サムエル第一
卑しめる方,また高める方+,
灰溜めから貧しい者を引き上げて+,
高貴な者と共に座らせ,栄光の座+を所有物として彼らに与えます+。
地の支えはエホバのもので+,
[神]はその上に産出的な地*を置かれるからです。
11 それから,エルカナはラマへ,自分の家へ行った*。その子は,祭司エリの前でエホバの奉仕者*+となった。
12 さて,エリの息子たちはどうしようもない者たち*であった+。彼らはエホバを認めなかった+。13 民からの*祭司の正当な権利についていえば+,だれかが犠牲をささげているときはいつも,丁度肉が煮えているときに,祭司の従者が三つ又の肉刺しを手にしてやって来て+,14 [それを]鉢や,二つの取っ手のある料理なべや,大釜や,一つの取っ手のある料理なべに突き入れた。肉刺しで引き上げたものは何でも,祭司が自分のために*取っていた。彼らはシロで,そこに*来るすべてのイスラエル人にこのようにするのであった+。15 また,人々が脂肪をささげて煙を立ち上らせないうちに+,祭司の従者がやって来て,犠牲をささげる人に言った,「祭司のために焼く肉をぜひ渡しなさい。[祭司]があなたから,煮た肉ではなく,生のを受け取るためだ+」。16 その人が,「まず最初に彼らが必ず脂肪をささげて煙を立ち上らせるようにしてください+。それから,何でもあなたの魂の渇望するものをご自分のためにお取りなさい+」と言うと,実際,[従者]はこう言った。「いや*,今それを渡すべきだ。でなければ,わたしはそれを必ず力ずくで取る+!」17 こうして,その従者たち*の罪はエホバの前に非常に大きくなった+。それらの人はエホバへの捧げ物を不敬な仕方で扱ったからである+。
18 ときに,サムエルは,少年として,亜麻布のエフォドをまとい+,エホバの前で奉仕していた+。19 また,その母は彼のために小さなそでなしの上着を作っては,年ごとの犠牲をささげに夫と共に上るとき,年ごとにそれを持って来た+。20 そして,エリはエルカナとその妻を祝福して+言った,「エホバに貸された*,貸されたものの代わりに,エホバがこの妻からあなたに子を立ててくださるように+」。そして彼らは自分たちの場所*へ行った。21 こうして,エホバがハンナに注意を向けられたので+,彼女はさらに身ごもって,三人の息子と二人の娘を産んだ+。そして,少年サムエルはエホバのみもとで成長していった+。
22 ときに,エリは非常に年を取っていた。彼は自分の息子たちがイスラエル全体にしていたすべてのこと+,また彼らが会見の天幕+の入口で仕えていた*女たちと寝ていたこと*+についても聞いていた+。23 それで,彼らにこう言っていた+。「なぜそのような事をしているのだ+。わたしがこのすべての民からお前たちについて聞いている事*は悪いことなのだ+。24 いや+,息子たち,わたしが聞き,エホバの民が言いふらしているうわさは良くないからだ+。25 もしも人が人に対して罪をおかすなら+,神が人のために仲裁されるが+,もしもエホバに対して人が罪をおかすなら+,その人のためにだれか祈る者がいるだろうか+」。ところが,彼らはその父の声に聴き従おうとはしなかった+。今やエホバが彼らを死なせることを喜ばれたからである+。26 その間ずっと,少年サムエルはますます大きくなり,エホバの見地からも,人々の[見地]からもますます好まれるように*なった+。
27 次いで神の人*+がエリのもとにやって来て,こう言った。「エホバはこのように言われた。『あなたの父祖の家がエジプトでファラオの家の奴隷で*あったとき,わたしは実際,自らを彼らに現わしたではないか+。28 そして,わたしのためにイスラエルのすべての部族のうちから彼を選ぶことがなされた*+。祭司を務め*,犠牲の煙を立ち上らせる*ために,わたしの祭壇に上り+,わたしの前でエフォドを着けるためであった。それは,わたしがイスラエルの子らの火による捧げ物すべてをあなたの父祖の家に与えるためであった+。29 なぜ,あなた方は,わたしが[わたしの]住まい+[で*]命じた,わたしの犠牲とわたしの捧げ物とをけり+,あなたはわたしの民*イスラエルのすべての捧げ物のうちの最良のもの+で自分たちを*肥やして+,わたしよりも自分の子らを尊んでいるのか。
30 「『それゆえに,イスラエルの神エホバはお告げになる,「わたしは確かに,あなたの家とあなたの父祖の家とは,定めのない時までも+わたしの前を歩むと言った」。しかし今やと,エホバはお告げになる,「それはわたしには考えられないことである。わたしを敬う者たち+をわたしは尊び+,わたしを侮る者たちは取るに足りない者となる+からだ」。31 見よ,わたしがあなたの腕と,あなたの父祖の家の腕とを必ず切り落とす日が来るので,あなたの家には年老いた者がいなくなる+。32 あなたはイスラエルに行なわれるすべての善いことのうちに,[わたしの]住みか[で],実際,敵対者を見ることになり+,あなたの家には年老いた者が絶えていなくなる。33 それにしても,わたしの祭壇の傍らからわたしが断ち滅ぼさない者があなたの者のうちにひとりいて,あなたの*目を衰えさせ,あなたの*魂をやつれ果てさせるが,あなたの家の大多数の者はみな人々の剣によって死ぬ*であろう+。34 そして,これがあなたの二人の息子,ホフニとピネハス+に臨む,あなたのためのしるしである。すなわち,一日のうちに彼ら二人は死ぬ+。35 そして,わたしはひとりの忠実な祭司をわたしのために必ず起こす+。わたしの心とわたしの魂のうちにあることとにしたがって彼は事を行なうであろう。わたしは永続する*家を彼のために必ず建て,彼は常に*わたしの油そそがれた者*+の前を必ず歩む。36 そして,あなたの家に残っている者+はだれでも,金の支払いと丸いパン一個とを[求めて]彼のところに来て身をかがめ,「どうか,わたしを祭司の職の一つに就け,一切れのパンを食べさせてください+」と,必ず言うようになるのである』」。