聖せい書しょに出でてくる女じょ性せいたちから何なにを学まなべますか

聖せい書しょの答こたえ

聖せい書しょにはいろいろな女じょ性せいたちの生いき方かたが書かかれていて，たくさんの教きょう訓くんを学まなべます。（ローマ 15:4。テモテ第だい二に 3:16，17）この記き事じでは女じょ性せいたちを簡かん単たんに紹しょう介かいします。そのほとんどは手て本ほんとなる素す晴ばらしい人ひとたちですが，私わたしたちへの警けい告こくとなる人ひとたちもいます。（コリント第だい一いち 10:11。ヘブライ 6:12）

アビガイル

どんな人ひと？アビガイルは，金かね持もちで荒あらっぽい人ひとナバルの妻つまでした。アビガイルは機き転てんが利きき，謙けん遜そんで，容よう姿しも美うつくしく，神かみを敬うやまう人ひとでした。（サムエル第だい一いち 25:3）

何なにをした人ひとかアビガイルは災わざわいを回かい避ひするために知ち恵えを働はたらかせました。アビガイルとナバルは，イスラエルの将しょう来らいの王おうダビデが逃とう亡ぼう生せい活かつを送おくっていた地ち域いきに住すんでいました。その間かんダビデと部ぶ下かたちは，ナバルの羊ひつじの群むれを泥どろ棒ぼうから守まもってあげていました。それでダビデは使し者しゃを遣つかわし，食しょく料りょうを分わけてほしいとナバルにお願ねがいします。しかしナバルが横おう柄へいな態たい度どで拒きょ絶ぜつしたため，ダビデの逆げき鱗りんに触ふれます！ダビデと部ぶ下かたちは，ナバルと家いえの男おとこたち全ぜん員いんを殺ころそうと出でていきました。（サムエル第だい一いち 25:10-12，22）

アビガイルは夫おっとがしたことを聞きくとすぐに行こう動どうします。召めし使つかいたちに食しょく料りょうを渡わたしてダビデと部ぶ下かたちに届とどけさせ，自じ分ぶんもダビデに憐あわれみを乞こうために後あとに付ついていきます。（サムエル第だい一いち 25:14-19，24-31）ダビデは彼かの女じょの贈おくり物ものと謙けん遜そんな態たい度どを見み，賢かしこいアドバイスを聞きいて，神かみが最さい悪あくの事じ態たいを防ふせぐためにアビガイルを遣つかわしたことに気き付づきました。（サムエル第だい一いち 25:32，33）間まもなくナバルは死しに，アビガイルはダビデの妻つまとなりました。（サムエル第だい一いち 25:37-41）

学まなべる教きょう訓くんアビガイルは美うつくしくて裕ゆう福ふくでしたが，うぬぼれませんでした。自じ分ぶんに落おち度どがなくても謝しゃ罪ざいすることをいとわず，平へい和わな関かん係けいを保たもとうとしました。緊きん張ちょうした状じょう況きょうでも落おち着ついて対たい処しょし，巧たくみさや勇ゆう気きを示しめし，思し慮りょ深ぶかく行こう動どうしました。

▸ アビガイルについて詳くわしくは「思し慮りょ深ぶかく行こう動どうした女じょ性せい」という記き事じをご覧らんください。

イゼベル

どんな人ひと？イゼベルはイスラエル人じんのアハブ王おうの妻つまですが，イスラエル人じんではありません。カナン人じんの神かみバアルを崇すう拝はいし，エホバを崇すう拝はいしませんでした。

何なにをした人ひとかイゼベル王おう妃ひは傲ごう慢まんで冷れい酷こくで乱らん暴ぼうな人ひとでした。不ふ道どう徳とくな行こう為いにふけるバアル崇すう拝はいを広ひろめていて，真しんの神かみエホバへの崇すう拝はいを根こん絶ぜつしようとたくらんでいました。（列れつ王おう第だい一いち 18:4，13; 19:1-3）

イゼベルは自じ分ぶん勝かっ手てな欲よく望ぼうを満みたすために，うそをついて人ひとを殺ころしました。（列れつ王おう第だい一いち 21:8-16）神かみが予よ告こくした通とおり，彼かの女じょは悲ひ惨さんな死しを遂とげ，誰だれにも葬ほうむられませんでした。（列れつ王おう第だい一いち 21:23。列れつ王おう第だい二に 9:10，32-37）

学まなべる教きょう訓くんイゼベルは警けい告こくとなる例れいです。道どう徳とく心しんがない厚あつかましい人ひとで，その名な前まえは恥はじ知しらずで慎つつしみに欠かけた不ふ道どう徳とくな女じょ性せいの代だい名めい詞しになりました。

