1984 エホバの証人の年鑑
良いたよりの宣明者たち!
エホバの証人は「永遠の良いたより」を宣明しており,その音信に幾百万という人々が答え応じています。―啓示 14:6。
人々は世界情勢が危機的であることは知っていても,その意味を理解していないかもしれません。エホバの証人は,これらの出来事がこの事物の体制の終わりの時のしるしであり,神の救出の日が近いことをふれ告げています。それは確かに「良いたより」です!
エホバの証人は,1914年以降,人類がこの邪悪な体制の終わりの日に生きていることを信じています。サタンの体制から,キリストの王国が支配するエホバの義の新秩序への救出は,ハルマゲドンの戦場で行なわれる神の戦いにおいて,矯正不能な邪悪な者たちが除かれることによって実現します。―啓示 16:16。
彼らはまた,幾百万もの人々がハルマゲドンを生き残り,神が約束された地上の楽園で生きることや,その彼らに,死人からの復活により,億を数える人々が加わることを信じています。最終的に是認を受ける人々は,永続するように造られた地上で完全になって永久に生きるのです。これこそ,エホバの証人が「あらゆる国民に対する証しのために」世界中で宣明している王国の良いたよりなのです。―マタイ 24:14。
この良いたよりを担う人々は,「エホバの側の善意の年」だけではなく,「わたしたちの神の側の復しゅうの日」をもふれ告げる使命をエホバから与えられています。(イザヤ 61:1,2)イエスの弟子たちはこの時に関し,「あなたの臨在と事物の体制の終結のしるしには何がありますか」とイエスに尋ねました。(マタイ 24:3)イエスはそのしるしの一部として,次のような出来事を列挙されました。それは,大きな戦争,飢きん,疫病,地震,ご自分の追随者たちに対する迫害,不法の増加,自らが陥っている窮地から逃れる道を知らないために生ずる諸国民の苦もんなどです。―マタイ 24章。マルコ 13章。ルカ 21章。
1914年以降の二つの世界大戦で6,900万人の人々が命を失いました。小規模な戦争も生じて,死者の表にさらに幾百万もの人々が加えられました。飢きんは広まっています。今,10億人の人々が飢えを経験しているか,ひどい栄養失調の状態にあります。第一次世界大戦以降,疫病が全地にまんえんしてきました。心臓病,ガン,および他の変性の病気のために死ぬ人の数も急激に増加しています。
1914年以降の地震による死者は160万を超え,過去1年間に何回も大きな地震が起きて,さらに幾千人もの人々が命を失いました。
道徳規準はもろくも崩れ去っています。不道徳行為が,「新しい道徳」というえん曲な名称のもとに,津波のように押し寄せています。多くの人が姦淫を正常とみなし,貞節な人を上品ぶった人と見ています。青少年と成人の非行が盛んに行なわれるので,家族のきずなも社会的な関係も,もろくなっています。スラム街での犯罪,郊外での犯罪,実業界や政界で高い地位にある人々の犯罪などが見られます。
こうした事柄の中には,以前にも生じていたものが多くありますが,今日のようにそれらが同時に,あるいはこれほど大規模に生じたことはありませんでした。しかし,わたしたちが生きている時代にしか見られない一つの特色があります。それは『地が破滅させられている』という特色です。(啓示 11:18)全世界的な汚染のため,吸う空気,飲む水,食物の生長する土壌がむしばまれています。汚染を引き起こす者たちが思いとどまらなければ,今世紀が終わる前に地球は人が住めない所になってしまう,と科学者たちは警告しています。しかし,エホバこそ,ご自身の神聖な目的のために地球を救うべく,汚染を引き起こす者たちをとどめる方なのです。人類にとってこれはまさに良いたよりです!
