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目ざめよ! 1981
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ノストラダムス ― その著作はどれほど信用できるものですか

「彼が主に予言しているのは不吉なことである。楽しいことは,その著作の中で事のついでに,時たま現われてくるに過ぎない」。こう述べているのは,ノストラダムスの批判者ではなく,その擁護者であるチャールズ・A・ウォードaです。

16世紀のこのフランスの占星術者の著作が,これほど多くの災いについて予言しているのであれば,それらが現代に至るまで多大の関心を呼び起こしてきたのはなぜでしょうか。ノストラダムスは神の霊感を受けていましたか。それともそれは一部の人が述べているように,『下手な鉄砲も数打てば当たる』の例なのでしょうか。また,ノストラダムスのように,将来のことを予言する人々が非常に持てはやされているのはなぜなのでしょうか。

これほどに持てはやされるのはなぜか

歴史は,将来に関する何らかの超自然的な幻を求める多くの人々の願いを満たす易者,占星術者,占い者,予言者が大勢いたことを示しています。しかしこのような千里眼の人々の人気のゆえんは,予言したことが寸分たがわず正確に成就したという点にあるのではありません。むしろ,依頼人が呪術に心酔していることが主な理由です。

例えば,P・ホイットモアは,「17世紀の迷信を暴く」と題する本の中で占星術に関し,「それは昔も今も,迷信の背後に最も深く根を張っている」と述べています。現在何かの占星術とかかわりを持っている人は,米国だけでも内輪に見積って5,000万人はいるものとみなされています。それは約4人に一人の割合です。オカルトの慣行に心酔する人々が将来の希望や今後取るべき態度を知りたがっていることに付け込んで,名声や,富や,個人的な好意を得る,ノストラダムスのような人は少なくありません。

多くの人々は占星術に対し,賭博と同じような熱を上げていますが,そうしたものを信奉する人々は占星術が持つ欠陥に盲目にされる場合があります。この点に関し,エリック・ラッセルは,自著「占星術と予言」の中で,ノストラダムスと同時代の人々やヨーロッパの大部分の占星術者たちが予告していた「恐怖の洪水」のことを取り上げています。彼らは,全惑星が「連結して双魚宮の水に関連したしるしとなる[ということに同意していた]。それは既知の世界が必ず水によって滅ぼされることを示す紛れもないしるしである。……聖書を文字通りに受け取る一部の根本主義者は,そのようなことは起こり得ない,神は天の洪水の門が二度と再び開かないことを約束するものとして空に虹をお掛けになったではないか,と論じた。……資力のある者が,港にある入手できる船舶をすべて借り切ったため,船を造る人々はばく大な利益を得た」。世界は待ちましたが,何も起こりませんでした。

ラッセルは続けてこう述べています。「中には別の仕事を探そうとした者もいたようだが,頭の回転が速い占星術者たちは,クリスチャンの祈りに災いを除き去る大きな力があるとしてキリスト教を祝した。数週間はヨーロッパの占星術者たちも苦境に立たされたが,この事件の全ぼうも1か月かそこいらで忘れ去られ,占星術者たちは,ここの幼い王子,あるいはあそこの共和国の十二宮図を調べてほしいとの招待を再び受けるようになった」。

ついでながら,占星術者たちは,惑星が一列に並ぶため,1982年4月ごろに地震,洪水,飢饉があると予告しています。しかし天文学者たちは,実際に惑星が一直線に並ぶことはないと指摘しています。むしろ,地球と他の八つの惑星が,太陽から見て95度の扇形の範囲内に集まるに過ぎないのです。仮に1982年に悲惨な地震や洪水や飢饉が生ずるなら(そうしたものはいつでも生じている),少なからぬ人々が,その年の出来事を占星術者の予言通りであったと考えることでしょう。

どれほど正確か

ノストラダムスが語ったとされている946の予言のうち,何かの形で成就したとみなされているのは70ほどに過ぎません。適中率は7%以下です。しかしこの「適中」に関して,マクリントクとストロングの百科事典は,それらの多くは解釈者たちの「大胆な捏造」と考えられていると説明しています。その中にはノストラダムス自身の死に関する予言も含まれています。他の予言は,「出来事が生じた後に,予言がなされていたかのように見せ掛けた」ものです。適用が「こじつけ」のものもあれば,幾つかの違った出来事に『成就』することが示されているものもあります。