エステル

どんな人ひと？エステルはユダヤ人じんの女じょ性せいで，ペルシャのアハシュエロス王おうの妻つまに選えらばれました。

何なにをした人ひとかエステル王おう妃ひは自じ分ぶんの民みん族ぞくの大だい虐ぎゃく殺さつを阻そ止しするために尽じん力りょくしました。エステルは，ペルシャ帝てい国こくに住すむユダヤ人じん全すべてを殺さつ害がいする日ひを定さだめた命めい令れいが出だされたことを知しります。これは首しゅ相しょうハマンの仕し業わざでした。（エステル 3:13-15; 4:1，5）エステルは年とし上うえのいとこモルデカイの助たすけを得えつつ，自みずからの命いのちを懸かけて，夫おっとのアハシュエロス王おうにハマンの陰いん謀ぼうを知しらせました。（エステル 4:10-16; 7:1-10）アハシュエロスは，エステルとモルデカイの願ねがいを聞きき入いれて別べつの命めい令れいを出ださせ，ユダヤ人じんに自じ分ぶんたちの命いのちを守まもる権けん利りを与あたえます。ユダヤ人じんは敵てきを徹てっ底てい的てきに打うち負まかしました。（エステル 8:5-11; 9:16，17）

学まなべる教きょう訓くんエステル王おう妃ひは勇ゆう気きや謙けん遜そんさ，慎つつしみの際きわ立だった手て本ほんです。（詩し編へん 31:24。フィリピ 2:3）美うつくしくて地ち位いの高たかい人ひとでしたが，アドバイスや助たすけを求もとめました。夫おっとには巧たくみさや敬けい意いを示しめしつつ，大だい胆たんに語かたりました。ユダヤ人じん全ぜん滅めつの危き機きに面めんした時ときには，自じ分ぶんもその1人ひとりであることを恐おそれずに明あかしました。

▸ エステルについて詳くわしくは「神かみの民たみのために立たち上あがった女じょ性せい」，「賢かしこく勇ゆう敢かんに無む私しの気き持もちで行こう動どうした女じょ性せい」という記き事じをご覧らんください。

エバ

どんな人ひと？エバは人じん類るい最さい初しょの女じょ性せいで，聖せい書しょの中なかで最さい初しょに登とう場じょうした女じょ性せいです。

何なにをした人ひとかエバは神かみからの明めい確かくな指し示じに従したがいませんでした。夫おっとのアダムと同おなじように，エバも自じ由ゆう意い志しや，愛あいや知ち恵えといった神かみに似にた性せい質しつを培つちかう能のう力りょくを持もつ完かん全ぜんな人にん間げんとして創そう造ぞうされました。（創そう世せい 1:27）エバは，ある木きの実みを食たべれば死しぬという警けい告こくを神かみがアダムに与あたえたことを知しっていました。ところが，その実みを食たべても死しなないといううそを信しんじ込こみ，神かみに背そむいた方ほうがもっと良よい生いき方かたができると考かんがえます。エバはその実みを食たべてしまい，後のちに夫おっとにも食たべるように勧すすめました。（創そう世せい 3:1-6。テモテ第だい一いち 2:14）

学まなべる教きょう訓くん悪わるい欲よく望ぼうを抱いだき続つづけるのは危き険けんなことです。神かみの明めい確かくな命めい令れいがあったにもかかわらず，エバは欲よく望ぼうを募つのらせて，自じ分ぶんに与あたえられていないものを手てに入いれようとしました。（創そう世せい 3:6。ヨハネ第だい一いち 2:16）

サラ

どんな人ひと？サラはアブラハムの妻つまで，イサクの母はは親おやでした。

何なにをした人ひとかサラは繁はん栄えいした町まちウルでの快かい適てきな生せい活かつを後あとにしました。神かみが夫おっとアブラハムに約やく束そくした事ことに信しん仰こうを持もったからです。神かみは，ウルを出でてカナン地ち方ほうに行いきなさいとアブラハムに言いいました。神かみはアブラハムを祝しゅく福ふくし，アブラハムから偉い大だいな国こく民みんが生うまれるようにすると約やく束そくしました。（創そう世せい 12:1-5）サラはその頃ころ60代だいだったと思おもわれます。それ以い降こう，サラはアブラハムと共ともに遊ゆう牧ぼく生せい活かつをしました。

サラは遊ゆう牧ぼく生せい活かつで危き険けんな目めに遭あいますが，アブラハムが神かみの導みちびきに従したがえるように支ささえました。（創そう世せい 12:10，15）何なん年ねんもの間あいだサラは子こ供どもに恵めぐまれず，ひどく悲かなしみました。ですが，神かみはアブラハムの子し孫そんを祝しゅく福ふくすると約やく束そくしていました。（創そう世せい 12:7; 13:15; 15:18; 16:1，2，15）やがて神かみは，サラがアブラハムの子こ供どもを産うむと約やく束そくします。サラは子こ供どもを産うめる年ねん齢れいをとうに過すぎていましたが，確たしかに子こ供どもを産うみました。サラが90歳さい，夫おっとのアブラハムが100歳さいの時ときでした。（創そう世せい 17:17; 21:2-5）2人ふたりは息子むすこをイサクと名な付づけました。

