崇すう拝はいを行おこなうための施し設せつ

エホバを正ただしく崇すう拝はいする人ひとたちは，教おしえを受うけて励はげまし合あうために集あつまるよう命めいじられています。（ヘブ 10:23-25）神かみに選えらばれた民たみだったイスラエル人じんが崇すう拝はいのための場ば所しょとして最さい初しょに使つかったのは，「幕まく屋やすなわち会かい見けんの天てん幕まく」でした。（出しゅつ 39:32，40）後のちに，ダビデの子こソロモンが，神かみをたたえるための家いえつまり神しん殿でんを建たてました。（王おう一いち 9:3）その神しん殿でんが紀き元げん前ぜん607年ねんに滅ほろぼされた後のち，ユダヤ人じんは神かみを崇すう拝はいするために会かい堂どうと呼よばれる建たて物ものに集あつまるようになりました。やがて神しん殿でんは再さい建けんされ，再ふたたび正ただしい崇すう拝はいの中ちゅう心しん地ちとなりました。イエスは会かい堂どうでも神しん殿でんでも教おしえました。（ルカ 4:16。ヨハ 18:20）山やまの上うえで集あつまりを持もったこともあります。（マタ 5:1–7:29）

² イエスの死し後ご，クリスチャンは，聖せい書しょを教おしえ仲なか間まとの交こう友ゆうを楽たのしむために，公こう共きょうの場ば所しょや個こ人じんの家いえで集あつまりました。（使し徒と 19:8，9。ロマ 16:3，5。コロ 4:15。フィレ 2）初しょ期きクリスチャンは，迫はく害がい者しゃたちに見みつからないように，時ときには人ひと目めにつかない場ば所しょに集あつまらなければなりませんでした。神かみに忠ちゅう実じつに仕つかえた昔むかしの人ひとたちは，「エホバに教おしえられ」るために崇すう拝はいの場ば所しょに集あつまることを心こころから願ねがっていたのです。（イザ 54:13）

³ 現げん代だいでも，クリスチャンの集しゅう会かいのために公こう共きょうの場ば所しょや個こ人じんの家いえが用もちいられています。個こ人じんの家いえでは多おおくの場ば合あい，野や外がい奉ほう仕しのための集あつまりが開ひらかれます。そのような集あつまりのために自じ宅たくを提てい供きょうする人ひとは，喜よろこんでそうします。提てい供きょうすることによってクリスチャンとしての喜よろこびが深ふかまった，と感かんじている人ひとも少すくなくありません。

⁴ エホバの証しょう人にんの主おもな集しゅう会かい場ば所しょは王おう国こく会かい館かんです。大たい抵てい，土と地ちを購こう入にゅうし，新あたらしい王おう国こく会かい館かんを建たてるか，既き存ぞんの建たて物ものを改かい装そうします。費ひ用ようを節せつ約やくして建たて物ものを最さい大だい限げんに活かつ用ようするために，1つの王おう国こく会かい館かんを幾いくつかの会かい衆しゅうが使し用ようすることもあります。建たて物ものを賃ちん借がりすることが必ひつ要ような場ば合あいもあるでしょう。王おう国こく会かい館かんの新しん築ちくや大だい規き模ぼな改かい装そうをした時ときには，献けん堂どう式しきを行おこなうのが適てき切せつです。既き存ぞんの王おう国こく会かい館かんの小しょう規き模ぼな改かい装そうの場ば合あいは，献けん堂どう式しきを行おこなう必ひつ要ようはありません。

⁵ 王おう国こく会かい館かんは，人ひと目めを引ひこうと凝こった建たて物ものにするべきではありません。デザインは場ば所しょによって異ことなるとしても，常つねに機き能のう性せいが重じゅう視しされます。（使し徒と 17:24）地じ元もとの状じょう況きょうに合あわせて，クリスチャンの集しゅう会かいを開ひらくのに便べん利りで快かい適てきな場ば所しょであるべきです。

