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ルカ 注釈 2章新世界訳聖書 (スタディー版)
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イエスは言った: この後に続く言葉は聖書に記録されているイエスの最初の言葉。少年だったイエスは,自分が人間となる前の存在について十分には知らなかったと思われる。(マタ 3:16,ルカ 3:21の注釈を参照。)母親と養父は天使の訪問の時に得た情報や,イエスの誕生から40日後にエルサレムに行った時にシメオンやアンナの語った預言から得た情報をイエスに伝えていたと考えられる。(マタ 1:20-25; 2:13,14,19-21。ルカ 1:26-38; 2:8-38)イエスの返事からすると,イエスは自分の奇跡的な誕生や,天の父エホバとの特別な親しい関係をある程度理解していた。
私が父の家にいるはずだ: 「父の家に」に当たるギリシャ語の表現は直訳すると,「私の父のものに」。文脈からすると,ヨセフとマリアはイエスの行方を心配していたので,その表現は位置や場所,つまり「父の家[または,「住まい」]」を指すと理解するのが最も自然。(ルカ 2:44-46)後にイエスは宣教期間中に,神殿をはっきりと「私の父の家」と呼んだ。(ヨハ 2:16)とはいえ一部の学者によれば,この表現はもっと広い意味で,「私は父の物事に関心を持つ[または,「忙しくしている」]必要がある」とも理解できる。
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