学まなべる教きょう訓くんサラの例れいから，どんなに不ふ可か能のうに思おもえる約やく束そくでも，神かみは必かならず実じつ現げんさせてくださることを確かく信しんできます。（ヘブライ 11:11）結けっ婚こん生せい活かつで妻つまが敬けい意いを示しめすことの大たい切せつさも学まなべます。（ペテロ第だい一いち 3:5，6）

▸ サラについて詳くわしくは「容よう姿しの美うつくしい婦ふ人じん」，「神かみから『王おう妃ひ』と呼よばれた女じょ性せい」という記き事じをご覧らんください。

シュラムの乙おと女め

どんな人ひと？シュラムの乙おと女めは田舎いなか出しゅっ身しんの美うつくしい娘むすめで，「ソロモンの歌うた」の主しゅ人じん公こうです。聖せい書しょには名な前まえが書かかれていません。

何なにをした人ひとかシュラムの乙おと女めは羊ひつじ飼かいの若わか者ものに揺ゆるぎない愛あいを抱いだきました。（ソロモンの歌うた 2:16）でも，とても美うつくしかったため，裕ゆう福ふくなソロモン王おうの目めに留とまり，好こう意いを示しめされます。（ソロモンの歌うた 7:6）周まわりの人ひとたちからソロモンを選えらぶよう勧すすめられますが，シュラムの乙おと女めは断ことわり，立たち場ばが低ひくい羊ひつじ飼かいの若わか者ものを愛あいし続つづけました。（ソロモンの歌うた 3:5; 7:10; 8:6）

学まなべる教きょう訓くんシュラムの乙おと女めは美うつくしく，王おうにも愛あいされましたが謙けん虚きょでした。富とみと名めい声せいを得える見み込こみや周まわりからの圧あつ力りょくがあっても，気き持もちは揺ゆらぎませんでした。感かん情じょうをコントロールし，貞てい潔けつでした。

デボラ

どんな人ひと？デボラはイスラエルの神かみエホバに仕つかえる女おんな預よ言げん者しゃで，人ひと々びとにエホバの意い志しを伝つたえました。また，イスラエル人じんの間あいだで生しょうじた問もん題だいを解かい決けつしました。（裁さばき人びと 4:4，5）

何なにをした人ひとか女おんな預よ言げん者しゃデボラはエホバに仕つかえる人ひとたちを勇ゆう敢かんに助たすけました。神かみからの指し示じ通どおり，敵てきのカナン人じんと戦たたかうイスラエル軍ぐんの指し揮き者しゃとしてバラクを呼よびます。（裁さばき人びと 4:6，7）バラクが一いっ緒しょに来きてほしいと頼たのむと，デボラは恐おそれることなく喜よろこんで応おうじます。（裁さばき人びと 4:8，9）

神かみがイスラエルに決けっ定てい的てきな勝しょう利りを与あたえた後あと，デボラとバラクはその出で来き事ごとを歌うたいました。その歌うたの一いち部ぶはデボラが作つくりました。デボラはその中なかで，カナン人じんを打うち倒たおしたもう1人ひとりの勇ゆう敢かんな女じょ性せいヤエルについて述のべています。（裁さばき人びと 5章しょう）

学まなべる教きょう訓くんデボラは自じ己こ犠ぎ牲せいの精せい神しんを持もつ勇ゆう敢かんな女じょ性せいでした。神かみから見みて正ただしいことをするよう人ひと々びとを励はげまし，そのように行こう動どうした人ひとたちを惜おしみなく称しょう賛さんしました。

▸ デボラについて詳くわしくは「わたしはイスラエルで母ははとして立たち上あがった」という記き事じをご覧らんください。

デリラ

どんな人ひと？デリラはイスラエルの裁さばき人びとサムソンが愛あいした女じょ性せいです。（裁さばき人びと 16:4，5）

何なにをした人ひとかデリラは敵てきのフィリスティア人じんの役やく人にんたちからお金かねをもらい，サムソンを裏うら切ぎりました。サムソンはイスラエル人じんを救きゅう出しゅつするために神かみが用もちいていた人ひとです。フィリスティア人じんはサムソンが持もつ超ちょう人じん的てきな力ちからに打うち勝かてませんでした。（裁さばき人びと 13:5）それで，ひそかにデリラに助たすけを求もとめたのです。