⁶ エホバの証しょう人にんの会かい衆しゅうは全すべて，自じ分ぶんたちが集あつまる王おう国こく会かい館かんの使し用よう，運うん営えい，メンテナンスにかかる費ひ用ようを自みずから賄まかないます。とはいえ，寄き付ふが徴ちょう収しゅうされたり献けん金きんが促うながされたりすることはありません。集しゅう会かいに出しゅっ席せきした人ひとたちが王おう国こく会かい館かんの使し用ように伴ともなう経けい費ひのために寄き付ふできるよう，寄き付ふ箱ばこが置おかれています。皆みなが自じ発はつ的てきに，心こころに決きめた通とおりに寄き付ふするのです。（コリ二に 9:7）

⁷ 会かい衆しゅうの人ひとたちは皆みな，王おう国こく会かい館かんを資し金きん面めんで支ささえることや，清せい潔けつで管かん理りの行いき届とどいた状じょう態たいに保たもつために働はたらくことをうれしく思おもいます。通つう常じょう1人ひとりの長ちょう老ろうか援えん助じょ奉ほう仕し者しゃが，清せい掃そうやメンテナンスの予よ定ていを組くみます。清せい掃そうはたいてい野や外がい奉ほう仕しグループ単たん位いで行おこない，グループ監かん督とくか補ほ佐さが指し揮きします。王おう国こく会かい館かんの中なかも外そとも，エホバとその組そ織しきのものと呼よばれるのにふさわしい状じょう態たいであるべきです。

⁸ 2つ以い上じょうの会かい衆しゅうが1つの会かい館かんで集しゅう会かいを開ひらく場ば合あい，関かん係けいする会かい衆しゅうの長ちょう老ろうたちは，建たて物ものや土と地ちを管かん理りするために王おう国こく会かい館かん運うん営えい委い員いん会かいを設もうけます。それらの会かい衆しゅうの長ちょう老ろう団だんは，運うん営えい委い員いん会かいの調ちょう整せい者しゃとして奉ほう仕しする兄きょう弟だいを1人ひとり選せん任にんします。運うん営えい委い員いん会かいは，全ぜん長ちょう老ろう団だんの指し示じの下もとで働はたらき，会かい館かんの清せい掃そうやメンテナンスを見み守まもって，備び品ひんも十じゅう分ぶんにあるようにします。そのためには，関かん係けいする会かい衆しゅうの緊きん密みつな協きょう力りょくが必ひつ要ようです。

⁹ 複ふく数すうの会かい衆しゅうが1つの王おう国こく会かい館かんを用もちいる場ば合あい，集しゅう会かいを開ひらく曜よう日びや時じ間かんはローテーションにできるかもしれません。長ちょう老ろうたちは，互たがいへの気き遣づかいや兄きょう弟だい愛あいを示しめしつつ，よく考かんがえて予よ定ていを組くみます。（フィリ 2:2-4。ペテ一いち 3:8）1つの会かい衆しゅうが独どく断だん的てきに決きめたりはしません。王おう国こく会かい館かんを用もちいている会かい衆しゅうの1つが巡じゅん回かい監かん督とくの訪ほう問もんを受うける週しゅうには，他たの会かい衆しゅうが自じ分ぶんたちの集しゅう会かいの曜よう日びや時じ間かんを必ひつ要ように応おうじて調ちょう整せいします。

¹⁰ 会かい衆しゅうの奉ほう仕し委い員いん会かいの許きょ可かの下もと，王おう国こく会かい館かんが結けっ婚こん式しきや葬そう式しき（または追つい悼とう式しき）のために使し用ようされることもあります。奉ほう仕し委い員いん会かいの長ちょう老ろうたちは，依い頼らい人にんの要よう望ぼうを慎しん重ちょうに検けん討とうし，支し部ぶから与あたえられている指し針しんに基もとづいて決けっ定ていします。

¹¹ そのような目もく的てきで王おう国こく会かい館かんを使し用ようすることを許きょ可かされた人ひとたちには，真しんのクリスチャンにふさわしく行こう動どうすることが期き待たいされます。王おう国こく会かい館かんで行おこなわれる事こと柄がらにより，会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいの感かん情じょうが害がいされたり，エホバの名なや会かい衆しゅうの良よい評ひょう判ばんが傷きずつけられたりするようなことは，あってはなりません。（フィリ 2:14，15）王おう国こく会かい館かんは，支し部ぶからの指し示じの下もとに，王おう国こく宣せん教きょう学がっ校こうや開かい拓たく奉ほう仕し学がっ校こうなどにも用もちいられます。

