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エホバに近づきなさい
近 第17章 169–178ページ
ガチョウの群れが飛んでいる。

第17章

「神かみの知ち恵え……は何なんと深ふかいのでしょう」

1-2. エホバは7日か目めに地ち球きゅうがどうなることを意い図としていましたか。7日か目めの初はじめにエホバの知ち恵えが試ためされることになったのはどうしてですか。

エホバは,創そう造ぞうの6日か目めの最さい後ごに人にん間げんを創そう造ぞうした後あと,自じ分ぶんが「造つくった全すべてのもの」を見みて「非ひ常じょうに良よ[い]」と感かんじました。(創そう世せい記き 1:31)ところが,7日か目めの初はじめに,アダムとエバがサタンに従したがって反はん逆ぎゃくします。地ち球きゅう上じょうでのエホバの最さい高こう傑けっ作さくともいうべき人にん間げんが,罪つみを犯おかし,不ふ完かん全ぜんになり,死しぬことになってしまったのです。何なんと残ざん念ねんなことでしょう。

2 7日か目めは,その前まえの6日か間かんと同おなじく,非ひ常じょうに長ながい期き間かんに及およぶことになっていて,エホバはその日ひを神しん聖せいなものとしました。7日か目めの終おわりまでに,地ち球きゅう全ぜん体たいがパラダイスになり,完かん全ぜんな人にん間げんが世せ界かい中じゅうで幸しあわせに暮くらすようになるはずでした。(創そう世せい記き 1:28; 2:3)しかし,反はん逆ぎゃくという悲ひ惨さんな出で来き事ごとが起おきてしまったので,神かみの意い図と通どおりにはならないように思おもえたかもしれません。そのようなわけで,エホバの知ち恵えがこれ以い上じょうないほど試ためされることになりました。

3-4. (ア)エデンでの反はん逆ぎゃくへの対たい応おうに,エホバの素す晴ばらしい知ち恵えがどのように表あらわれていますか。(イ)エホバの知ち恵えについて学まなぶ時とき,どんなことを心こころに留とめたいと思おもいますか。

3 エホバはすぐに対たい応おうしました。エデンで反はん逆ぎゃくした者ものたちに刑けいを宣せん告こくすると同どう時じに,彼かれらが引ひき起おこした問もん題だいを将しょう来らい全すべて解かい決けつすることを明あきらかにしました。(創そう世せい記き 3:15)何なん千ぜん年ねんも先さきまで見み通とおし,やがて反はん逆ぎゃくによるダメージが永えい遠えんになくなるようにしたのです。エホバの解かい決けつ策さくはシンプルながらも奥おく深ぶかいので,生しょう涯がいにわたって聖せい書しょを読よみ,じっくり学まなんで考かんがえる価か値ちがあります。エホバの意い図と通どおりに,全すべての悪あくと罪つみと死しはなくなり,忠ちゅう実じつな人ひとたちは完かん全ぜんな人にん間げんになります。こうしたことは皆みな,7日か目めが終おわる前まえに起おきるので,反はん逆ぎゃくが起おきたとはいえ,地ち球きゅうや人にん間げんに関かんするエホバの目もく的てきが当とう初しょの予よ定てい通どおり実じつ現げんすることになります。

4 そのようなエホバの知ち恵えについて考かんがえると,畏い敬けいの気き持もちでいっぱいになります。使し徒とパウロは感かん動どうし,「神かみの知ち恵え……は何なんと深ふかいのでしょう」と書かきました。(ローマ 11:33)これから神かみの知ち恵えのいろいろな面めんを取とり上あげますが,私わたしたちはいくら学まなんでも,神かみの膨ぼう大だいな知ち恵えのほんの一いち部ぶしか理り解かいできません。そのことを謙けん遜そんに心こころに留とめましょう。(ヨブ 26:14)ではまず,神かみの知ち恵えがどういうものかを考かんがえましょう。

神かみの知ち恵えはどういうものか

5-6. 知ち識しきと知ち恵えにはどんな関かん連れんがありますか。エホバはどれほどの知ち識しきを持もっていますか。

5 知ち恵えがあることと知ち識しきがあることは,同おなじではありません。コンピューターは大たい量りょうの知ち識しきを蓄たくわえることができますが,だからといってコンピューターに知ち恵えがあるとは言いえません。とはいえ,知ち識しきと知ち恵えには関かん連れんがあります。(格かく言げん 10:14)例たとえば,深しん刻こくな病びょう気きを治ち療りょうするためのアドバイスが必ひつ要ようなとき,医い学がくの知ち識しきがない人ひとに相そう談だんしたりはしないでしょう。ですから,正せい確かくな知ち識しきがあって初はじめて,本ほん当とうに知ち恵えがあることになります。