占星術者が将来の出来事を予言しても,それが正確であるかどうかをいつも見定めることができるわけではありません。たとえ成就するとしても,その成就を見るためには幾世紀もの期間待たなければならない場合があるからです。それでもこうした占星術者たちが聖書に関連した主題や出来事を扱っている場合には,その予言者がどこから霊感を受けているかをたやすく見分けることができます。もし神からのものであるなら,その教えはどんな時でも神のみ言葉である聖書と一致しているはずです。―テモテ第二 3:16。ペテロ第二 1:20,21。

ノストラダムスは確かに聖書的な事柄に幾つか触れています。将来に関して,ノストラダムスはこう予言しました。「全世界が大火に見舞われる前に大規模な洪水がひん発するため,水で覆われることのない地はほとんどないであろう。そしてこれは長期間にわたって続き,民俗誌および地誌以外のものはすべて滅び失せる」。しかし創世記 9章11節にはこう記されています。「もはやすべての肉なるものが大洪水の水によって断たれることはない。もはや大洪水が起きて地を滅ぼすことはない」。(新世界訳)ノストラダムスは「すべての事は神から出ていると私は確信をもって申し上げる」と述べました。この言葉は表面的には感銘を与えますが,もしノストラダムスの予言が「神から」のものであるなら,それが神の言葉とこれほど矛盾しているのはなぜでしょうか。

年代計算についても同じことが言えます。それらは「聖書だけを導きにして」得られたとされていますが,ノストラダムスは自分の計算が,「占星術上の計算によって調整された」ことをも認めています。もっともらしい感じはしますが,この二つのことは調和するのでしょうか。

ノストラダムスが聖書にほとんど注意を払わず,自分自身の目的に合わせるために聖書を用いたことが明らかになっています。ノストラダムスはカトリック教会に対してしるしばかりの忠誠を誓っていますが,チャールズ・ウォードが述べている次の表現は,ノストラダムス自身だけでなく,その予言の背後にあった力の源についても要点を言い当てています。

「ノストラダムスとは何者か。……なぞを掛ける者,人間の運命についてなぞを掛ける者である。大胆であると同時に小心。単純ではあるが,だれがその深さを知ることができよう。表面的にはクリスチャンでありながら,心の底では恐らく異教徒なのであろう」。

明瞭か不明瞭か

他の予言者たちと同じくノストラダムスも自分の商売道具として,あいまいな言い回しと二重の意味に取れる表現を使うことにたけていました。バーナード・キャップは「占星術と大衆新聞」という本の中でこう述べています。「劇的な表現を伴ったあいまいな言い回しにかけては,ノストラダムスの右に出る者はいなかった。そのためにノストラダムスの予言は,現代に至るまで命脈を保ってきたのである」。

ノストラダムスの4行連句に見られるこの特色については,ジェームズ・レイバーも触れています。彼は「ノストラダムスあるいは予告された将来」の中でこう述べています。「形の整っていないフランス語のこれらの4行連句は,韻律や統語法<シンタックス>に従わないばかりか,意味の理解しがたい順番に配置され,6種類の外国語に加えて,幾つものイニシャルや転綴語句<アナグラム>や偽名で満たされている。このような著作の中に何かの意味を見いだす望みがどこにあろうか。よしんばそれがあったとしても,それは努力をするだけの価値があるものだろうか」。

ノストラダムスはその著作の前書きの中で,「聞き手の気分を害することがない」ように「なぞめいた,難解な文章」を用いたことを認めています。それから,マタイ 11章25節のイエスの言葉を注として付記しています。それは次のような聖句です。「天地の主なる父よ,わたしはあなたを公にたたえます。あなたはこれらのことを賢くて知能のたけた者たちから隠し,それをみどりごたちに啓示されたからです」。しかしながら,イエスの弟子たちは時代や言語にかかわりなく,イエスの述べた事柄を理解しました。ノストラダムスの言葉は,都合のよいことに不明瞭のままです。

