ペンテコステの前まえに数すう百ひゃく人にんの人ひとがイエスに会あう

イエスは復ふっ活かつした後のち，指し定ていしていたガリラヤの山やまで11人にんの使し徒とに会あいます。他たの500人にんほどの弟で子したちも来きています。しかし，その中なかには，イエスを見みてもイエスが生いきていることを疑うたがう人ひとがいます。（マタイ 28:17。コリント第だい一いち 15:6）でも，イエスがこれから話はなすことを聞きけば，イエスは本ほん当とうに生いきていると確かく信しんできるはずです。

イエスは，自じ分ぶんが神かみから天てんと地ちにおける全すべての権けん威いを与あたえられていることを説せつ明めいします。そして弟で子したちにこう命めいじます。「行いって，全すべての国くにの人ひと々びとを弟で子しとし，父ちちと子こと聖せい霊れいの名なにおいてバプテスマを施ほどこし，私わたしが命めい令れいした事こと柄がら全すべてを守まもるように教おしえなさい」。（マタイ 28:18-20）イエスは確たしかに生いきており，復ふっ活かつ後ごも良よい知しらせを伝つたえる活かつ動どうに注ちゅう意いを払はらっています。

イエスの弟で子しである人ひとには，男だん性せいにも女じょ性せいにも子こ供どもにも，人ひと々びとを弟で子しとするという任にん務むがあります。反はん対たい者しゃたちは，弟で子したちが伝でん道どうしたり人ひと々びとを教おしえたりするのをやめさせようとするでしょう。しかしイエスは，「私わたしには天てんと地ちにおける全すべての権けん威いが与あたえられています」と言いって安あん心しんさせます。この言こと葉ばから，弟で子したちはどんなことを確かく信しんできるでしょうか。イエスは，「私わたしは体たい制せいの終しゅう結けつまでいつの日ひもあなたたちと共ともにいるのです」と言いいます。イエスはこの時とき，良よい知しらせを伝つたえる活かつ動どうに参さん加かする全すべての人ひとが奇き跡せきを行おこなう，とは言いいませんでした。それでも，彼かれらは聖せい霊れいによる支し援えんを期き待たいできるのです。

イエスは復ふっ活かつ後ご，「40日にちにわたって」何なん度ども弟で子したちに現あらわれます。弟で子したちがそれに気き付づかないこともありましたが，イエスは「自じ分ぶんが生いきていることを多おおくの確たしかな証しょう拠こによって使し徒とたちに示しめし」，「神かみの王おう国こくについて」教おしえました。（使し徒と 1:3。コリント第だい一いち 15:7）

使し徒とたちがガリラヤにいる間あいだのことと思おもわれますが，イエスは彼かれらにエルサレムへ戻もどるよう指し示じします。そして，エルサレムで彼かれらと会あった時とき，こう話はなします。「エルサレムを離はなれないで，天てんの父ちちが約やく束そくしたもの，私わたしから聞きいたものを待まっていなさい。ヨハネは水みずでバプテスマを施ほどこしましたが，あなたたちは何なん日にちもしないうちに聖せい霊れいでバプテスマを施ほどこされます」。（使し徒と 1:4，5）

その後のち，イエスは再ふたたび使し徒とたちと会あい，「弟で子したちをベタニヤまで連つれていき」ます。そこはオリーブ山やまの東ひがし側がわの斜しゃ面めんにある村むらです。（ルカ 24:50）イエスはこれまで，自じ分ぶんの旅たび立だちについていろいろ話はなしてきました。それでも使し徒とたちは，イエスの王おう国こくが地ち上じょうのものだと思おもい込こんでいます。（ルカ 22:16，18，30。ヨハネ 14:2，3）

それで彼かれらは，「主しゅよ，今いまイスラエルに王おう国こくを回かい復ふくするのですか」と質しつ問もんします。するとイエスは，「天てんの父ちちの権けん限げんで定さだめられた時ときや時じ期きについて，あなたたちが知しる必ひつ要ようはありません」とだけ答こたえます。それから，行おこなうべき活かつ動どうにもう一いち度ど彼かれらの注ちゅう意いを向むけ，こう言いいます。「聖せい霊れいがあなたたちに下くだる時とき，あなたたちは力ちからを受うけ，エルサレムで，ユダヤとサマリアの全ぜん土どで，また地ちの最もっとも遠とおい所ところにまで，私わたしの証しょう人にんとなります」。（使し徒と 1:6-8）

使し徒とたちとオリーブ山やまにいる時とき，イエスは天てんに昇のぼり始はじめます。そして，雲くもで姿すがたが見みえなくなります。イエスはもう人にん間げんの体からだではなくなり，天てんへ昇のぼっていきます。（コリント第だい一いち 15:44，50。ペテロ第だい一いち 3:18）忠ちゅう実じつな使し徒とたちが天てんを見みつめていると，彼かれらのそばに「白しろい服ふくを着きた2人ふたりの人ひと」が現あらわれます。その人ひとたちは人にん間げんの体からだをした天てん使しで，使し徒とたちにこう言いいます。「ガリラヤの人ひとたち，なぜ空そらを眺ながめて立たっているのですか。空そらへ上あげられたこのイエスは，空そらに入はいっていくのをあなたたちが見みたのと同おなじ仕し方かたで来きます」。（使し徒と 1:10，11）

イエスが天てんに昇のぼる時とき，盛せい大だいなセレモニーはありませんでした。その様よう子すを目もく撃げきしたのは忠ちゅう実じつな弟で子したちだけでした。イエスは王おう国こくの王おうとして「同おなじ仕し方かたで」来きます。つまり，イエスの臨りん在ざいは忠ちゅう実じつな弟で子したちにしか分わからないのです。

使し徒とたちはエルサレムに帰かえり，その後のちしばらくの期き間かん，他たの弟で子したちと集あつまっています。「イエスの母ははマリア，イエスの兄きょう弟だいたち」も一いっ緒しょです。（使し徒と 1:14）彼かれらはひたすら祈いのり続つづけています。ユダ･イスカリオテの代かわりを選えらび，使し徒との数かずを元もと通どおり12人にんにするためにも祈いのります。（マタイ 19:28）選えらばれる人ひとは，イエスの活かつ動どうと復ふっ活かつの目もく撃げき証しょう人にんでなければなりません。神かみの意い志しを確たしかめるためにくじが引ひかれます。こうした目もく的てきでくじを引ひいたという記き述じゅつは，これ以い後ご聖せい書しょにありません。（詩し編へん 109:8。箴しん言げん 16:33）結けっ局きょく，イエスが伝でん道どうに派は遣けんした70人にんの1人ひとりだったと思おもわれるマッテヤがくじに当あたり，「11人にんの使し徒とに加くわえられ」ます。（使し徒と 1:26）

イエスが天てんに昇のぼってから10日か後ご，西せい暦れき33年ねんのペンテコステの祭まつりが始はじまります。エルサレムで120人にんほどの弟で子したちがある家いえの階かい上じょうの部へ屋やに集あつまっています。すると突とつ然ぜん，激はげしい風かぜが吹ふき付つけるような音おとが家いえ全ぜん体たいに響ひびき渡わたります。そして炎ほのおのような舌したが幾いくつも現あらわれ，そこにいた一人ひとり一人ひとりの上うえに1つずつとどまり，全ぜん員いんがさまざまな言げん語ごで話はなし始はじめます。これこそ，聖せい霊れいを注そそぎ出だすというイエスの約やく束そくの実じつ現げんです！（ヨハネ 14:26）