フィリスティア人じんはデリラを買ばい収しゅうし，なぜサムソンに並なみ外はずれた力ちからがあるのかを探さぐらせます。デリラはお金かねを受うけ取とり，何なん度どか聞きき出だそうと試こころみ，ついにサムソンの口くちを割わらせます。（裁さばき人びと 16:15-17）デリラがその秘ひ密みつをフィリスティア人じんに話はなしたため，彼かれらはサムソンを捕とらえて牢ろう屋やに入いれました。（裁さばき人びと 16:18-21）

学まなべる教きょう訓くんデリラは警けい告こくとなる例れいです。お金かねに貪どん欲よくで，エホバ神かみに仕つかえる人ひとをだまし，不ふ忠ちゅう実じつで利り己こ的てきな行こう動どうを取とりました。

ハンナ

どんな人ひと？ハンナはエルカナの妻つまで，古こ代だいイスラエルの有ゆう名めいな預よ言げん者しゃサムエルの母はは親おやでした。（サムエル第だい一いち 1:1，2，4-7）

何なにをした人ひとか子こ供どもができなかったハンナは，神かみに慰なぐさめを求もとめました。夫おっとには妻つまが2人ふたりいて，もう1人ひとりの妻つまペニンナには子こ供どもがいましたが，ハンナには何なん年ねんたっても子こ供どもができませんでした。ハンナはペニンナからひどい嫌いやがらせを受うけ，神かみに慰なぐさめを祈いのり求もとめます。そして，もし男おとこの子こを授さずけてくださるなら，幕まく屋やつまり崇すう拝はいのための移い動どう式しき天てん幕まくでの奉ほう仕しのためにその子こを捧ささげます，と誓ちかいます。（サムエル第だい一いち 1:11）

神かみは祈いのりに応こたえ，ハンナはサムエルを産うみます。ハンナは約やく束そくを守まもり，幕まく屋やで奉ほう仕しさせるために幼おさないサムエルを連つれていきます。（サムエル第だい一いち 1:27，28）毎まい年とし，サムエルのために袖そでなしの上うわ着ぎを作つくっては届とどけました。その後ごハンナは神かみに祝しゅく福ふくされ，3人にんの息子むすこと2人ふたりの娘むすめが生うまれました。（サムエル第だい一いち 2:18-21）

学まなべる教きょう訓くんハンナは心こころから祈いのり，試し練れんに耐たえることができました。サムエル第だい一いち 2章しょう1–10節せつにあるハンナの感かん謝しゃの祈いのりには，神かみへのあつい信しん仰こう心しんがはっきりと表あらわれています。

▸ ハンナについて詳くわしくは「神かみに心こころを打うち明あけて祈いのった女じょ性せい」という記き事じをご覧らんください。
▸ 神かみが古こ代だいの人ひと々びとの一いっ夫ぷ多た妻さいを許きょ容ようしていた理り由ゆうについては「神かみは一いっ夫ぷ多た妻さいを是ぜ認にんしておられますか」という記き事じをご覧らんください。

マリア（イエスの母はは）

どんな人ひと？マリアはユダヤ人じん女じょ性せいで，処しょ女じょだった時ときに神かみの子こを奇き跡せき的てきに妊にん娠しんし，イエスを産うみました。

何なにをした人ひとかマリアは神かみが望のぞむことを謙けん遜そんに行おこないました。ヨセフと婚こん約やくしていた時ときに天てん使しが現あらわれ，マリアが妊にん娠しんして待たい望ぼうのメシアを産うむことになると告つげられました。（ルカ 1:26-33）マリアはその役やく割わりを進すすんで受うけ入いれます。イエスが生うまれた後のちに，4人にんの息子むすこと，少すくなくとも2人ふたりの娘むすめが生うまれました。ですから，処しょ女じょのままではありませんでした。（マタイ 13:55，56）マリアはこの上うえない栄えい誉よを受うけましたが，イエスの奉ほう仕し期き間かん中ちゅうも，初しょ期きクリスチャン会かい衆しゅうの中なかでも，人ひと々びとからの称しょう賛さんを求もとめようとはしませんでした。

学まなべる教きょう訓くんマリアは重おもい責せき任にんを進すすんで受うけ入いれた忠ちゅう実じつな女じょ性せいで，聖せい書しょによく通つうじていました。ある資し料りょうによると，マリアはルカ 1章しょう46-55節せつの中なかで20ほどの聖せい句くに言げん及きゅうしています。

▸ マリアについて詳くわしくは「マリアからどんなことを学まなべますか」という記き事じをご覧らんください。

マリア（マルタとラザロの姉し妹まい）

どんな人ひと？マリアはマルタとラザロと同おなじく，イエスの親したしい友ゆう人じんでした。

何なにをした人ひとかマリアはイエスが神かみの子こだと認みとめていることを何なん度ども示しめしました。イエスはラザロが死しぬのを防ふせげたはずだという信しん仰こうを表ひょう明めいし，ラザロが復ふっ活かつさせられた時とき，その場ばにいました。マルタは，家か事じを手て伝つだわずにイエスの話はなしを聞きいていたマリアを責せめましたが，イエスは神かみについて知しりたいと思おもっていたマリアを褒ほめました。（ルカ 10:38-42）