¹² 会かい衆しゅうは常つねに自じ分ぶんたちの集しゅう会かい場ば所しょを重おもんじます。服ふく装そうや身みなり，また振ふる舞まいが，エホバの崇すう拝はいにふさわしい，品ひん位いあるものとなるようにします。（伝でん 5:1。テモ一いち 2:9，10）私わたしたちは，こうした点てんに関かんする助じょ言げんを当あてはめることにより，クリスチャンの集しゅう会かいを大だい事じに思おもっていることを示しめします。

¹³ 集しゅう会かい中ちゅう，秩ちつ序じょを保たもつことは大たい切せつです。子こ供どもは親おやと一いっ緒しょに座すわることが勧すすめられています。幼おさない子こ供どもがいる親おやには，子こ供どもを世せ話わしたり注ちゅう意いしたりするために連つれて出でる時ときに他たの人ひとの気きをそらさずに済すむ場ば所しょに席せきを取とってもらえます。

¹⁴ 王おう国こく会かい館かんでの集しゅう会かいの際さい，適てき任にんの兄きょう弟だいたちが案あん内ない係がかりとして奉ほう仕しします。よく気きが付つき，親したしみ深ぶかく，的てき確かくな判はん断だんができる兄きょう弟だいたちです。新あたらしく来きた人ひとを歓かん迎げいしたり，遅おくれて来きた人ひとを席せきに案あん内ないしたり，出しゅっ席せき者しゃ数すうを記き録ろくしたり，会かい館かんの冷れい暖だん房ぼうや換かん気きに注ちゅう意いを払はらったりします。また，必ひつ要ように応おうじて，子こ供どもが集しゅう会かいの前ぜん後ごに走はしり回まわったりステージの上うえで遊あそんだりしないように親おやが監かん督とくすべきことを思おもい起おこさせます。集しゅう会かい中ちゅうに子こ供どもが騒さわがしくするなら，聴ちょう衆しゅうが過か度どに気きをそらされないよう，親おやに子こ供どもを連つれて出でることを優やさしく上じょう手ずに勧すすめるかもしれません。案あん内ない係がかりの働はたらきのおかげで，全すべての人ひとが集しゅう会かいを十じゅう分ぶんに楽たのしむことができます。案あん内ない係がかりは長ちょう老ろうか援えん助じょ奉ほう仕し者しゃが務つとめるのが望のぞましいでしょう。

¹⁵ 1世せい紀きのクリスチャンの中なかには，他たのクリスチャンより裕ゆう福ふくな人ひとたちもいました。それで，使し徒とパウロは，「均きん等とうを図はかる」ことについてこう書かきました。「皆みなさんが現げん在ざい多おおめに持もっている分ぶんが彼かれらの足たりない分ぶんを埋うめ合あわせ，彼かれらが多おおめに持もっている分ぶんが皆みなさんの足たりない分ぶんを埋うめ合あわせると，均きん等とうになります」。（コリ二に 8:14）現げん代だいでも，同おなじように「均きん等とうを図はかる」ことが行おこなわれています。世せ界かい中じゅうの会かい衆しゅうからの寄き付ふが基き金きんとされ，王おう国こく会かい館かんの建けん設せつや改かい装そうに充あてられています。世せ界かい中じゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいの惜おしみない支し援えんは，組そ織しきからも，寄き付ふの恩おん恵けいを受うける会かい衆しゅうからも，深ふかく感かん謝しゃされています。

¹⁶ 支し部ぶは地ち域いきごとの計けい画かくに基もとづき，どの王おう国こく会かい館かんをどの会かい衆しゅうが使つかうかを決きめます。また，支し部ぶの担たん当とう地ち域いき内ないでいつ，どこで王おう国こく会かい館かんの新しん築ちくや改かい装そうを行おこなうかも決けっ定ていします。災さい害がいが起おきた時ときには，被ひ害がいに遭あった王おう国こく会かい館かんや，時ときには兄きょう弟だい姉し妹まいの家いえを修しゅう理りするための取とり決きめを設もうけます。

