
英国の雑誌“ニュー・サイエンティスト”の中でも,ディクソンはこう書いています。「[“スペイン風邪”に冒されて]死んだ幾百万人もの犠牲者の大半が壮年期の人々であったのは異常なことであった。西サモアでは,3万8,000人の人口のうち7,500人が3か月以内にこのウイルスに感染して死亡した。サンフランシスコが流感に襲われた時,3,500人の患者が胸部疾患でサンフランシスコ病院に収容され,そのうちの四分の一以上が死亡した」。
多くの人は,1918年から翌19年にかけて,インフルエンザが全世界で猛威を振るい,多数の人命を奪ったため,これを注目すべき流行病と考えていますが,このインフルエンザには単なる歴史的意義以上の大きな意味があるのです。これらの出来事は,目に見えない霊者なる王として天で即位するイエス・キリストの臨在の「しるし」の一部を構成しています。「あなたの臨在と事物の体制の終結のしるしには何がありますか」との質問に答えて,イエスは一部次のようにお答えになりました。「大きな地震があり,そこからここへと疫病や食糧不足が起こります」。―マタイ 24:3。ルカ 21:7,11。
整った服装は大切
● パン・アメリカン航空会社の定期刊行物“クリッパー78”によると,同社は最近,従業員と無料もしくは割引運賃の招待客に対する新しい服装規定を設けました。例えば,エコノミー・クラスを利用する男性は,背広かスポーツ・コートとズボンを組み合わせたものを着用するよう望まれています。シャツはスポーツシャツでもよいしワイシャツの場合にはネクタイをつけなくてもよいとされています。女性は,婦人服,スーツ,スカート,スラックススーツ,もしくはスラックスに「服やブラウス,セーターを上品に組み合わせたもの」を着用することになっています。
男性の従業員や客にふさわしくない服装としては,「えりのないシャツ,Tシャツ,汗とりシャツ,カジュアルジーンズ,はだし,ソックスなしでサンダルを履くことが含まれて」います。女性の場合は,「ショートパンツ,カジュアルジーンズ,カジュアルシャツ,Tシャツ,タンクトップは望ましくないとされており,ショートシャツ(上腹部がむき出しになるミドリフ)やショートスカート,はだし,靴下なしでサンダルを履くこと,頭にカーラーを付けたままにしておくこともよくない」とされています。16歳以下の子供は,「身なりを整え,旅行に適したふさわしい服を着るよう」求められています。同航空会社の人事課では,この規定を全社内に適用する前に,多数の従業員の意見を聞き,他の部局とも話し合いました。
もちろん,一般の乗客はこうした服装規定に拘束されません。しかし,これによって,乗客も,整った服装が大切であることを知るでしょう。航空会社が,その場に似つかわしい服装や身繕いを重視していることは明らかです。聖書は,クリスチャンの男女子供が様々な状況下でどんな服を着るべきかを細々と指定してはいませんが,敬神の思いを持つ人々は,整った服装が大切であることを知っています。クリスチャンの女性には,『よく整えられた服装をし,慎みと健全な思いとをもって身を飾る』ように勧められています。―テモテ第一 2:9,10。
「寄せ集め道徳論」
● トロント・スター紙の宗教欄の編集長に送られた41通の手紙の中で,カナダ,オンタリオ州,ピーターボロ近郊のある学校の第11学年生[高校2年]は,「種々の問題の正邪を決する絶対的な道徳規準に関して様々な意見を表明」しました。同紙の宗教欄の編集長トム・ハーパーによると,「彼らは,道徳は個人の選択にまかされている事柄であると論じて」いました。解説記事の中で,ハーパーは次のように書いています。「ある面で,[学生たちは]年長の者たちよりも不正に対して敏感である。しかし,結論的に言えば,彼らの手紙の論理は,各自が自分の目によしとすることを行なえばよいとする,寄せ集め道徳論である」。
クリスチャンは,「歩む人が,その歩みを自分で決めることのできないことを」知っています。(エレミヤ 10:23,口)加えて,聖書は,「わがままにさせた子はその母に恥をもたらす」とも警告しています。(箴 29:15,口)ですから,神を敬う親が自分の息子や娘に最高の道徳規準,つまり人間の創造者の道徳規準をしっかりと教えるのはなんと重要なことでしょう!