35 全ての人が,エホバ神,神の子,また神の王国について学ぶ必要があります。(啓 14:6,7)私たちは,あらゆる言語の人々がエホバの名を呼んで救われ,クリスチャン人格を身に着けられるよう,助けたいと思っています。(ロマ 10:12,13。コロ 3:10,11)複数の言語が使われている地域で良い知らせを伝える際,どんな問題に直面することがあるでしょうか。どうすれば,できるだけ多くの人に,相手の最もよく理解できる言語で王国について伝えることができるでしょうか。(ロマ 10:14)
36 言語ごとに,各会衆に区域が割り当てられています。そのため,複数の言語が使われている地域では,異なる会衆の伝道者たちが同じ場所で奉仕することがあります。そのような場合,それぞれの会衆の伝道者が自分たちと同じ言語を話す人だけに伝道するのが最善です。このことは毎年の招待キャンペーンの時にも当てはまります。とはいえ,公共エリア伝道や,個人的にいろいろな機会に行う伝道の場合には,誰とでも話すことができ,どの言語の出版物でも提供できます。
37 他の言語の会衆が,遠くの区域を定期的に回ることができない場合もあります。そういう場合には,関係する会衆の奉仕監督たちが連絡を取り合い,互いに納得できる取り決めを設けて区域を回るようにします。そうすれば,全ての人に王国の良い知らせを聞く機会が与えられるとともに,訪問が不必要に重複することを避けられるでしょう。(格 15:22)
38 訪問した際に,自分とは違う言語を話す人が出てきた場合,どうしたらよいでしょうか。その言語を話せる伝道者がいつか訪問するだろう,と決め込まないようにしましょう。ある伝道者たちは,区域内でよく耳にする言語で少し話せるようにしています。例えば,エホバの証人の公式ウェブサイトjw.orgを紹介し,その人の言語の出版物を読んだりダウンロードしたりする方法を示すことができます。あるいは,その人の言語の出版物を持ってくる,と伝えられるかもしれません。
39 相手の人が本当に関心を示したなら,その人が分かる言語で援助できる人を見つけるように努力します。また,その人の言語で開かれている最寄りの集会の場所を知らせるとよいでしょう。もしその人が,自分の言語を話せる人と連絡を取ることを望むのであれば,jw.orgで自分の連絡先などを入力する方法を教えてあげることができます。そうすれば,支部が,その人をさらに援助できる近隣の会衆やグループや伝道者を探します。
40 関心を示した人が自分の言語を話せる伝道者から連絡を受けるまで,その人への訪問を続けます。支部から長老たちに,その人の言語を話せる伝道者が見つからなかったという知らせが届くこともあります。その場合,引き続きその人の関心を高めるために最善を尽くします。できれば,その人の言語の出版物を使って聖書研究を行います。挿絵を活用したり,挙げられている聖句を読んでもらったりすれば,その人は聖書の基本的な教えをいくらか理解できるでしょう。その人の家族に,当人の言語と地元の言語に通じている人がいれば,通訳を頼めるかもしれません。
41 関心を示した人を神の組織に導くために,集会に招待してください。その人が内容を十分には理解できないとしても,誘いましょう。聖句が朗読される時には,その人の言語の聖書があれば,聖句を見つけるのを手伝えます。集会で会衆の人たちと交友を持つだけでも,その人にとって励みになり,神との関係を育む助けになるでしょう。
42 プレグループ: プレグループとは,会衆の言語とは異なる言語で奉仕する伝道者たちで構成され,その言語で毎週の集会を司会できる長老や援助奉仕者が必ずしもいないグループのことです。以下の条件を満たしていれば,会衆内にプレグループを設けることが支部によって承認される場合があります。
(1)会衆の言語とは異なる言語を話す人が,その地域にかなりいる。
(2)少なくとも数人の伝道者がその言語を少し話せるか,学ぼうとしている。
(3)長老団がその言語での伝道をぜひとも計画したいと思っている。
長老団は,プレグループを設けたいと思う場合,巡回監督に相談します。巡回監督は,その言語を話す人たちへの伝道を試みている他の会衆を知っている場合があり,どの会衆がプレグループを設けるのが最善かを見定めるのに役立つ情報を提供できるかもしれません。候補の会衆が決まったら,その会衆の長老たちが支部に手紙を送り,プレグループの主催会衆になるための正式な承認を求めます。
43 グループ: 以下の条件を満たしていれば,会衆内にグループを設けることが支部によって承認される場合があります。
(1)その言語を話す,聖書に関心のある人がかなりいて,増加が見込める。
(2)少なくとも幾人かの伝道者がその言語を話せるか,すでに学んでいる。
(3)その言語で毎週の集会の少なくとも1つか,その一部(公開講演や「ものみの塔」研究など)を司会し,教え導くことができる長老か援助奉仕者が1人いる。
これらの条件が妥当な範囲で満たされているなら,長老団は詳しい情報を支部に書面で知らせ,グループの主催会衆としての正式な承認を求めます。教え導く長老または援助奉仕者が,「グループ監督」または「グループ援助者」として,責任を持ってグループを世話します。
44 グループが設けられたなら,主催会衆の長老団は,毎週の集会の他の部分も行うかどうか,また集会を月に何回行うかを判断します。そのグループのために,野外奉仕のための集まりを行うこともできます。グループの人たちは皆,そのグループを世話している長老団の監督の下で働きます。長老たちは,グループに適切な指示を与え,進んで必要な世話をします。巡回監督は,主催会衆を訪問する週にそのグループとも働き,グループの状況について支部に短い報告を送ります。そのグループが特に必要としている事柄があれば,それも知らせます。やがて,グループを会衆にすることができるかもしれません。関係する人たち全てが,神の組織を通して与えられる指示を当てはめるなら,エホバは喜んでくださいます。(コリ一 1:10; 3:5,6)