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マタイ 注釈 10章新世界訳聖書 (スタディー版)
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さあ: ギリシャ語,イドゥー。マタ 2:9の注釈を参照。
蛇のように用心深く: ここで,用心深いとは,慎重で,分別があり,明敏という意味。動物学者によれば,たいていの蛇は警戒心が強く,攻撃するより逃げる方を好む。イエスは,弟子たちが伝道をする際に,反対者に対して用心深くあって,生じ得る危険を避けるよう注意を促していた。
しかもハトのように純真な: イエスの訓戒の2つの部分(用心深く,純真な)は補い合っている。(この節の蛇のように用心深くに関する注釈を参照。)「純真な」と訳されるギリシャ語(直訳,「混じり気のない」,つまり「汚れていない」,「純粋な」)はロマ 16:19(「悪いことについては無知で」)とフィリ 2:15(「非難されるところがない潔白な人」)にも出ている。ここマタ 10:16の「純真な」は,誠実な,正直な,欺きのない,動機が純粋な,という意味を含むと思われる。このような性質の象徴として,ハトがヘブライ語の比喩や詩で使われている。(ソロ 2:14; 5:2。マタ 3:16の注釈と比較。)要点は,弟子たちはオオカミの間にいる羊のように迫害に直面する時,蛇とハトの特徴を共に示し,用心深く,明敏で,純粋な心を持ち,非難されるところがなく,純真であることが必要ということ。(ルカ 10:3)
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