10. 血が命を表していることは,エホバが言ったどんな言葉から分かりますか。
10 血はエホバにとって特別なものです。血は命を表しているからです。例えば,カインがアベルの命を奪った時,エホバは「あなたの弟の血が地面から私に向かって叫んでいる」と言って,カインを処罰しました。アベルの血がアベルの命を表していたので,エホバはそう言いました。(創世 4:10)ノアの時代に起きた洪水の後にエホバが言ったことからも,血は命を表していることが分かります。エホバはノアの家族に,「生きている動物はどれも食物にしてよい。緑の草木と同じように,それら全てをあなたたちに与える」と言って,動物の肉を食べることを許可しました。でも,食べてはいけないものもありました。エホバはこう言いました。「ただし,血を含む肉を食べてはならない。血は命だからである」。(創世 1:29; 9:3,4)
11. 神は血についてイスラエル人にどんなことを指示しましたか。
11 血を食べないようにとノアに言ってから800年ほど後,エホバは再び指示を与えます。「イスラエル人やあなたたちの間に住んでいる外国人が狩りをしていて,食べてよい野生動物や鳥を捕まえた場合,その血を注ぎ出して土で覆わなければならない。……どんな生き物の血も食べてはならない」。(レビ 17:13,14)エホバはやはり,血を特別なものと見てほしいと願っていました。動物を食用に殺したなら,血を抜いて地面に流さなければいけませんでした。肉を食べることはできましたが,血を食べてはいけませんでした。
12. クリスチャンは血をどう見ますか。
12 イエスが亡くなった後の時代はどうでしょうか。イエスの死後少したった頃,エルサレムのクリスチャン会衆の長老たちと使徒たちが集まりました。イスラエル人に与えられた法律のうち,クリスチャンが守るべきものはどれかを話し合うためです。(使徒 15:28,29を読む。使徒 21:25)エホバの導きによって彼らは,血をやはり特別なものと見るべきことを理解しました。血は当時もエホバにとって大切なものでした。クリスチャンは,血を食べたり飲んだりすることも,きちんと血抜きされていない肉を食べることもしてはいけませんでした。それは,偶像を崇拝したり性的に不道徳なことをしたりするのと同じくらい悪いことでした。現代はどうでしょうか。エホバは今も,血を特別なものと見てほしいと願っています。クリスチャンは血を食べたり飲んだりしません。
13. クリスチャンが輸血をしないのはどうしてですか。
13 輸血はどうでしょうか。エホバは血を食べたり飲んだりしないようにと命じました。もしあなたがお医者さんからアルコールを飲んではいけないと言われたら,アルコールを注射することは問題ないと思うでしょうか。そんなことはないはずです。輸血についても同じです。血を食べたり飲んだりしてはいけないと言われているのに輸血はしてもよい,ということはありません。(補足情報31を参照。)
14,15. クリスチャンは,命という贈り物を大切にしてエホバの願っている通りにします。どうしてですか。
14 医師から,輸血をしないと死ぬと言われたらどうでしょうか。血に関する神の基準に従うかどうかを決めることになります。クリスチャンは命という神からの贈り物をとても大切にしているので,生き続けるために輸血に代わる治療法を探しますが,輸血はしません。
15 私たちは健康でいられるよう努力します。でも,命は神にとって大切なものなので,神が願っている通り,輸血はしません。神に逆らってまで命を伸ばしたいとは思いません。イエスは,「自分の命を救おうと思う人はそれを失いますが,私のために命を失う人はそれを得るからです」と言いました。(マタイ 16:25)私たちはエホバを愛しているので,エホバの願っている通りにしたいと思います。本当に私たちのためになることを神は知っているので,私たちは神と同じように命を大切で特別なものと見ます。(ヘブライ 11:6)
16. 神を愛する人が神の願う通りにするのはどうしてですか。
16 神を愛する人は,血に関する神の基準に従うことを決意しています。血を食べたり飲んだりすることも,医療として血を使うこともしません。 でも,命を守るために他の治療法は受け入れます。エホバは私たちを造り,命を与えてくれた方なので,私たちにとって一番良いことを間違いなく知っています。あなたはどう思いますか。