6 エホバは限かぎりない知ち識しきを持もっています。「永えい遠えんの王おう」として,果はてしない過か去こから存そん在ざいしています。(啓けい示じ 15:3)その計はかり知しれない期き間かん,あらゆる物もの事ごとを見みてきました。聖せい書しょにはこう書かかれています。「神かみの目めを逃のがれられる創そう造ぞう物ぶつは一ひとつもなく,全すべてのものは神かみから見みて裸はだかで,さらけ出だされており,私わたしたちはこの方かたに責せき任にんを問とわれることになります」。(ヘブライ 4:13。格かく言げん 15:3)創そう造ぞう者しゃであるエホバは,自じ分ぶんが造つくったものを完かん全ぜんに理り解かいしていて,人にん間げんの行こう動どう全すべてを最さい初しょから見み守まもってきました。一人ひとり一人ひとりの心こころの中なかも全ぜん部ぶ見みて知しっています。(歴れき代だい第だい一いち 28:9)いろいろなことを自じ由ゆうに決きめられるように人にん間げんを造つくったので,私わたしたちが賢けん明めいな判はん断だんや決けっ定ていをしているのを見みると喜よろこびます。また,「祈いのりを聞きく方かた」として,無む数すうの祈いのりに同どう時じに耳みみを傾かたむけています。(詩し編へん 65:2)そして,完かん全ぜんな記き憶おく力りょくを持もっています。

7-8. エホバが理り解かい力りょくや識しき別べつ力りょくを持もっていることはどうして分わかりますか。エホバの知ち恵えはどういうものですか。

7 エホバは知ち識しきを持もっているだけではありません。幾いくつもの事じ実じつがどう関かん連れんしているかを把は握あくし,常つねに全ぜん体たい像ぞうを見みています。物もの事ごとを評ひょう価かし,何なにが善よくて何なにが悪わるいか,何なにが重じゅう要ようで何なにが重じゅう要ようでないかを判はん断だんします。さらに,人ひとのうわべだけでなく,心こころの奥おく深ふかくまで見みます。(サムエル第だい一いち 16:7)ですからエホバは,知ち識しきに勝まさる理り解かい力りょくや識しき別べつ力りょくも持もっています。しかし,知ち恵えはそれよりもさらに優すぐれています。

8 知ち恵えとは,理り解かい力りょくや識しき別べつ力りょくを働はたらかせつつ知ち識しきを活かつ用ようすることです。聖せい書しょの中なかで「知ち恵え」と訳やくされている原げん語ごの幾いくつかは,直ちょく訳やくすると「適てき切せつな働はたらき」とか「役やく立だつ知ち恵え」という意い味みがあります。ですから,エホバの知ち恵えは単たんなる理り論ろん的てきなものではなく実じつ用よう的てきで,必かならず良よい結けっ果かにつながります。エホバは常つねに,広ひろい知ち識しきと深ふかい理り解かいに基もとづいて最さい善ぜんの決けっ定ていをし,決きめたことを最もっとも良よい方ほう法ほうで実じっ行こうします。それこそが本ほん当とうの知ち恵えです。イエスが語かたった通とおり「知ち恵えは行こう動どうによって明あきらかになります」が,エホバの場ば合あいもまさにそうです。(マタイ 11:19)エホバが行おこなってきたこと全すべてに,素す晴ばらしい知ち恵えが表あらわれています。

神かみの知ち恵えの証しょう拠こ

9-10. (ア)エホバはどのような知ち恵えを持もっていますか。それはどんなものに見みられますか。(イ)細さい胞ぼうにはエホバの知ち恵えがどのように表あらわれていますか。