良いたよりはどのように宣べ伝えられているか
この事物の体制の終結に関するしるしのうちで顕著な部分をなしているのは,次のイエスの命令が成就していることです。「そして,王国のこの良いたよりは,あらゆる国民に対する証しのために,人の住む全地で宣べ伝えられるでしょう。それから終わりが来るのです」。(マタイ 24:14)イエスは,このような王国宣明者たちがあらゆる国で憎まれ,迫害される,と予告されました。確かに,その通りのことをエホバの証人たちは経験してきました。―マタイ 24:9。ルカ 21:12-19。
そうした経験にもかかわらず,エホバの証人は宣べ伝える業を拡大し,現在ではそれが全地の205の国々で,4万6,235の会衆によって行なわれるまでになりました。それらの国々で,250万1,722人の伝道者たちが熱心に宣べ伝えているのです。良いたよりの宣明者たちが家から家に出かけ,関心を持つ人々を再訪問するとき,何億冊もの書籍,聖書,雑誌が毎年配布されます。彼らはまた,神の目的について学びたいと願う人々の家庭で,無償の聖書研究を司会します。
始まりはささやかだった
100年余り前の1870年ごろに,誠実な数人のクリスチャンが聖書の研究を行なうため,米国ペンシルバニア州のアレゲニーという町に集まり始めました。この小グループからエホバの証人の全世界的な組織が生まれたのです。これらの男女は,あらゆる職業,あらゆる宗教,あらゆる国籍,あらゆる言語の人々から来ており,神の王国の良いたよりを宣べ伝えてすべての国の人々を弟子としなさい,とのイエスの命令を喜んで受け入れ,実践してきました。―啓示 7:9。マタイ 24:14; 28:19,20。
宣べ伝えて教える業をよりよく組織するため,イエス・キリストのこれらの追随者たちは,1881年にシオンのものみの塔冊子協会を結成しました。それは1884年に法人化され,後にその法人の名称はペンシルバニア州のものみの塔聖書冊子協会へと変更されました。この法人が結成された目的は,その定かんによれば,大規模な聖書教育の業を可能にすることでした。それは王国の音信に関係したことでした。
時の経過と共に,合法的で非営利の同様な宗教法人が他の国々でも組織されました。これらの宗教法人はすべて,一つの業,つまり神の王国の良いたよりを全世界で宣べ伝えるという業を完遂するために一致調和して働きます。ですからそれは,イエスがご自分の追随者たちに教えられた通りのことです。イエスは,人々に神の言葉の真理を教育するために「忠実で思慮深い奴隷」の組織を用いておられるのです。(マタイ 24:45-47)マタイ 24章14節と調和して,良いたよりは,終わりが到来するまでにすべての国の人々に証しとして宣べ伝えられなければなりません。ですから,エホバの証人は組織的な伝道を続け,王国の音信に答え応ずる人々を教え,また訓練します。彼らの願いは,義を愛するすべての人が自分たちと共にこの極めて緊急な業に携わることです。そして彼らは,今生きている幾百万という人々が決して死ぬことなく,他と異なる一つの民として全能の神の大いなる日の戦争を自分たちと共に生き残り,地上の楽園を永遠に享受することを願っています。
支部
エホバの証人の宗教活動ができるだけ円滑に行なわれるよう,ものみの塔協会は,現在良いたよりがふれ告げられている多くの国に支部を設立してきました。これらの支部のうちの多くは印刷工場の施設を持っています。それらの工場では,エホバの証人が,真理を探し求める人々に益が及ぶようにと世界中で配布するのに用いる聖書,書籍,雑誌,および他の宗教上の出版物が生産されます。「わたしの聖書物語の本」,「あなたは地上の楽園で永遠に生きられます」,および「ものみの塔」誌と「目ざめよ!」誌などの出版物の生産と配布は,彼らの宗教活動の重要な部分をなしています。
昨奉仕年度には250万1,722人の宣明者たちが4億3,672万991時間を費やして神の王国の良いたよりを宣べ伝えました。彼らはすべての主要な国の人々に,聖書,書籍,雑誌,パンフレットを配布しました。今までのところ,この文書は約190の言語で発行されています。
ものみの塔協会は,遠く世界の四すみにまで奉仕者や他の代表者たちを派遣してきました。これらの人々は,宣教者,特別開拓奉仕者,巡回および地域監督の資格で奉仕しており,昨年この活動のためだけに2,008万4,360.82㌦(約48億円)が費やされました。世界中のエホバの証人たちは自発的な寄付を通してこの業を喜んで支持してきました。
ベテル家族
6,582人を数えるベテル家族の成員は,各国の協会の支部や他の工場,事務所,農場などで働いています。ベテルとは「神の家」という意味で,94の支部の所在地でさまざまな活動の世話をする献身的な男女の住居を指すのにふさわしい名称です。各々のベテル家族の成員には,神聖な奉仕に関する類例のない特権があります。彼らは,地のあらゆる場所で王国の関心事に役立つ種々の割り当てられた仕事に全時間携わることができます。ベテル家族の成員は,密接に協力することにより,数多くの言語で,印刷された形の王国の音信を送り出すという膨大な量の仕事を成し遂げることができます。例えば過去1年間に,彼らは聖書と書籍と小冊子を合計5,351万7,808冊生産し,小冊子,プログラム,ビラ,および他の幾百万という印刷物のほかに「ものみの塔」と「目ざめよ!」の両誌を合計4億6,007万2,255冊生産する仕事にあずかりました。さらに彼らは,数多くの会衆に割り当てられており,それぞれの会衆と交わって,宣べ伝える業にも参加しました。
全世界の報告