マリアは心こころを込こめてイエスをもてなし，「高こう価かな香こう油ゆ」をイエスの頭あたまと足あしに注そそぎました。（マタイ 26:6，7）香こう油ゆを無む駄だにしていると周しゅう囲いから非ひ難なんされますが，イエスはマリアをかばい，こう言いいます。「世せ界かい中じゅうどこでも[神かみの王おう国こくの]良よい知しらせが伝つたえられる所ところでは，この女じょ性せいがしたことも語かたられ，思おもい起おこされます」。（マタイ 24:14; 26:8-13）

学まなべる教きょう訓くんマリアにはあつい信しん仰こう心しんがありました。日にち常じょうの事こと柄がらよりも神かみへの崇すう拝はいを優ゆう先せんしました。イエスのためにお金かねを惜おしまずに使つかい，謙けん遜そんな態たい度どで敬けい意いを示しめしました。

マリア･マグダレネ

どんな人ひと？マリア･マグダレネはイエスの忠ちゅう実じつな弟で子しでした。

何なにをした人ひとかマリア･マグダレネはイエスと弟で子したちと共ともに旅たびをした女じょ性せいの1人ひとりです。彼かれらの必ひつ要ようを賄まかなうためにお金かねを惜おしみなく使つかいました。（ルカ 8:1-3）イエスの伝でん道どうの最さい後ごまで付つき添そい，イエスが処しょ刑けいされる時ときにもそばにいました。そして，復ふっ活かつして間まもないイエスを見みるという名めい誉よにあずかった人ひとの1人ひとりでした。（ヨハネ 20:11-18）

学まなべる教きょう訓くんマリア･マグダレネはイエスの伝でん道どう活かつ動どうを快こころよくサポートし，忠ちゅう実じつな弟で子しとして仕つかえました。

マルタ

どんな人ひと？マルタはラザロとマリアの姉し妹まいで，3人にんともエルサレムの近ちかくの村むらベタニヤに住すんでいました。

何なにをした人ひとかマルタはイエスと親したしく，イエスは「マルタとマリアとラザロを愛あいして」いました。（ヨハネ 11:5）マルタは人ひとをよくもてなしました。イエスが家いえを訪ほう問もんした際さい，マリアはイエスの話はなしを聞きいていましたが，マルタは家か事じで忙いそがしくしていました。マリアが手て伝つだってくれないことで不ふ満まんを述のべると，イエスはマルタの見み方かたを優やさしく正ただしました。（ルカ 10:38-42）

ラザロが病びょう気きになった時とき，マルタとマリアはイエスに来きてほしいと頼たのみます。イエスがラザロを癒いやせることを信しんじていたからです。（ヨハネ 11:3，21）しかしラザロは死しんでしまいます。マルタはイエスとの会かい話わを通とおし，聖せい書しょの復ふっ活かつの約やく束そくと，ラザロを生いき返かえらせるイエスの能のう力りょくに対たいする確かく信しんを表あらわしました。（ヨハネ 11:20-27）

学まなべる教きょう訓くんマルタは勤きん勉べんに人ひとをもてなしました。アドバイスを進すすんで受うけ入いれ，人ひと々びとの前まえで自じ分ぶんの気き持もちや信しん仰こうについて語かたりました。

▸ マルタについて詳くわしくは「信しんじてまいりました」という記き事じをご覧らんください。

ミリアム

どんな人ひと？ミリアムはモーセとアロンの姉あねでした。聖せい書しょの中なかで女おんな預よ言げん者しゃと呼よばれた最さい初しょの人ひとです。

何なにをした人ひとかミリアムは女おんな預よ言げん者しゃとして神かみからのメッセージを人ひと々びとに伝つたえました。イスラエルの中なかで目め立だった立たち場ばにあり，神かみが紅こう海かいでエジプト軍ぐんを壊かい滅めつさせた時ときには男だん性せいたちと共ともに勝しょう利りの歌うたを歌うたいました。（出しゅつエジプト 15:1，20，21）

その後のちしばらくして，ミリアムとアロンはモーセを批ひ判はんしました。誇ほこりや嫉しっ妬と心しんがあったようです。神かみは「これを聞きいていた」ので，2人ふたりを厳きびしくとがめます。（民みん数すう 12:1-9）神かみはミリアムを重おもい皮ひ膚ふ病びょうで打うちました。モーセへの批ひ判はんをたきつけたのはミリアムだったからだと思おもわれます。ミリアムを癒いやしてほしいとモーセが嘆たん願がんしたので，神かみは聞きき入いれます。ミリアムは7日か間かん隔かく離りされた後あと，イスラエルの宿しゅく営えいに戻もどることができました。（民みん数すう 12:10-15）

