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目ざめよ! 1977
目77 1/22 10–11ページ

油 ― 古代と現代におけるその用途

植物油と言えば,何を思い浮かべますか。サラダのドレッシングや料理に用いる油のことを考えますか。薬や香水や塗料,またマーガリンや石けんを造る上で,植物油の果たす役割をもご存じですか。昔はどうだったのでしょうか。油の使用には,幾千年もさかのぼる非常に古い歴史があることをご存じでしたか。

このすべすべした物質をさらによく観察してみましょう。油は水よりも軽く,油より重い液体とは混ざり合わず,その液体の表面に浮いてしまいます。“水と油は混ざらない”という古いことわざは,この液体の主な特徴の一つを見事に言い当てています。

昔,一番よく用いられたのは,オリーブの実から抽出された植物油でした。熟したオリーブの30%,また果肉だけの場合はそのおよそ半分が油になります。豊作の年には,一本の良質のオリーブの木はおよそ40ないし60㍑の油を産出します。これは,5,6人の家族の食事に必要な脂肪分を満たすのに十分な量です。

聖書に示されているように,昔,オリーブ油には様々な用途がありました。料理やパン焼きに用いる以外に,入浴後オリーブ油を体に塗る習慣がありました。そうすることは,皮膚の露出部分を強烈な太陽光線から保護するのに役立ちました。また,膚をしっとりさせるのに役立ちました。(ルツ 3:3。サムエル後 12:20)オリーブ油は,打ち身や傷の痛みを和らげるためにぶどう酒と共に用いられました。(ルカ 10:34)また昔,光が必要な時にランプの燃料として用いられたのはオリーブ油でした。―マタイ 25:3-8。

オリーブ油はどのようにして抽出されましたか。極上のオリーブ油は,石のうすに入れて完全につぶれるまできねでたたいて造られました。それから,つぶされたオリーブは,油をこし出すざるの中へ移されました。ふつう程度の油を造る場合,オリーブをうすかひきうすの中でつぶしました。品質の劣る油は,オリーブやぶどうの圧搾槽の中でオリーブをつぶしたあとに残った果肉から抽出されました。つぶされた果肉はざるの中に入れられ,ざるはオリーブの圧搾装置の垂直な二本の柱の間に積み重ねられました。ざるの中の果肉は重みのついたてこにより圧縮されました。

現代における油

昔と同様,現代でも植物油には多くの用途があります。植物油は今でも軟こうや薬を造る上で重要な役割を果たしています。ベニバナの種子や大豆,また亜麻の種子などから抽出される油は,塗料の原料として用いられてきました。亜麻仁油と呼ばれる亜麻の油は,印刷用インキ,リノリューム,またワニスの原料としても使用されています。綿実油やごま油は石けんを造るのに用いられますし,ある種の潤滑油や樹脂,化学薬品や香水があるのも植物油のお陰です。そして,昔と同様,オリーブ油や他の植物油は食品としての役割も果たしています。

果実や木の実,また種子などから油を抽出するために今日三つの主な手法が用いられています。それは,“液圧プレス”方式,油を含む原料を高熱高圧の下におく“圧搾”方式,そして“溶解”方式です。溶解させて抽出する場合には,油を含む原料をすりつぶし,蒸気で加熱してから溶剤と混ぜ合わせます。油と果肉を分離させたなら,溶剤を油から取り除きます。溶剤のかすが残り,それがこの油を食用とする人々の体内で発ガン作用を起こし得るとして,この方式に反対する人もいます。しかし,溶解による抽出方式は,最も能率的で経済的なため,大手の油脂加工業者により採用されています。

油は,抽出された後に,たいてい精製されます。これにより,特に葉緑素,ビタミンAとE,そしてリン化合物などが除かれ,油は軽くて純度の高いものとなります。精製することにより,重要な物質が油から除去されるため,精製した白砂糖や小麦を好まない人は,恐らく精製していない油を選ぶことでしょう。

乳脂,バター,ラード,スエット(牛肉や羊肉の脂)などの動物性脂肪より,植物油を好む人々は少なくありません。動物性脂肪にはコレステロール,つまり動脈硬化の一因となり得る脂肪性の物質が含まれているからです。その上,動物性脂肪の中では水素原子が“飽和”状態になっていますが,植物油は全般的に見て“不飽和”状態です。これは,植物油の方が動物性脂肪より消化がよく,体内に吸収されやすいということを意味しています。

食用とされる植物油の中には,ベニバナの種子や綿実,またオリーブなどから抽出されるものがあります。ベニバナ油には血液中のコレステロールを減らすと考えられるリノール酸が最も多く含まれているとされています。米国で造られる綿実油の大半は,食卓にのぼります。綿実油は,マーガリン,食用油,ショートニング,サラダ・ドレッシングやマヨネーズ用に加工されます。サラダの好きな人々や調理師は,風味がよく消化しやすいという理由で,オリーブ油を好んで使用します。

コレステロールの量を減らすことに関心のある人は,クリーム入りのミルクセーキを造る際,クリームやアイスクリームの代わりにトウモロコシ油を用いるでしょう。また,そうした人はミキサーを使って,バターとベニバナ油を混ぜるかもしれません。そうすれば,コレステロールの量を減らすことになるからです。

しかし,植物油の製品が必ずしも動物性脂肪の製品より勝っている訳ではありません。その点についてH・G・ビーラー博士は,「食物はあなたの一番の薬」と題する著書の中でこう書いています。「ここでも商業主義が入り込んで来て,ある場合には,不飽和の食用油やマーガリンを自然の状態のままにしておく代わりに,バターなどの自然のショートニングに似せるためにその融点を変え,合成“ビタミン”で“強化し”,特別の風味のためにグルタミン酸ソーダやグルタミン酸,アニリン色素,そして食塩とごく少量のバターか乳脂を加える。こうした添加物すべては,実際には炭化水素を飽和させるので,でき上がった製品は,味が良く,消費者の心を満足させるものではあっても,飾り立てた油脂以上のものではない」― 117,118ページ。

同博士は結論として,肝臓が良い状態であれば,天然の純粋な動物性脂肪をとっても,植物性脂肪をとっても,さほど違いはないと述べています。

見過ごされがちな別の点は,植物性脂肪が熱せられると,飽和状態になるということです。揚げ物をする場合のように,幾回も使用すればするほど,油はますます飽和状態になります。

もちろん,食物のことになると,そのよしあしに関する見解は人によって様々です。中庸は最善の策です。聖書はこう勧めています。「多量のぶどう酒を飲む者や,肉をむさぼり食う者たちの間に入るな」。(箴 23:20,新)適量の動物性脂肪は,確かに過度の量の植物油よりはるかに勝っています。中庸を全く気にかけようとしない人々には,古代エジプトのパピルス古文書の一格言は一考に価するでしょう。「我々は自分の食べるものすべての四分の一で生き,医者は残りの四分の三で生きる」。

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