9 あなたは,職しょく人にんが作つくった美うつくしくて機き能のう的てきな物ものを見みて,すごいと思おもったことがありますか。作さく品ひんには素す晴ばらしい知ち恵えが表あらわれています。(出しゅつエジプト記き 31:1-3)そのように物ものを作つくる知ち恵えはもともとエホバから与あたえられたものであり,エホバ自じ身しんが誰だれよりもそうした知ち恵えを持もっています。ダビデ王おうはエホバについてこう言いいました。「私わたしはあなたを賛さん美びします。私わたしは,驚おどろくほどに素す晴ばらしく造つくられているからです。あなたが行おこなったことの素す晴ばらしさを,私わたしはよく知しっています」。(詩し編へん 139:14)人じん体たいについて知しれば知しるほど,エホバの知ち恵えへの畏い敬けいの気き持もちが深ふかまります。

10 1つの例れいを考かんがえましょう。あなたは最さい初しょ,1個この細さい胞ぼうでした。お母かあさんの卵らん子しがお父とうさんの精せい子しによって受じゅ精せいし,その細さい胞ぼうはすぐに分ぶん裂れつし始はじめました。その後ご成せい長ちょうしたあなたの体からだは,推すい定てい100兆ちょう個この細さい胞ぼうでできています。各かく細さい胞ぼうはとても小ちいさく,平へい均きん的てきなサイズの細さい胞ぼうを1万まん個こ集あつめても針はりの頭あたまほどの大おおきさにしかなりません。しかし,一ひとつ一ひとつの構こう造ぞうは非ひ常じょうに複ふく雑ざつで,人にん間げんが造つくったどんな機き械かいや工こう場じょうよりもはるかに入いり組くんでいます。科か学がく者しゃたちによれば,細さい胞ぼうは壁かべに囲かこまれた都と市しのようで,通つう行こうが制せい御ぎょされた出で入いり口ぐちや,輸ゆ送そうシステム,通つう信しんネットワーク,エネルギー供きょう給きゅう工こう場じょう,生せい産さん工こう場じょう,廃はい棄き物ぶつ処しょ理り・再さい生せい設せつ備び,防ぼう衛えい機き構こうがあります。真まん中なかには中ちゅう央おう政せい府ふのようなものまであります。さらに,細さい胞ぼうはわずか数すう時じ間かんで自みずからのコピーを作つくり出だすことができます。

11-12. (ア)発はつ育いく中ちゅうの胎たい芽がの細さい胞ぼうが分ぶん化かするのはどうしてですか。そのことが詩し編へん 139編へん16節せつでどのように表ひょう現げんされていますか。(イ)脳のうはどのように「素す晴ばらしく造つくられて」いますか。

11 もちろん,全すべての細さい胞ぼうが同おなじなのではありません。胎たい芽がの細さい胞ぼうは分ぶん裂れつしていくにつれて,異ことなる機き能のうを持もついろいろな細さい胞ぼうへと変へん化かします。神しん経けい細さい胞ぼうになるものもあれば,骨ほね,筋きん肉にく,血けつ液えき,目めなどの細さい胞ぼうになるものもあります。そうした分ぶん化かは,細さい胞ぼうの遺い伝でん情じょう報ほうが収おさめられた“図と書しょ館かん”とも言いえるDNAの中なかにプログラムされています。聖せいなる力ちからに導みちびかれたダビデは,そのことについてエホバにこう言いいました。「あなたの目めは胎たい児じの私わたしを見みました。私わたしのあらゆる部ぶ分ぶんがあなたの書しょに書かかれました」。(詩し編へん 139:16)

12 体からだの器き官かんの中なかには,非ひ常じょうに複ふく雑ざつなものもあります。一いち例れいとして,人にん間げんの脳のうについて考かんがえてみましょう。脳のうは,これまでに宇う宙ちゅうで発はっ見けんされた物ものの中なかで最もっとも複ふく雑ざつだと言いう人ひともいます。脳のうには約やく1000億おくの神しん経けい細さい胞ぼうがあり,その数かずは銀ぎん河が系けい内ないの星ほしの数かずに匹ひっ敵てきします。それぞれの神しん経けい細さい胞ぼうは,他たの何なん千ぜんもの神しん経けい細さい胞ぼうとつながっています。科か学がく者しゃたちによれば,人にん間げんの脳のうは世せ界かい中じゅうの全すべての図と書しょ館かんにある情じょう報ほうを収おさめることができ,計はかり知しれないほどの記き憶おく容よう量りょうがあります。「素す晴ばらしく造つくられている」脳のうを長ながい間あいだ研けん究きゅうしてきたものの,脳のうの働はたらきを完かん全ぜんに理り解かいすることはできないだろうと考かんがえている科か学がく者しゃたちもいます。

