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発見されたソロモンの鉱山?
● 古代イスラエルのダビデ王とソロモン王の時代に,オフルと呼ばれる土地から,膨大な量の金が産出されました。古代世界で使用されていた金の大半は,同地で採掘されたものと考えられています。聖書の歴代志略上 29章4節には,ダビデ王がエルサレムの神殿のためにオフルで採掘した金3,000タラントを寄贈したことが記されています。これは,今日では数億円の価値があります。ソロモンの貿易船団は,オフルから大量の金を定期的に持ち返りました。(列王上 9:26-28)当時,金が非常にたくさんあったため,銀の価値は比較的低く見られていたとも記されています。―列王上 10:21。
最近になって,地質学者は,サウジアラビアで“ソロモンの金鉱”と思われるものを発見した,と報告しています。メッカとメディナの間には,“金の発祥地”として知られる山岳地帯があります。地質学者は,ここで大規模な金の廃坑を発見しました。そこでは,現在でも若干の金を含む,古代の鉱夫が捨てた大量の鉱石が発見されており,その量は総計数百万㌧にも達するものと見られます。鉱山の山腹には,原鉱石から金を摘出するのに使われた幾千ものハンマーや石うすが散乱していました。地質学者ロバート・W・ルースはこう語りました。「我々の調査によると,この旧鉱山には,聖書の記録に見られるほどの豊富な金の埋蔵されていたことが確認された」。
変様する力の均衡関係
● 前大統領補佐官パトリック・ブカナンは,米ソ間の総合的な軍事力の均衡関係が今や変様しつつあることを指摘し,次のように語りました。「過去7年間に,米海軍は縮小され,従来の半分になり,真珠湾攻撃以前の米国海軍の規模よりも小さくなった。潜水艦を含めた主要戦闘艦艇の数から見ると,世界の各地に散らばる新編成のソビエト海軍は,米国の全艦艇に対して,二対一の割合で優勢である」。
陸上の戦力についても,同氏は次のように語りました。「米国が19の師団を有しているのに対し,ソ連は168の師団を擁している。装甲兵員輸送車は米国の二倍,大砲や大型迫撃砲は三倍,戦車は四倍の数を保有している」。
現在の共産主義勢力は,聖書預言の中で「北の王」と象徴的に呼ばれているものに含まれています。聖書のダニエル書 11章(口語)は,全体主義的なこの「北の王」についてふれ,この者が,わたしたちの今住んでいるこの「終わりの時」に,『要害の神をあがめ……最も強固な城にむかって事をなす』であろうと告げています。
神の預言の言葉の予告どおり,わたしたちの時代に,神に反抗するこの勢力が台頭し,科学万能の軍国主義的勢力へと急速な成長を遂げました。またこの者は,ダニエルの予告どおり,「国々にその手を伸ばし」ています。しかし,聖書の示すところによると,この「北の王」は,ハルマゲドンにおける神の戦いにおいて,他の政治勢力すべてとともに,その終わりに至るのです。―ダニエル 11:36–12:1。啓示 16:14-16。
孤独を感じる必要はない
● 多くの国,とりわけ産業化した社会で,家庭生活が崩壊しつつあります。隣人や友人との付き合いも少なくなっています。「孤独なアメリカでの生活」と題する本はこの点を次のように表現しています。「素朴で近所付き合いの良い,家庭第一の生活を送る人々の国アメリカの,堅固な国境が突然破られた。……アメリカの生活は爆発し,孤独という死の灰が空から降りそそいでいる」。これに加えて,急増する犯罪も,人々の間の信頼感を損なっています。このようにして,幾百万もの人々の生活に孤独が定着することになりました。他の人から顧みられることの少ない多数の老人や病人にとって,この孤独感は恐ろしいほど深刻な問題となっています。
しかし,こうした状態は,エホバ神に信仰を抱き,神の言葉である聖書に耳を傾ける人々の間には見られません。神の言葉を受け入れた人々は,ともに集って,互いに励まし合わねばならない,と聖書は告げています。(ヘブライ 10:24,25)エホバの証人が孤独の問題を克服しているのはこうした理由によります。彼らは,クリスチャンの集会その他の機会に健全な交わりを持っており,老人の世話を含めた家庭生活の改善に役立つ知識を神の言葉から得ています。また,宣べ伝える業に携わっては,隣人を初めとする大勢の誠実な人々と接し,祈りによって神に近づいています。このすべては,孤独な思いを克服する上で大きな力があります。