全世界の報告に示されている数字をざっと調べてみると,大部分の国々で,伝道者の数や王国の業の多くの面で増加の見られることが分かります。表に載せられている205の国々については,奉仕活動を報告している王国伝道者たちの数が6.8%増加しました。伝道者の最高数は265万2,323人であり,それは昨奉仕年度の平均を30万9,689人上回る増加です。宣べ伝える業にささげられた時間も増えて,4億3,672万991という数字になりました。再訪問は9.8%,聖書研究は13.3%増加しています。16万1,896人という,バプテスマを受けた人々の数も感動的でした。この数は1982年の16.9%増に当たります。
1983年の記念式の出席者数は際立っていました。聖書のニサン十四日の始まりとなる3月29日の日没後に,キリストの死の記念式の出席数としては今までの最高数である676万7,707人が出席しました。これは,昨年の記録的な出席者数を8.2%も上回るものでした。このことは,昨年より51万4,920人も多くの人々が出席していることを意味しており,1年のうち最も重要なキリスト教のこの行事に多くの新しい人々が出席するよう助ける取り決めを,兄弟たちが立派に支持した証拠となっています。わたしたちは,良いたよりの宣明者の数が増加する見込みがあると感じないわけにはいきません。
多くの国で見られる増加
多くの国でエホバの証人が良いたよりを宣べ伝える時,わたしたちはそこに生きた信仰を見ます。ノルウェーで伝道者が5%増加し,かつてないほど多くの聖書研究が司会されたのを見てわたしたちは喜んでいます。6月には1982年の6月と比べて,野外宣教に9,500時間近くも多い時間がささげられました。記念式の出席者は1万4,135人であり,昨年よりも1,071人多くなっています。
フィンランドでは伝道者の最高数に達し,4月には1万4,365人が王国奉仕に携わりました。フィンランドの多くの人は世界情勢に頭を悩ませています。この世界はどうなってしまうのかといぶかっています。このフィンランドの人々の中で,いま王国の音信に注意を払う人々は少なくありません。幾千人もの人々がいま家庭聖書研究を受け入れています。
例えば,1982年の11月に,二人の姉妹が王国の音信を携えて家から家を訪問していた時に,関心を示した若い男の人に会いました。「あなたは地上の楽園で永遠に生きられます」の本を提供したところ,この人は喜んで受け取りました。そして,後で聖書を持って来て欲しい,と頼みました。1週間しないうちに二人の姉妹は聖書を持って再び訪問しました。驚いたことにこの人は,「どうすればエホバの証人になれますか」と尋ねました。この若い男の人は教員でしたが,トップクラスの運動選手でもあり,スポーツコーチとして尊敬を集めていました。家庭聖書研究で霊的に強められたために,この人は立ちはだかる多くの反対に対しても,またどんな誘惑に対しても抵抗することができました。去年の夏ヘルシンキで行なわれた「王国の一致」地域大会でこの人は献身の象徴としてバプテスマを受け,今では活発なエホバの証人となっています。
インドでは,平均伝道者数が5,574人となり,9%の増加を記録しました。バングラデシュとネパールも伝道者の増加を示しています。インド支部は,デーバナーガリー文字の筆記体活字のためのキーボード配置図と文字のデザインを送って来ました。これらがものみの塔のMEPSのコンピューターに組み込まれれば,この支部は,ヒンディー語,マラーティ語,ネパール語の植字ができるようになり,さらに幾百万もの人々が良いたよりを聞くための戸口が広く開かれることになります。
ベネズエラの記念式に出席した8万1,098人は,同国の伝道者の4倍に相当しました。ジンバブエでも出席者は伝道者のほぼ3倍に達しました。正規および補助開拓者の最高数も63%増えました。韓国では開拓奉仕の面で著しい進展が見られました。正規開拓者の数が3,200人を突破し,平均すると39%の増加になります。補助開拓者は5,669人という新最高数に達し,平均では34%の増加になります。この活動は伝道者(初めて3万3,000人を超えた)と配布数の新最高数に貢献しました。雑誌配布は36%増加し,一方,得られた予約も55%増加しています。一人の兄弟は一月に164の予約,9か月間で656の予約を得ました。
デンマークでは1年間に聖書研究の数が9%上昇しました。開拓者の平均数は9%,補助開拓者の平均数は30%近く増えました。麻薬中毒にかかっていたある若い女性が聖書の勉強を始め,以前の生き方を大きく変化させました。5か月もしないうちにこの人はバプテスマを受けました。熱意を抱いていたこの女性は補助開拓者になり,それから正規開拓者になりました。今では,以前の仲間たちとの聖書研究を数件持っています。
オーストリアでは初めて伝道者の数が1万5,000人の大台を超えて喜びました。ベルギーでも,前年の最高数を超え,2万人以上の伝道者になったことを喜んでいます。開拓者の数は前年度と比べて30%増加しています。
ギリシャからの報告によると,現在「すべての兄弟たちが家から家に宣べ伝える業に熱心で,街路伝道や非公式の証言を行なっており,宣べ伝える業に対する彼らの熱意は非常に高まっている」とのことです。正規開拓者の数は1年間で397名から636名に増えました。補助開拓者の最高数は2倍以上に増え,4月には2,456人を記録しました。聖書研究も4月には7,811件という最高数に達しました。そして伝道者の数は8月に2万1,143人になりましたが,これは20か月連続の新最高数です。
あらしも証人たちを押しとどめることはできなかった