聖せい書しょによると，ミリアムは矯きょう正せいを受うけ入いれました。何なん世せい紀きも後のちに，神かみはイスラエル人じんに語かたる際さいにミリアムの特とく別べつな役やく割わりについてこう述のべました。「あなたの前まえにモーセ，アロン，ミリアムを遣つかわした」。（ミカ 6:4）

学まなべる教きょう訓くん神かみは自じ分ぶんに仕つかえる人ひとたちが何なにを言いい，互たがいについて何なにを話はなすかに注ちゅう目もくしています。また，神かみに喜よろこばれるには，誇ほこりや嫉しっ妬と心しんを克こく服ふくしなければなりません。そうした傾けい向こうは他たの人ひとの評ひょう判ばんを損そこないかねません。

ヤエル

どんな人ひと？ヤエルはヘベルの妻つまで，イスラエル人じんではありません。ヤエルは恐おそれずに神かみの民たみを助たすけました。

何なにをした人ひとかヤエルは，カナン人じんの軍ぐん隊たいの長ちょうシセラが彼かの女じょの天てん幕まくに現あらわれた時とき，果か敢かんに行こう動どうしました。イスラエルとの戦たたかいに敗やぶれたシセラは隠かくれ家がを探さがしていたので，ヤエルは天てん幕まくに招まねき入いれて休やすませます。そして，眠ねむり込こんだシセラを殺ころしました。（裁さばき人びと 4:17-21）

ヤエルの行こう動どうにより，「エホバはシセラを，ある女じょ性せいの手てに渡わたす」というデボラの預よ言げんが実じつ現げんしました。（裁さばき人びと 4:9）ヤエルは重じゅう要ような役やく割わりを果はたしたので，「女じょ性せいのうち最もっとも祝しゅく福ふくされた人ひと」という称しょう賛さんを受うけます。（裁さばき人びと 5:24）

学まなべる教きょう訓くんヤエルは進すすんで行こう動どうし，勇ゆう気きを示しめしました。神かみは物もの事ごとを巧たくみに動うごかして預よ言げんを実じつ現げんさせます。

ラケル

どんな人ひと？ラケルはラバンの娘むすめで，族ぞく長ちょうヤコブに愛あいされた妻つまです。

何なにをした人ひとかラケルはヤコブと結けっ婚こんして2人ふたりの息子むすこを産うみ，古こ代だいイスラエルの12部ぶ族ぞくの基き礎そが築きずかれました。ラケルは父ちちの羊ひつじを世せ話わしている時ときにヤコブに会あいました。（創そう世せい 29:9，10）姉あねのレアと比くらべてラケルは「とても魅み力りょく的てき」でした。（創そう世せい 29:17）

ヤコブはラケルを愛あいし，結けっ婚こんするために7年ねん間かん働はたらくことに同どう意いします。（創そう世せい 29:18）しかしラバンはヤコブをだまし，先さきにレアと結けっ婚こんさせ，その後ごラケルと結けっ婚こんすることを許ゆるします。（創そう世せい 29:25-27）

ヤコブはレアと彼かの女じょの子こ供どもたちよりも，ラケルと2人ふたりの息子むすこを愛あいしました。（創そう世せい 37:3; 44:20，27-29）その結けっ果か，ラケルとレアは互たがいをライバル視しするようになりました。（創そう世せい 29:30; 30:1，15）

学まなべる教きょう訓くんラケルは神かみが必かならず祈いのりを聞きいてくださると信しんじて，家か庭てい内ないでの難むずかしい状じょう況きょうに耐たえました。（創そう世せい 30:22-24）一いっ夫ぷ多た妻さいは緊きん張ちょうした関かん係けいを生しょうじさせます。結けっ婚こんの本ほん来らいの基き準じゅんである一いっ夫ぷ一いっ婦ぷ制せいには，神かみの知ち恵えが表あらわれています。（マタイ 19:4-6）

▸ ラケルについて詳くわしくは「苦くるしみの多おおい人じん生せい ―『イスラエルの家いえを築きずいた』姉あねと妹いもうと」という記き事じをご覧らんください。
▸ 神かみがご自じ分ぶんの民たみの間あいだで一いっ夫ぷ多た妻さいを許きょ容ようしていた理り由ゆうについては「神かみは一いっ夫ぷ多た妻さいを是ぜ認にんしておられますか」という記き事じをご覧らんください。

ラハブ

どんな人ひと？ラハブはカナン人じんの町まちエリコに住すんでいた娼しょう婦ふで，エホバの崇すう拝はい者しゃになりました。

何なにをした人ひとかラハブはカナンを偵てい察さつしに来きていた2人ふたりのイスラエル人じんを隠かくしました。ラハブがそのように行こう動どうしたのは，イスラエルの神かみエホバがご自じ分ぶんの民たみをエジプトから救きゅう出しゅつしたことや，後のちに敵てきのアモリ人じんを打うち倒たおしたことを聞きいたからです。