ノストラダムスとオカルト

ノストラダムス(1503年12月14日-1566年7月2日)は,南フランスのノートルダムという地名にちなんだ姓のフランス系ユダヤ人の両親から生まれました。彼はミッシェル・ドゥ・ノートルダムと呼ばれました。両親はカトリックに改宗していました。その生い立ちについてはノストラダムスの二人の親族によって記された伝記が数多く残されていますが,それらの信ぴょう性にも疑いが持たれています。

ジェームズ・レイバーは「最近の研究が……明らかにしたところによると,これまでノストラダムスに関して物を書いた人すべてによって受け入れられていた,高潔で絵のように美しい背景には,事実の裏付けがない」と注解しています。ノストラダムスとある貴族が夕食に白い豚の代わりに黒い豚を食するであろうと予言した,彼のそうした伝記の一つについて詳述してから,レイバーはこう述べています。「言うまでもなく,この話の真実性を裏書きするものは何一つない。……このような話は面白いものではあるが,同時に,そのほとんどが後代の伝記作家の信仰によっていることを示している。そうした話のうちのあるものは……西暦17世紀に初めて,あるものはもっと後代になって世に出ている」。

ノストラダムスは将来のことを予言しようとする余り,天体位置観測,魔術,占星術,異教のまじないの儀式などに深く携わるようになりました。自らもオカルトの研究者を名乗るH・C・ロバーツは「ノストラダムスの全予言」と題する本の中でこう述べています。「将来のことを調べようとしてノストラダムスが採用した方法および得られた結果が,自然科学の枠組みを越えていたことには一点の疑いもない。……それは一般的に“超感覚的感知(ESP)”という名で我々が今日分類している力である」。

それでも,こうした占星術を用いた占いに反対していた人は少なくありません。ホイットモアはこう述べています。「教会の初期の教父たちの著作の中には……キリスト教の名に隠れて,古代の異教の儀式や,組織だった占いを行ない続ける者たちを非とする言葉が幾度も繰り返して見られる。同様に,初期の公会議も,占星術者,呪術者,オカルトの信奉者たちに破門を言い渡している。……トレントの宗教会議[ノストラダムスの生存中に行なわれた]は,司教が自分の司教区内で占星術的な予言を禁止し,そうした秘術を助長する書物を一切破棄すべきであることを間違えようのない言葉で定めている」。しかしカトリック教会は,このような布告に一致した行動を終始取ってきたでしょうか。

「新カトリック百科事典」は次のことを明らかにしています。「占星術は,戴冠式の日付を決めるため教皇ユリウス2世[1503-1513]によって,および毎回の教皇枢密会議の適正な時間を定めるためパウロ3世[1534-1549]によって用いられた。[どちらの教皇もノストラダムスと同時代]……占星術は,ちょうどローマ帝国の文化に浸透したのと同じように,ヨーロッパの文化にも浸透した。そして公式の教会の教義では禁じられていたものの,その背後に横たわっている考え方全体を攻撃した者は一人としていなかった」。

天体位置観測というオカルトの「背後に横たわっている考え」とは何でしたか。フランスの大ラルース百科事典は,「キリスト教は,占星術が魔神信仰による霊感を得ているものとみなしている」ことを確証しています。

適中する予言

聖書の真理からそれ,悪霊たちに隷属する予言者となっている人が将来の出来事を幾つか正確に予言することができるものでしょうか。それは確かに可能です。モーセは申命記 13章1-5節の中で次のような警告を与えました。「預言者または夢みる者があなたの中に起こってしるしや異兆を見せ,……そのしるしや異兆がそのとおり真実になったとしても,あなたはその預言者の言葉にもその夢を見た者にも聴き従ってはならない。……あなた方は,あなた方の神エホバに従って歩み,これを恐れ,そのおきてを守(る)……べきである。……その預言者またその夢みる者は死に処せられるべきである」― 新世界訳。