1983年の3月にサイクロンのオスカルがフィジーで吹き荒れ,1万人の人々が家を失いました。このうち50人がエホバの証人でした。一つの王国会館は完全に破壊され,もう一つのほうもひどい被害に遭いました。約10万人が食物の配給を受けました。一長老は,『災害に見舞われた時,兄弟たちは非常に敏速に反応しました』と書いています。統治体は,兄弟たちが仮の住まいを建て,食物を得られるよう資金を調達しました。被害の軽かった地域の兄弟たちは水かさの増した川や地すべりをものともせず,再建計画への助力を惜しみませんでした。このことを見た,世故にたけた人は,「これこそ本当のキリスト教だ!」と言いました。3月には二つの台風があったにもかかわらず,兄弟たちはその月に伝道者の新最高数,つまり806名を達成しました。6月にも,819名という最高数に達しています。
際立った数々の経験
王国の活動が世界中で拡大しているために,兄弟たちは多くの幸福を味わい,すばらしい数々の経験をしてきました。クレタ島のある町に住む一開拓者はこのように述べました。「私たちは800枚のパンフレットと6冊の雑誌,2冊の書籍を配布しました。熱意が体中にみなぎっています。偏見を持ったある人からの反対に遭ったことがあります。その男の人は人々をたきつけて私たちに反対させようとしましたが,人々は乗って来ませんでした。それである司祭がこちらに歩いて来た時,その男の人は司祭なら自分の側に付いてくれると思いました。ところが驚いたことにその司祭は,『あの人たちは何も悪いことをしているわけではありません。あれは宣伝にすぎないのです。ですから不法なことではありません』と答えました。その後,一人の教師が近づいて来て,パンフレットと雑誌を受け取ってくれました。その人は,自分はもっとエホバの証人について知りたいと言いました。一人の姉妹がその人に王国会館の住所を教えたところ,翌日その人は集会に出席しました。今では真理において良い進歩を遂げています」。
フランスからは次のような手紙が寄せられています。「4月に野外の伝道者が7万7,867人になったことは喜びでした。それは5番目の最高数であり,前年度の10%増加に当たります。良いたよりは,移民して来た人々の心の中に浸透しています。その移民の大部分は,アルジェリアとチュニジアから来たイスラム教徒です。宗教や家族の組織が固く結束しているために,これらの人々は,真理の側の立場をとると,しばしば厳しい問題に直面します」。
1979年に数人のエホバの証人があるイスラム教徒に襲われました。一兄弟はこう報告しています。「ある日のこと集会へ行く途中,一人の男の人が自分の家の戸口に立っているのが見えました。その男の人は,『家の前をもうこれ以上通ってもらっては困る』と言いました。平和を保つために私は別の所を通っている小道を選びましたが,その男の人は後ろからやって来て暴言をはきました。それからナイフを取り出し私の鼻に切りつけました。私は助けをエホバに呼び求めました。丁度その時,2匹の犬が出て来てその男の人にほえ始めました。このことに恐れをなしたその人は逃げて行きました。
「このような憎しみを受けたのは,私の同僚であった,その男の人の息子さんに私が証言したからです。最初その息子さんは,私のことをカトリック教徒と考え,話を聴こうとしませんでした。でも話し合いを続け,聖書から学んだ事柄をその人に伝えました。その人は,私の仕事仲間の扱い方をつぶさに観察し,私が果たして聖書の述べる事柄を実践しているかどうかを調べていました。うれしいことにその人は2冊の雑誌を受け取ってくれました。私が色々な記事について質問したので,その人も読まなくてはいけないと感じたようでした。だんだんに自分から質問をしだしたのです。また好奇心から王国会館の集会にもやって来ました。最後には,もっと多くを学べるようにと聖書研究を申し込むようになりました。少しずつですが神の言葉の真理が心に浸透してゆきました。この人は自分の人格を変え始め,頭の毛を短くしました。また洋服を新調したことには友人たちも驚きました。そしてこの人は自分が学んだことについて語り始めましたが,友人たちはばかにしました。1979年にはエホバへの献身の象徴として水のバプテスマを受けました。この非公式の証言の結果,15人の同僚,それに血のつながった兄弟二人を含む7人のイスラム教徒が,親族からの厳しい迫害の中で真理の側に立ちました。彼らのうちの一人は正規開拓者および特別開拓者の特権にもあずかりました」。
さらに多くの新最高数
1万2,008人の伝道者がいるエルサルバドルでは連続の新最高数が得られました。同国での記念式の出席者数は4万4,967名に達しました。
アイルランドでは5月に伝道者数が2,215名の新最高数に達しました。127名がバプテスマを受けましたが,これはここ幾年もの間の最高数です。この数字は,前の年にバプテスマを受けた人の数に対して16.5%の増加を表わしています。
セネガルでは内陸部で宣べ伝える業のための特別な努力が払われ,良い結果が得られました。5月には389人の伝道者という新最高数が報告され,同じ月に688件の聖書研究が報告されました。
フェロー諸島では伝道者が15%増加しました。正規開拓者の平均数は75%も増加しました! 4月には全伝道者の34%が補助あるいは正規開拓者でした。
エクアドルでの記念式の出席者数は非常に優れており,3万6,827人でした。同国では1983奉仕年度中の9か月間に伝道者の最高数が得られ,8月には7,504人が報告しました。これは前の年の平均に対して27%の増加に当たります。聖書研究の数は急激に増加し,昨奉仕年度中8度も新最高数を記録しました。その最後のものは7月に得られ,1万1,047件でした。これは43%の増加に当たります。これまでで初めてのことですが,エクアドルの兄弟たちは伝道者一人当たり平均一つの研究を記録しています。ですからこの国における今後の増加の見込みには確かにすばらしいものがあります!
