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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1971
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神の名前はなぜ聖書全巻に現われるべきですか

聖書を読むさい,いわゆる「旧約」と呼ばれる部分で神の名前を目にしたことがあるかもしれません。たとえば,欽定訳聖書(英文)の中で,次の聖句をお読みになったかもしれません。「然ばかれらはエホバてふ名をもちたまふ汝のみ全地をしろしめす至上者なることを知るべし」― 詩 83:18。イザヤ 12:2。

ところが,「新約」つまりクリスチャン・ギリシア語聖書を読んだ時には,一度も神の名前を目にしなかった,というかたがおられるでしょう。たいていの翻訳者は聖書のこの部分を翻訳するさい,神の名前を省いてきました。その一つの理由は,クリスチャン・ギリシア語聖書原本の古代の写本で,神の名前が完全な形で出てくるものが今まで一つも発見されていないからです。

とはいえ,神の名前は古代ギリシア語の写本およびその翻訳の両方に,省略形で確かに出ています。聖書を読むさい,黙示録 19章1,3,4,6節で「ハレルヤ」という表現に気づいたことがありますか。「ウエブスター新大学用辞書」によると,「ハレルヤ」とは「汝らヤハ(エホバ)を賛美せよ」という意味です。

神の名前が省略形で出てきているからには,初期クリスチャンの間ではその名前を用いることがすたれていなかったと言えます。では,ギリシア語聖書本文の現存する写本のどれにも,神の名前が完全な形で出てこないのはなぜですか。それらの古い写本に神の名前が見られないことは,イエスや彼の弟子たちがエホバという名前を用いなかったことを暗示しているのでしょうか。

今では根拠を失った説明

現在知られているクリスチャン,ギリシア語聖書のどの写本の中にも,神の名前が完全な形では出ていない理由として,人々は長い間,初期クリスチャンはギリシア語の七十人訳のヘブル語聖書を用いた,また彼らは神の名前を省くその翻訳の慣行にそのまま従ったと信じていました。このギリシア語の七十人訳はギリシア語を話すユダヤ人のために西暦前280年ごろから準備されたもので,イエス・キリストの初期の弟子たちが使ったヘブル語聖書はおそらくこの翻訳だったと考えられています。

神の名前にかかわるユダヤ人の迷信のゆえに,ギリシア語七十人訳の翻訳者たちは自分たちの翻訳の中で,テトラグラマトン,すなわち神の名前エホバを表わす四つのヘブル語の字母(יהוה)を,キュリオス(主)またはホ  セオス(神)というギリシア語の称号で置きかえた,というのがこれまでの大方の意見でした。しかし比較的最近発見されたギリシア語七十人訳の最古の写本の断片には,神の名前がヘブル語形で実際にまぎれもなく出ているのです。

P・E・カール博士はこの事実を評してこう述べます。「われわれの知る所では,ギリシア語聖書本文[七十人訳]は,それがユダヤ人によってユダヤ人のために書かれたかぎりにおいて,神の名前をキュリオス[主]とは翻訳せず,その稿本[写本]の中ではヘブル語あるいはギリシア語字母によってしるされたテトラグラマトンをそのまま残した」。

では,だれがギリシア語七十人訳写本の中の神の名前を「主」あるいは「神」という称号で置き換えたのですか。カール博士は答えます。「テトラグラマトンをキュリオス[主]と置き換えたのはクリスチャンであった。ヘブル語の字母で書かれた神の名前がもはや理解されなくなった時からである」―「ザ・カイロ・ゲニザ」222,224ページ。

しかし,「クリスチャン」はいつ,ギリシア語に翻訳されたヘブル語聖書の中で,テトラグラマトンで表わされた神の名前をキュリオス(主)やホ  セオス(神)の称号で置き換えるようになったのですか。この点ではっきりすれば,クリスチャン・ギリシア語聖書の記述者たちが,霊感を受けた自分たちの著作の中で神の名前を実際に使ったかどうか,また彼らの原著の写本の最古のものには神の名前が出ていたかどうかが明らかになっています。

神の名前が置き換えられたとき

テトラグラマトンで表わされた神の名前がクリスチャン・ギリシア語聖書の中で他のことばと置き換えられるようになったのは,明らかにイエスと彼の使徒たちの死後数世紀を経てからのことと考えられます。これは,クリスチャンと自称する人たちが西暦二,三世紀に翻訳したギリシア語の「旧約」,つまりヘブル語聖書の中に神の名前が表われていることからも明らかです。たとえば,西暦128年ごろからのものとされているアクィラのギリシア語訳には,テトラグラマトンが依然としてヘブル文字で出ていました。