ラハブは偵てい察さつ者しゃたちを助たすけ，イスラエル人じんがエリコを攻こう撃げきする際さい，自じ分ぶんと家か族ぞくを生いかしてほしいと嘆たん願がんします。偵てい察さつ者しゃたちは同どう意いしますが，いくつか条じょう件けんを出だします。偵てい察さつ者しゃたちの任にん務むについて秘ひ密みつを守まもること，イスラエル人じんが攻こう撃げきする時とき，家か族ぞくと共ともに彼かの女じょの家いえにとどまっていること，家いえの場ば所しょがすぐ分わかるように緋ひ色いろの綱つなを窓まどに結むすぶことです。ラハブは全すべての指し示じに従したがい，イスラエル人じんがエリコを攻せめ落おとした時ときに家か族ぞくと共ともに生いき延のびました。

その後ごラハブはイスラエル人じんと結けっ婚こんし，ダビデ王おうとイエス･キリストの先せん祖ぞになりました。（ヨシュア 2:1-24; 6:25。マタイ 1:5，6，16）

学まなべる教きょう訓くんラハブは信しん仰こうの際きわ立だった手て本ほんです。（ヘブライ 11:30，31。ヤコブ 2:25）神かみは快こころよく許ゆるしてくださる公こう平へいな方かたで，どんな背はい景けいを持もつ人ひとでも神かみを信しん頼らいするなら祝しゅく福ふくしてくださいます。

▸ ラハブについて詳くわしくは「『業わざによって義ぎと宣せんせられた』女じょ性せい」という記き事じをご覧らんください。

リベカ

どんな人ひと？リベカはイサクの妻つまで，双ふた子ごのヤコブとエサウの母はは親おやでした。

何なにをした人ひとかリベカは難むずかしい状じょう況きょうでも神かみの望のぞむことを行おこないました。リベカが井い戸どで水みずをくんでいた時とき，ある男だん性せいから水みずを一ひと口くち飲のませてほしいと頼たのまれました。リベカはすぐに水みずを差さし出だし，男だん性せいのラクダにも水みずを飲のませることを申もうし出でました。（創そう世せい 24:15-20）その男だん性せいはアブラハムの従じゅう者しゃで，アブラハムの息子むすこイサクの妻つまを見みつけるために長なが旅たびをしていました。（創そう世せい 24:2-4）従じゅう者しゃは神かみからの祝しゅく福ふくを祈いのり求もとめていました。リベカの勤きん勉べんさともてなしを見みて，神かみが自じ分ぶんの祈いのりに答こたえてくださり，イサクの妻つまにリベカを選えらんだことに気き付づきました。（創そう世せい 24:10-14，21，27）

リベカは従じゅう者しゃの旅たびの目もく的てきを知しると，従じゅう者しゃと共ともに行いき，イサクの妻つまになることに同どう意いしました。（創そう世せい 24:57-59）その後ごリベカは双ふた子ごを産うみますが，神かみは兄あにのエサウが弟おとうとのヤコブに仕つかえることになると告つげていました。（創そう世せい 25:23）イサクはエサウが長ちょう男なんとして祝しゅく福ふくを受うけるようにと神かみに願ねがい求もとめることにします。リベカはその祝しゅく福ふくがヤコブに与あたえられるように手てを打うち，神かみの意い志しに調ちょう和わして行こう動どうしました。（創そう世せい 27:1-17）

学まなべる教きょう訓くん慎つつしみ深ぶかく勤きん勉べんで人ひとをよくもてなしたリベカは，妻つまや母ははまた真しんの神かみの崇すう拝はい者しゃとして素す晴ばらしい女じょ性せいです。

▸ リベカについて詳くわしくは「参まいりたいと思おもいます」という記き事じをご覧らんください。

ルツ

どんな人ひと？ルツはモアブ人じんで，自じ分ぶんの神かみを捨すてて故こ郷きょうを後あとにし，イスラエルの神かみエホバの崇すう拝はい者しゃとなった女じょ性せいです。

何なにをした人ひとかルツはしゅうとめのナオミを深ふかく愛あいしました。イスラエルで飢き饉きんが起おきたため，ナオミは夫おっとと息子むすこ2人ふたりと共ともにモアブに移い住じゅうしていました。やがて息子むすこたちはそれぞれ，モアブ人じんの女じょ性せいであるルツとオルパと結けっ婚こんします。ところが，ナオミの夫おっとと2人ふたりの息子むすこは亡なくなってしまい，3人にんのやもめたちが残のこされました。