言うまでもなく,何年にもわたって非常にすばらしい増加を示してきた国々もあります。例えば,日本では56か月連続の最高数が得られ,同国の7万7,577人の伝道者のうち,平均して35%は開拓奉仕にあずかりました! 伝道者数は8月に8万2,160人に達しましたが,これはその前の奉仕年度の平均に対して21%の増加に当たります。日本には現在1,504の会衆があり,平均すると各会衆に10人以上の正規開拓者がいることになります。
伝道者の増加の点ではメキシコも際立っており,13万3,852人の最高数に達しました。伝道者たちはほぼ16万件の家庭聖書研究を司会していますが,これは1982年の平均と比べると44%の増加に当たります。ある4人家族は合計18件の研究を司会しています。
米国でも増加の点で際立った年になりました。64万3,170人という伝道者の最高数が得られ,それらの人々が宣教に活発にあずかっているのを見るのは胸の躍るような事柄でした。特に励みになるのは開拓者精神で,毎月平均2万9,197人が補助開拓奉仕を行ないました。また,157万4,212名という記念式の出席者数は,前の年の出席者数を7万4,928名上回り,今後に増加の可能性があることを示しています。
『永遠に生きる』の本と「聖書物語」の本
「あなたは地上の楽園で永遠に生きられます」の本は確かにエホバからの贈り物でした。この本によって大勢の人々が真理を学ぶよう助けられました。コスタリカではこの本の2年分の在庫と思われたものが数か月で尽きてしまいました。この本の助けで,幾千件もの新しい家庭聖書研究が始められています。
アイルランドで,カトリックを信じるある家庭で研究が始まりました。その家の主人は激しく反対し,離婚をすると脅しました。しかし,奥さんは研究を続けました。ある日のこと,奥さんはご主人に『永遠に生きる』の本を手渡しました。それはご主人に強い影響を及ぼしました。その本のさし絵と,明快さおよび率直さに引きつけられたのです。次回に奥さんの所を訪れた証人たちは,ご主人の態度がずっと好意的になったことに驚きました。この若いカトリックの夫婦は神のみ名がエホバであり,人間に宗教的な称号を与えるのがイエスの教えに反する行為であることを学んで深い感銘を受けました。ご主人はその本の助けを得て研究を始めてから間もなく,たばこをやめました。その後ほどなくして二人は共にカトリック教会から籍を抜き,自分たちの持っていたいわゆる聖画すべてを破棄しました。奥さんは最近バプテスマを受け,補助開拓の業にあずかっています。ご主人も宣教の点でりっぱな進歩を示しています。
「わたしの聖書物語の本」は依然として非常に評判のよい本で,老若を問わずあらゆる人が聖書を知り,この出版物の中で論じられている聖書中の優れた人物に見倣って自分たちの生活を変えるのに役立っています。例えば,ジャマイカのある若者は不正直な人物という評判がありました。これまでに2度窃盗罪で逮捕され,マリファナを吸っていました。その人は「聖書物語」の本を1冊手に入れ,それを読んだのです。今では人が変わったようになりました。盗みをやめ,喫煙を一切やめ,散髪をしてもらい,今では他の人々に良いたよりを告げるようになっています。この若者の変化は近所中で話題になっています。
それほど前のことではありませんが,ケニアの一牧師が「聖書物語」の本を手に入れました。この牧師は説教をする予定になっていましたが,その本に夢中になって教会で礼拝を司会するのを忘れてしまいました。教区民は牧師が姿を現わすのをずっと待っていました。次いで二人の牧師を送って,なぜその牧師が来ないのかを見に行かせました。二人が牧師の家へ行ってみると,牧師は「聖書物語」の本を読んでいました。教会へ行くのをすっかり忘れてしまっていたのです! ところが,牧師の様子を見に来た二人の人もその本に夢中になり,教会に戻りませんでした。次に会衆全体が牧師の家へやって来ました。驚いたことに,会衆は3人が「聖書物語」の本について話し合っているのを見たのです。その朝の教会の礼拝は取りやめになり,会衆は牧師の家の中で輪になって,「わたしの聖書物語の本」について話し合いました。時宜を得たこの騒ぎの結果,さらに多くの情報を求める要請がなされました。
「王国の一致」地域大会
1983年の「王国の一致」地域大会は,エホバの証人の国際的一致を際立たせました。米国本土で開かれた104の地域大会では,112万4,070人の出席者という空前の最高数が得られました。これらの大会でバプテスマを受けた人々は,1万530人を数えました。
