西イリアン
◆ かつてオランダ領ニューギニアと呼ばれていた西イリアンの宣教者からの報告。
「M ― 地について10日後,まだ家から家の伝道を始めず,毎日,言葉の勉強をしていた時,土地のプロテスタント牧師は,私たちと接触するようになった人たちを個人的に訪ね,私たちに注意するようにと警告しはじめました。しかし,ある人は答えて言いました,『あなたはこれまで5年間一度も私を訪ねてくれませんでした。ところが今になって急に訪ねて来ました。だれを自分の家に迎えるかは私自身が決めます』。そのしばらく後,私たちの目的について少し説明するために村の教会に招かれました。そののち,だれであったかは分りませんでしたが,村人の1人が先のプロテスタント牧師に電話をかけ,私たちが村の教会で話をしたことを知らせました。その時から多くの問題が始まりました。土地の牧師3人が私たちの家を訪ね,野外伝道を止めるようにと要求しました。各教会で,私たちに警戒するようにとの説教が毎週行なわれ,エホバの証者に対する偽りの非難を書き立てた手紙が教会員に送られました。次に,私たちを攻撃する話がラジオで流され,影響力の強い各部落のしゅう長にも牧師から連絡がありました。教会の長老全部が教会員の家庭を訪ねる運動が始まりました。私たちが家庭聖書研究をしている人のところには牧師がたずね,研究を止めるようにとのおどしがありました。その結果は?
「村の教会で話した事をプロテスタント牧師に電話で知らせたのは,以前の副牧師でしたが,今私たちが研究している人のうちいちばん進歩しているのはこの人です。また村の教会の長老の1人は御国会館のいすを準備しています。研究している50人ほどの中には,アドベンチスト教会の前の牧師や,プロテスタント教会の理事をつとめていた婦人もいます。ここに来てから8ヵ月になりますが,集会の出席は平均20人です」。
― 1964年度エホバの証者の年鑑から