ナオミは干かんばつが終おわったイスラエルに戻もどることにします。ルツとオルパは一いっ緒しょに行いこうとしますが，ナオミは実じっ家かに帰かえるよう2人ふたりに勧すすめ，オルパはそうしました。（ルツ 1:1-6，15）一いっ方ぽうルツは，しゅうとめに揺ゆるぎない愛あいを示しめします。ルツはナオミを愛あいしていて，ナオミの神かみエホバを崇すう拝はいしたいと思おもっていました。（ルツ 1:16，17; 2:11）

献けん身しん的てきな嫁よめで働はたらき者ものだったルツの評ひょう判ばんは，ナオミの故こ郷きょうベツレヘムですぐに広ひろまりました。裕ゆう福ふくな土と地ち所しょ有ゆう者しゃであるボアズはルツにとても感かん銘めいを受うけ，ルツとナオミに惜おしみなく食しょく物もつを提てい供きょうしました。（ルツ 2:5-7，20）後のちにルツはボアズと結けっ婚こんし，ダビデ王おうとイエス･キリストの先せん祖ぞになりました。（マタイ 1:5，6，16）

学まなべる教きょう訓くんルツはナオミとエホバを愛あいしていたので，故こ郷きょうや家か族ぞくを進すすんで後あとにしました。よく働はたらき，献けん身しん的てきで，逆ぎゃっ境きょうに面めんしても揺ゆるぎない愛あいを示しめしました。

▸ ルツについて詳くわしくは「あなたの行いかれる所ところにわたしも行いき（ま）す」，「優すぐれた婦ふ人じん」という記き事じをご覧らんください。

レア

どんな人ひと？レアは族ぞく長ちょうヤコブの最さい初しょの妻つまで，もう1人ひとりの妻つまはレアの妹いもうとラケルでした。（創そう世せい 29:20-29）

何なにをした人ひとかレアはヤコブの息子むすこを6人にん産うみました。（ルツ 4:11）ヤコブはラケルと結けっ婚こんするつもりでしたが，彼かの女じょたちの父ちち親おやラバンはレアを与あたえました。ヤコブはだまされたことに気き付づいて抗こう議ぎしますが，ラバンは下したの娘むすめを先さきに嫁よめにやる習しゅう慣かんがないと主しゅ張ちょうします。1週しゅう間かん後ご，ヤコブはラケルと結けっ婚こんします。（創そう世せい 29:26-28）

ヤコブはレアよりもラケルを愛あいしました。（創そう世せい 29:30）レアは嫉しっ妬とに駆かられ，ヤコブの愛あい情じょうを求もとめて妹いもうとと張はり合あいました。神かみはレアの感かん情じょうを気き遣づかい，子こ供どもを7人にん与あたえて祝しゅく福ふくしました。レアは息子むすこ6人にんと娘むすめ1人ひとりの母はは親おやになりました。（創そう世せい 29:31）

学まなべる教きょう訓くんレアは祈いのりによって神かみに頼たよりました。つらい状じょう況きょうに置おかれていても，神かみが助たすけてくださっていることへの感かん謝しゃを忘わすれませんでした。（創そう世せい 29:32–35; 30:20）レアの生しょう涯がいの記き録ろくは一いっ夫ぷ多た妻さいの害がいを明あきらかにしています。神かみが一いっ夫ぷ多た妻さいを許きょ容ようしていた時じ期きもありましたが，神かみが認みとめている結けっ婚こんの基き準じゅんは一いっ夫ぷ一いっ婦ぷです。（マタイ 19:4-6）

▸ レアについて詳くわしくは「苦くるしみの多おおい人じん生せい ―『イスラエルの家いえを築きずいた』姉あねと妹いもうと」という記き事じをご覧らんください。
▸ 神かみがご自じ分ぶんの民たみの間あいだで一いっ夫ぷ多た妻さいを許きょ容ようしていた理り由ゆうについては「神かみは一いっ夫ぷ多た妻さいを是ぜ認にんしておられますか」という記き事じをご覧らんください。

ロトの妻つま

どんな人ひと？聖せい書しょは名な前まえを明あきらかにしていません。ロトと妻つまには2人ふたりの娘むすめがいて，家か族ぞくでソドムという町まちに住すんでいました。（創そう世せい 19:1，15）

何なにをした人ひとかロトの妻つまは神かみの命めい令れいに従したがいませんでした。ソドムと周まわりの町まちの人ひと々びとが甚はなはだしい性せい的てき不ふ道どう徳とくを行おこなっていたため，神かみはそれらの町まちを滅ほろぼすことに決きめました。神かみはソドムに住すんでいた正ただしい人ひとロトと家か族ぞくを愛あいしていたので，2人ふたりの天てん使しを遣つかわして，ロトの家か族ぞくを安あん全ぜんに逃のがれさせようとしました。（創そう世せい 18:20; 19:1，12，13）