このように分裂した世界にあって神の民の平和と一致を見るのはすばらしいことでした。大会出席者たちは与えられた助言すべてが率直で,時宜にかなったものであったことに感謝しました。聖書劇は,エホバとその組織に対する忠実さと忠節,忠誠の必要性を強調しました。「一致に関する宣言」は,ご自分の囲いの中の群れの羊のようにエホバが集めてくださったその壮大な一致を保つ決意を再び確認するものでした。日曜日の公開講演の主題は,「争いで分裂したこの世界にあって,だれが一つに結ばれていますか」というものでした。その話は適切にも,エホバの証人の享受している国際的な一致の聖書的な理由を略述するものでした。それは証人たちが,義を愛する者たちのための真の政府である神の王国のもとで一つに結び合わされることから力を得て,地上で「強大な国民」となってきたことを指摘しました。
「王国の一致」地域大会の際立った特徴は,多くの都市が主要な大会会場と電話回線で結ばれていたことでした。7月8日と9日には,48都市が電話回線で結ばれました。そのうちの27都市は米国内で開かれていた大会で,17都市はカナダ,3都市はハワイ,そして一つはバミューダ諸島での大会でした。それら48の大会の合計出席者数は40万人を超えました。このような仕方で結ばれることにより,兄弟たちは一致を本当に肌で感じることができました。
建物の拡大
野外での拡大は数多くの支部の施設を拡張する必要を意味しました。地所の取得と建設計画にかかわる事柄が次の各支部で扱われました。すなわち,アルゼンチン,オーストラリア,オーストリア,バハマ,ブラジル,イギリス,カナダ,中央アフリカ共和国,チリ,コロンビア,コスタリカ,キプロス,デンマーク,エクアドル,エルサルバドル,フィンランド,フランス,ドイツ,ガーナ,ガイアナ,ハイチ,ハワイ,インド,イスラエル,イタリア,レバノン,マルチニク島,メキシコ,オランダ,ニュージーランド,ナイジェリア,ノルウェー,パナマ,パプアニューギニア,ペルー,フィリピン,ポルトガル,南アフリカ,スペイン,タヒチ島,トリニダード,ベネズエラ,ザイール,ザンビア,ジンバブエの各支部です。ある場所では,宣教者の家を購入することが必要でした。
それに加えて,マウンテン農場とニューヨーク州にあるものみの塔農場での建設計画がありました。ニューヨーク市ブルックリンでは,生じている拡大に追いつけるよう場所を得るため,ファーマン通り360番地の建物とパール通り175番地の建物が購入されました。野外での文書の需要に追いついてゆくために,新しい高速オフセット輪転機と“網代とじ”製本の設備が設置されました。
増大する,世界の暴力行為
イエスは,「不法が増すために,大半の者の愛が冷えるでしょう」と言明されました。(マタイ 24:12)この世界には,宣べ伝える業を遂行し,大会に行くための旅行をするのに勇気が必要とされる地域が少なくありません。エルサルバドルの兄弟たちのことを考えてみてください。戦闘行為のために,7人の大人とその子供たちとから成る小さな群れが巡回大会にたどり着くまでに1日半かかりました。通常に旅行していれば6時間の道のりです。時間と費用がかかったものの,一行は大会に出席できたことで喜んで家に戻りました。
その国で暴力行為がぼっ発したために,自分たちの家や財産を放棄しなければならなくなった証人たちもいます。水や電気に事欠くのは珍しいことではありません。兄弟たちは,とどまることを選んだ関心を持つ人々を助けるために,自分たちの命を危険にさらすこともいといませんでした。一つの例を挙げると,とどまったために害を被っていた兄弟たちを励ませるかどうか試みるために,兄弟たちは23㌔の道のりを歩いて行きました。一行は軍隊に呼び止められ,身体検査と尋問を受けました。結果はどうなったでしょうか。兵士たちは良い証言を受け,文書が兵士たちに配布されました。兄弟たちは目的地に着くと,その町を制圧していたゲリラの当局者の身体検査と尋問を受けました。ここでも良い証言がなされました。兄弟たちは,「地上での生活を永遠に楽しんでください」の冊子を提供し,聖書とその冊子が一緒になって幸福を見いだす方法を示してくれることを彼らに告げました。戦士たちがとても深い関心を示したので,兄弟たちは彼らが野営に戻ってから他の人々を助けるためにどのようにこの冊子を使ったらよいかを説明しました。伝道者たちはやっとのことで新たに関心を示した人々と不活発になった幾人かの兄弟たちに会い,その群れを訪問するためにそれだけの難儀と困難とを経てきたことに対する深い感謝の念をもって迎えられました。
「自分が中立であることをどうやって証明できるのか」と,一人の兵士がエホバの証人の一姉妹に尋ねました。「どちらの側にも付かないことによってです。私はあなた方に組しませんし,もう一方の側にも組しません」というのが答えでした。「それほどはっきりとして,確信のある話し方をどのようにして学んだのか」と,兵士はさらに尋ねました。証人はこう答えました。「聖書からです。イエスは大胆に語るよう私たちに教えてくださいました」。