¹⁷ 支し部ぶからの指し示じの下もと，自じ発はつ奉ほう仕し者しゃたちが，不ふ動どう産さんの取しゅ得とく，王おう国こく会かい館かんの設せっ計けい，建けん築ちく許きょ可か申しん請せい，建けん設せつ，メンテナンスなどを手て伝つだいます。大たい抵ていの国くにで多おおくの王おう国こく会かい館かんが必ひつ要ようとされているため，大おお勢ぜいの自じ発はつ奉ほう仕し者しゃが求もとめられています。バプテスマを受うけた伝でん道どう者しゃで，資し格かくがあり手て助だすけしたいと思おもう人ひとは誰だれでも，申もうし込こみ書しょに必ひつ要よう事じ項こうを記き入にゅうして自じ分ぶんの会かい衆しゅうの奉ほう仕し委い員いん会かいに提てい出しゅつするよう勧すすめられています。バプテスマを受うけていない伝でん道どう者しゃも，自じ分ぶんたちの王おう国こく会かい館かんの建けん設せつや改かい装そうを手て伝つだうことができます。

¹⁸ 初しょ期きクリスチャンは通つう常じょうは少しょう人にん数ずうのグループで集あつまりましたが，「かなり大おお勢ぜいの人ひと」が集あつまることもありました。（使し徒と 11:26）同おなじように，現げん代だいのエホバの民たみも，巡じゅん回かい大たい会かいや地ち区く大たい会かいに大おお勢ぜいで集あつまります。そのために地じ元もとの施し設せつを借かりることもよくありますが，適てきした施し設せつを利り用ようできない場ば合あい，崇すう拝はいの場ば所しょとして大たい会かいホールと呼よばれる建たて物ものを持もつことがあります。

¹⁹ 建たて物ものを購こう入にゅうし，改かい装そうして大たい会かいホールにすることもありますが，大たい抵ていは土と地ちを取しゅ得とくしてホールを新しん築ちくします。大たい会かいホールの大おおきさは，地じ元もとの必ひつ要ように応おうじてさまざまです。そのような建たて物ものを購こう入にゅうするか建けん設せつするかは，支し部ぶが費ひ用ようを慎しん重ちょうに検けん討とうし，会かい場じょうの使し用よう頻ひん度どを見み極きわめた上うえで決けっ定ていします。

²⁰ 支し部ぶは，大たい会かいホールの運うん営えいやメンテナンスを見み守まもる兄きょう弟だいたちを任にん命めいします。各かく巡じゅん回かい区くの兄きょう弟だい姉し妹まいが，ホールの定てい期き清せい掃そう，年ねん2回かいの大おお掃そう除じ，またプリベンティブ･メンテナンス（予よ防ぼう保ほ全ぜん）を行おこないます。そうした仕し事ごとを兄きょう弟だい姉し妹まいが自じ発はつ的てきに行おこなうことは，組そ織しきのためになります。それで，そうした取とり決きめに心こころから応おうじることがどの会かい衆しゅうにも期き待たいされています。（詩し 110:3。マラ 1:10）

²¹ 大たい会かいホールは，聖せい書しょ学がっ校こうや巡じゅん回かい監かん督とくのための特とく別べつな会かい合ごうなどに用もちいられることもあります。王おう国こく会かい館かんと同どう様よう，崇すう拝はいの場ば所しょとして献けん堂どうされているので，大たい会かいホールに集あつまる際さいの振ふる舞まいや服ふく装そうや身みなりは，崇すう拝はいのために王おう国こく会かい館かんに集あつまる時ときと同おなじく，品ひん位いあるものにすべきです。

²² この終おわりの時じ代だいの最さい終しゅう部ぶ分ぶんに，大おお勢ぜいの新あたらしい人ひとたちがどんどん神かみの組そ織しきに入はいってきています。これは，エホバの祝しゅく福ふくの証しょう拠こです。（イザ 60:8，10，11，22）ですから，私わたしたちは，崇すう拝はいの場ば所しょを取しゅ得とくして清せい潔けつで快かい適てきな状じょう態たいに保たもつことに協きょう力りょくしたいと思おもいます。そうすることにより，それらの施し設せつが果はたしている役やく割わりに対たいする感かん謝しゃを表あらわせます。エホバの日ひが近ちかづいている中なか，私わたしたちはそれらの場ば所しょでますます励はげまし合あうことができるのです。