誤解: イエスは,「貧しい人たちはずっといます」と言ったので,貧困はなくならない。(マタイ 26:11)
真実: イエスは実情を述べていたに過ぎません。今の不公正な社会が続く限り,貧しい人はいなくなりません。でもイエスは「貧しい人に良い知らせ」を伝えました。それには,神の王国が貧困を完全に終わらせるという約束が含まれています。(ルカ 4:18,43)
誤解: イエスは,「行って,持ち物を売り,貧しい人たちに与えなさい」と言ったので,神に喜ばれたいと思う人たちは貧しくなる。(マタイ 19:21)
真実: イエスは,弟子たちが従う基準を定めていたのではありません。富に気を奪われていた青年に,必要な指示を与えていました。イエスはその人に,生活をシンプルにし,イエスの弟子になるよう勧めました。
誤解: 聖書に「エホバの祝福が人を富ませる」と書かれているので,神に祝福される人は裕福になる。(格言 10:22)
真実: 聖書では大抵,「エホバの祝福」は,意味のある人生,神との良い関係,将来の明るい希望など比喩的な富のことを言っています。(詩編 25:14。ヨハネ 17:3)神に仕える人の中には,祝福されて裕福になった人もいましたが,クリスチャンになった人のほとんどは裕福ではありませんでした。(創世記 24:34,35。ヤコブ 2:5)イエス・キリストも多くの物を持ってはいませんでした。(マタイ 8:20)
誤解: 1世紀のクリスチャンについて,「全ての物を共有し,所有物や財産を売っ[た]」と書かれているので,聖書はある種の共産主義を教えている。(使徒 2:44,45)
真実: 聖書のこの部分は,クリスチャンになったばかりの人たちに必要な物資を供給するための一時的な取り決めについて述べています。その人たちは,ユダヤ人のペンテコステの祭りに出るためにエルサレムに来ていました。(使徒 2:5)でもクリスチャンになったその人たちは,新たに見つけた信条についてさらに学ぶため,予定より長くエルサレムに滞在しました。それで仲間のクリスチャンは食事や宿舎を提供するために,持っているものを進んで出し合いました。(使徒 2:41,42,46,47)