そんなときに,別の兵士が姉妹のテープレコーダーに目を付け,「おい女,そのテープレコーダーをよこせ!」と言いました。姉妹は,「差し上げられません。でも,どうせ,取り上げるのでしょうけど」と答えました。その兵士たちに同行していた一人の女性は,「どうしたらあなたのように自分の考えを他の人々に説明する方法を学べるのか教えていただけますか」と尋ねました。「ええ,聖書を読むことです」というのがその答えでした。その女性は,読書をする時間があまりないと説明しました。すると姉妹は,「テープレコーダーの中にはテープが1巻入っています。それをお聴きなさい」と言いました。兵士たちはテープレコーダーを持ってその場を立ち去りました。
その日の午後,幾人かの漁師たちが姉妹の家にやって来ました。そのうちの一人は,「カタリナさん,テープレコーダーを兵士たちに取られましたか」と尋ねました。「どうしてご存じなんですか」とその姉妹が聞き返すと,「ええ,ゲリラの野営地のそばを通ったら『ヨハネによる良いたより』という声が聞こえてきたものですから」という答えが返ってきました。この姉妹は危険に面して勇気を示したりっぱな模範です。
反対を克服する
王国の業が禁令下にあるアフリカのある国で,兄弟たちは依然として真理を語っていますが,思慮深い仕方でそうしています。ある兄弟が働いていたガソリンスタンドに,一人の修道女がガソリンを入れにやって来ました。兄弟はその人に話しかけました。そして,その修道女に幾つかの質問をし,その結果聖書研究が始まりました。その修道女は修道院内で目立った存在で,彼女が聖書研究を続けるのを思いとどまらせようとして大きな努力が払われました。「女子修道院長たち」から幾通もの手紙があり,研究をやめるよう圧力をかけられました。一人の「女子修道院長」はその修道女のもとを訪ねるために飛行機でやって来ました。その院長は次のように論じました。「あなたが研究を続ければ,すべてを失って,しまいには何も残らなくなるのですよ。お金も,家具も,仕事も,それに親族もすべてあなたを勘当するので行く場所もなくなります。惨めな生活になりますよ」。
「神が助けてくださいます」とその修道女は言いました。「女子修道院長」は,「神はもはやそのような事柄はなさいません」と答えました。それに対して修道女は,「カトリックの神はもはやそのような事をされないかもしれません」と言いました。しかし真の神エホバは自分のことを助けてくれるとの確信を抱いていました。
修道女はエホバに自分の思い煩いをゆだね,研究を続けました。そして,カトリック教会をやめました。親族の一人が彼女を自分の家に迎えてくれた時のその修道女の驚きを想像してみてください! ほどなくして,幼稚園の先生の職に就くことができました。しかも,その仕事を得るための資格を備えていないと思えたにもかかわらず職に就けたのです。修道院からは自分の家具を持ち出すことが許され,多額の和解金が与えられました。ですから最終的に,お金も,家具も,住む所も,仕事も得られたのです。何にも増して,備えをしてくださる神,エホバに対する信仰が得られました。この修道女は良いたよりの伝道者としてエホバに信頼を置いて優れた進歩を示しています。―箴言 3:5,6。
セネガルの一人の若い兄弟は祈りがどのように助けになったかについて話しています。この兄弟がエホバの証人と交わるようになってからすぐに反対が始まりました。この人は次のような手紙を寄せています。「すべての人から反対されているのが分かりました。両親に脅され,父は二度と家に来るなと言いました。母は私に口をきかなくなったばかりか,絶えず泣きました。私に呪文がかけられていると思ったのです。私にとって助けとなったのはエホバへの祈りでした。日夜祈った結果,バプテスマを受けた後の今では,両親の態度は幾分和らぎました。家族を援助しながら,祈りを聞いてくださるエホバにお仕えできるのはとても幸福なことです!」―詩編 65:2。
田舎の地方へ出かけて行く
北アイルランドからは次のような経験が寄せられています。「私たちは田舎の地方に住む人々の所に出かけて行こうとしましたが,私の車の調子が良くありませんでした。そこで,一度でエンジンがかからなかったら,代わりに近くの区域で奉仕することに決めました。車のエンジンは一度でかかり,私たちは田舎の区域へ出かけて行きました。私たちはとても感じの良い婦人と話をし,道の先にある農家にはだれもいないので行かないほうがいいと言われました。私は行くだけ行って,パンフレットを置いてくることにしました。その家の戸口で,『どうせ来たのだからノックしてみよう』と思いました。驚いたことに一人の婦人が戸口に出て来ましたが,悩み事がある様子でした。最初にその女性の口を突いて出てきたのは,『エホバの証人の方ですか』という言葉でした。その通りだと答えると,私を家に招じ入れてくれました。間違いなくその婦人はエホバの証人に会えて大喜びしていました。