さらに西暦245年ごろ,著名な学者オリゲネスは霊感を受けたヘブル語聖書を6欄に写した「ヘクサプラ」を出しました。現在知られているその断片的な写しを証拠にして,W・G・ウォデル教授はこう述べています。「オリゲネスの『ヘクサプラ』の中で…アクィラ,シンマクス。LXX[七十人訳]のギリシア訳はいずれもJHWHをΠΙΠΙと表わした。『ヘクサプラ』の第二の欄には,テトラグラマトンがヘブル文字で書かれていた」。a オリゲネスの「ヘクサプラ」の原本では,その全部の欄にテトラグラマトンがヘブル文字で表わされていたと信ずる人もいます。オリゲネス自身,「最も忠実な写本の中で御名はヘブル文字で,といっても現代ヘブル語ではなく,古代ヘブル語で書かれている」と述べました。

くだって4世紀にはいっても,ラテン語のバルカタ訳を出した翻訳者ジェロームは,サムエル書とマラキ書の序として「プロログスガリアッス」の中でこうしるしています。「今日においてさえ,ギリシア語の書巻によっては,四文字の神の名前(すなわち,יהוה)が古代の字母で出てくるものがある」。

こうした事柄は何を示していますか。七十人訳の中で「テトラグラマトンをキュリオスと置き換えた」といういわゆる「クリスチャン」は,イエスの初期の弟子たちではなかったことを明らかにしています。それはさらに後の世紀の人々,つまり予告されていた背教が相当に進展して,キリスト教の教えの純正さを腐敗させた時代のクリスチャンでした。―テサロニケ後 2:3。テモテ前 4:1。

イエスと彼の弟子たちによって用いられた

つまり,イエスと彼の弟子たちの時代に用いられた聖書の写しには,それがヘブル語写本であれギリシア語の翻訳の写本であれ,その両方に神の名前が出ていたことを示す反ばくの余地のない証拠があるわけです。それらの人たちは聖書の当時の写しを読んだり,それを用いた人々を教えたりするさい,神の名前を確かに用いたに違いありません。さらに,クリスチャン・ギリシア語聖書をしるすさい,イエスの弟子たちは疑いなく神の是認する慣行に従って,自分たちの著作の中で神の名前を使ったことでしょう。彼らの師イエス・キリストは,ご自分の父の名前をたたえることにより,彼らに模範を示されました。

「イエス」という名前そのものを考えてみてください。これは天使がマリヤに,生まれてくる子どもにつけなさいと指示した名前です。(ルカ 1:30,31)そしてこの「イエス」という名前は神の名前を顕著にします。それはヘブル語で「ヤハ[エホバ]の救い」を意味するからです。

そればかりか,イエスは宣教においてご自分の父の名前をくり返し人々の前に掲げました。たとえば,ご自分の弟子たちにこう祈るよう教えられました。「天にいます我らの父よ,願くは,御名の崇められん事を」。(マタイ 6:9)ご自分のわざが「わが父の名によりて」行なわれた,とイエスは言われました。(ヨハネ 10:25)また,自分が殺されようとしていた夜,イエスは祈りの中で,『ご自分の父の名前を弟子たちに知らせました』と述べました。―ヨハネ 17:6,26。

以上の事柄を総合すると,イエスはヘブル語聖書を引用したり読んだりしたさい,神のお名前エホバを用いたに違いありません。たとえば,ヘブル語聖書の申命記 8章3節を引用して次のように語ったときは,そうされたことでしょう。「『人の生くるはパンのみに由るにあらず,〔エホバ〕の口より出づる凡ての言に由る』と録されたり」。(マタイ 4:4〔新〕。マタイ 22:37と申命 6:5,マタイ 22:44と詩篇 110:1,ルカ 4:16-21とイザヤ 61:1,2も比較しなさい。)クリスチャン・ギリシア語聖書をしるすよう霊感を受けた,イエスのそれら弟子たちは,論理的にいって,自分たちの師の模範にならって神の名前を用い,それゆえ自分たちの聖書の著述の中にもそれをとどめたはずです。

では,この名前が現在一般に「新約」と呼ばれているクリスチャン・ギリシア語聖書の古代写本の中に見当たらないのはなぜですか。それら古代の写しが作りはじめられた西暦3世紀までには,使徒や弟子たちのしるした原本に明らかに変更が加えられていたのです。神の名前(たぶんテトラグラマトンであったであろう)は後代の写字生により,まちがいなくキュリオスやホ  セオスで置き換えられ,いろいろな事実の示しているとおりのことがヘブル語聖書の七十人訳の後代の写しに起きたと考えられます。

これが事実であったことを認めて,クリスチャン・ギリシア語聖書を訳すさい,「エホバ」という名前を訳文中に用いた翻訳者もいますが,そうする確実な根拠があるわけです。そうです,神の名前は聖書全巻を通じて確かにその一部を成しています。

[脚注]

a 「神学研究ジャーナル」,1944年,7月–10月号,45巻,158,159ページ。

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