したがって,こうした偽りの預言者たちの予言の一部が適中するのは単なる偶然ではありません。邪悪な霊の勢力の巧妙な操作によってそうしたことが生ずる場合があるのです。

人類史の初めから今に至るまで,悪霊の勢力は従順な人間の心を巧みに操ってきました。これら欺かれた人間の予言者たちは霊感を受け,「悪魔の……戦略や策略」とエフェソス 6章11節で言われている,悪魔的な計画に歩調を合わせた発言を行なうのです。―リビングバイブル。

悪魔サタンとその悪霊たちは政治組織全体を操ることができます。この事実は,悪魔が「またたくまに人の住む地のすべての王国を[イエスに]見せた」時に明らかにされました。「そして悪魔は言った,『この権威すべてとこれらの栄光をあなたにあげましょう。それはわたしに渡されているからであり,だれでもわたしの望む者に,わたしはそれを与えるのです』」。(ルカ 4:5,6)イエスと出会ったこの同じ時に,悪魔はイエスを誘惑し,誤導しようとして聖書の一部分を引用することさえしました。―マタイ 4:6。

真の預言者と偽りの予言者を識別する

神の真の預言者であるためには,基本的な三つの条件にかなっていなければなりませんでした。(1)神の名において語らなければならなかった ― 神のヘブライ語の名を知っていた偽りの予言者は不正にもその名を用いて語ることがあった。(2)預言する事柄は実現しなければならない ― 偽りの予言者の場合も,偶然,あるいは悪霊の巧みな操作によってこうしたことが生じることがあった。(3)その預言は,当時書き記されていた神の啓示された言葉と命令に調和していなければならなかった。―申命 13:1-4; 18:20-22。

3番目の重要な要素は,特にノストラダムスや他の人々に欠けています。彼らが魔術,オカルト,占星術などに手を出しているという事実は,彼らの真の姿を明らかにします。聖書中の預言者の中で,神との意思の伝達を図るために,占星術を用いることをよしとしている人は一人もいないからです。

預言者モーセは,ノストラダムスのような預言者とは異なり,明確な,間違えようのない言葉で語りました。神の霊感を受けてモーセはこう語っています。「あなたの中に,……占いに頼る者,魔術を習わしにする者,吉凶の兆しを求める者,呪術を行なう者,……出来事の職業的な予告者……がいてはいけない。すべてこうした事を行なう者はエホバにとって嫌悪すべき者であ(る)」― 申命 18:10-12,新。

聖書中の真の預言者が行なった奉仕は,ノストラダムスが試みたような,将来の出来事の予告が主なものではありませんでした。その主要な働きは,エリック・ラッセルが述べているように,「創造者とその創造物との間の伝達の経路として働くこと」でした。将来に関する知識は,その意思の伝達の中に含まれるもので「副産物に過ぎない」とラッセルは述べています。

神によって任命された聖書中の預言者たちは,単に人間の好奇心を満たすために物事を予告することはありませんでした。預言のすべてが,神の意志,目的,規範,裁きと関連していたのです。(列王上 11:29-39。イザヤ 7:3-9)神の真の預言者の主要な目的が,神の道徳規準と律法を唱道することだったので,何年も待たなければその預言者が本物か偽者か分からないということはありませんでした。

ではノストラダムスの予言にはどんな価値があるのでしょうか。チャールズ・ウォードは,ノストラダムスのことを,「我々が見る限り,様々な王の褒美を受けながら,彼らの人生をより安らかなものにしたり,その道筋から危険を一つでも除いたりするような有益な指示を何も与えることのなかった男である」と評しています。「彼は明らかに,イザヤ,ダニエル,ダビデ,ヨハネなどとは違い,従来の,またヘブライ語の言葉の意味における預言者ではない」のです。

[脚注]

a 「ノストラダムスの託宣」36ページ。

[17ページの図表]

                                ノストラダムスの見解  聖書の見解

アダムからノアまでの年数                   1,240           1,656

大洪水からアブラハムまでの年数             1,080             352

アブラハムからモーセまでの年数               515-516         425

モーセとダビデの間の年数                     570             486

ダビデからイエスまでの年数                 1,350           1,105

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