「たまたま3年前にオーストラリアに住んでいた時に,その婦人は一人のエホバの証人と聖書研究をしていました。しかし,真理の側に立つ勇気が自分にはないと感じていました。家族が非常に激しく反対したので,研究をやめてしまったのです。北アイルランドにエホバの証人がいるとは思っていませんでした。そして,エホバに見捨てられたと感じていました。私がそこにいた時に,郵便配達人がオーストラリアで研究を司会していた姉妹からの励ましの手紙を届けてくれました。次の日曜日に,この婦人は王国会館での集会に出席しました。婦人はそれ以来霊的に非常によくやっています。一連の出来事はその日にみ使いたちが大きな働きをしていたことを私たちに感じさせました」。
立場の低い者を決して見過ごしてはならない
業が禁令下にあるアフリカのある国で,学校の教師と聖書研究が始まりました。しかし,そのエホバの証人は教師のお手伝いさんには礼儀正しくあいさつする以上の関心を向けませんでした。お手伝いさんは自分には教育がないのでそのような研究をしてもらう資格がないと感じました。そして間もなくこの仕事をやめて,給料のもっと良い仕事に就き,できる範囲でお金をためました。十分なお金がたまったと思った時に,この女性は兄弟の家へ行って,聖書を教えてくれるよう願い出ました。その時にはお金があって支払うことができたのです。言うまでもなく兄弟はお金を受け取りませんでした。そして,マタイ 10章8節にある「あなた方はただで受けたのです。ただで与えなさい」という原則を指摘しました。この女性と聖書研究が始まりました。間もなく彼女は自分の生活を変化させねばならないことに気づきました。この女性は以前に働いていた先の教師と不道徳な関係にあったのです。二人は結婚して,今では夫婦として一緒に住んでおり,活発にクリスチャンの宣教に携わっています。
親切は実を生み出す
まだ幼い赤ちゃんを連れた一人の婦人は,カーフェリーに乗って英国からアイルランドに旅をしていたときに,船酔いでとても苦しんでいました。一人のエホバの証人の姉妹は,その婦人の気分が良くなるまで赤ちゃんの世話をしてあげると申し出ました。3時間半の旅の後,その婦人は助けを差し伸べてくれた姉妹に感謝の言葉を述べました。「ご親切に赤ちゃんの世話をしてくださって本当にどう感謝してよいか分かりません」と婦人は言いました。姉妹はこう答えました。「私はエホバの証人です。この次にエホバの証人がお宅の戸口を訪れた時に,その人の言うことにどうか耳を傾けてください」。数年が過ぎて,二人は再び出会いました。どこで会ったのでしょうか。ダブリンの地域大会でです! 二人は長い間会っていなかった実の姉妹たち同士のように抱き合いました。この婦人は次にエホバの証人が訪れた時に言われた通りに耳を傾けたのです。今ではこの婦人とそのご主人はエホバに献身した僕になっています。
良いたよりをふれ告げる年若い人たち
ジュディはナイロビに住んでいます。この女の子は5歳で,母親に連れられて定期的に野外奉仕に出かけます。ジュディは簡単な雑誌の提供をする方法を知っていて,ある月,自分で50冊以上の雑誌を配布しました。
ジュディの姉のメアリーは13歳です。メアリーもやはりりっぱな証人です。ある日のこと,学校で試験に「死者はどこにいますか」という質問がありました。メアリーは聖書にしたがって,死者は墓にいると答えました。先生はその答えを誤りとしました。メアリーはなぜその答えが間違っているのか知るために先生のところへ行きました。先生は,『人が死ねば天国に行くことはだれでも知っています』と言いました。メアリーは自分の聖書を開いてヨハネ 5章28,29節を示し,死者は復活を待って墓の中にいることを先生に話しました。聖書の述べている事柄を見て,先生はメアリーの答案用紙に書かれている事柄を正しい答えとし,ほかの人たちすべてを誤りとしました。想像がつく通り,その後かなりの討論が行なわれました。その結果,メアリーは同級生に「安全な将来」の小冊子を20冊配布しました。メアリーは同級生の一人と聖書研究を始めることさえしました。その同級生を次の巡回大会で見かけることができたのは大きな喜びでした!
昨奉仕年度の活動と成し遂げられた事柄すべてを振り返ってみて,わたしたちは詩編作者と共に,「[エホバよ,] あなたはご自分の善良さをもって年に冠を授けられました」と謙遜に言うことができます。(詩編 65:11)どうしてですか。エホバの霊の助けを得て行なわれた大きな証言ゆえにです。
[24-31ページの図表]
全世界のエホバの証人の1983奉仕年度の報告
(出版物を参照)