13-14. (ア)アリや他たの生いき物ものが「本ほん能のう的てきに賢かしこい」と言いえるのはどうしてですか。創そう造ぞう者しゃについてどんなことが分わかりますか。(イ)クモの巣すにはどのようにエホバの知ち恵えが表あらわれていますか。

13 人にん間げんだけでなく,地ち球きゅう上じょうのあらゆる創そう造ぞう物ぶつにエホバの知ち恵えが表あらわれています。詩し編へん 104編ぺん24節せつにはこうあります。「エホバ,あなたの偉い業ぎょうは何なんと多おおいのだろう。あなたは知ち恵えによって全すべてを造つくった。地ち球きゅうはあなたが造つくったもので満みちている」。例たとえばアリは,「本ほん能のう的てきに賢かしこい」生いき物ものです。(格かく言げん 30:24)アリのコロニーは見み事ごとに組そ織しきされています。コロニーでアブラムシを家か畜ちくのように世せ話わして守まもり,滋じ養よう分ぶんを得えているアリもいれば,いわば農のう場じょうを作つくって菌きん類るいを栽さい培ばいするアリもいます。ほかにも,本ほん能のうによって驚おどろくようなことを行おこなえる生せい物ぶつがたくさんいます。ごく普ふ通つうのハエは,人にん間げんの最さい新しんの航こう空くう機きもまねできないような曲きょく芸げい飛ひ行こうを簡かん単たんにやってのけます。渡わたり鳥どりは,星ほしの位い置ちや地ち球きゅうの磁じ場ばの向むきや体たい内ない地ち図ずを頼たよりに進しん路ろを定さだめます。生せい物ぶつ学がく者しゃたちは,そうした生せい物ぶつにプログラムされている素す晴ばらしい習しゅう性せいや能のう力りょくを研けん究きゅうするために長ながい年ねん月げつを費ついやしています。そのことから,プログラマーである神かみの知ち恵えがいかに優すぐれているかがよく分わかります。

14 科か学がく者しゃたちは,創そう造ぞう物ぶつに見みられるエホバの知ち恵えから多おおくのことを学まなんできました。生せい物ぶつの構こう造ぞうや機き能のうなどを模も倣ほうしようとする,バイオミメティックスという技ぎ術じゅつ分ぶん野やもあります。例たとえば,技ぎ術じゅつ者しゃたちはクモの巣すの造つくりに感かん心しんしています。クモの糸いとは細ほそくて弱よわそうに見みえますが,同おなじ太ふとさの鋼こう鉄てつより強つよく,防ぼう弾だんチョッキの繊せん維いより丈じょう夫ぶなものもあります。クモの巣すを漁ぎょ網もうのサイズにまで拡かく大だいしたとすると,その巣すで飛とんでいる旅りょ客かく機きを捕とらえられるほどです。確たしかにエホバはこうしたもの全すべてを「知ち恵えによって」造つくりました。

創造物に表れているエホバの知恵。1. クモの巣。2. 切り取った葉を運んでいるアリの行列。3. 飛んでいるガチョウの群れ。

「本ほん能のう的てきに賢かしこい」生いき物ものをプログラムしたのは誰だれか

地ち球きゅう以い外がいにも見みられる知ち恵え

15-16. (ア)無む数すうの星ほしにはどのようにエホバの知ち恵えが表あらわれていますか。(イ)エホバが膨ぼう大だいな数かずの天てん使したちを指し揮きしていることから,優すぐれた知ち恵えを持もっていることがどうして分わかりますか。

15 エホバの知ち恵えは,地ち球きゅうだけでなく全ぜん宇う宙ちゅうに見みられます。第だい5章しょうで少すこし取とり上あげた星ほしは,宇う宙ちゅう空くう間かんに無む秩ちつ序じょに散ちらばっているわけではありません。エホバの知ち恵えが表あらわれている「天てん体たいを統とう御ぎょする法ほう則そく」のおかげで,星ほしは見み事ごとに組そ織しきされて銀ぎん河がを形けい成せいし,銀ぎん河がが集あつまって銀ぎん河が団だんになり,銀ぎん河が団だんが集あつまって超ちょう銀ぎん河が団だんになっています。(ヨブ 38:33)エホバが無む数すうの天てん体たいを「軍ぐん勢ぜい」と呼よんでいるのもうなずけます。(イザヤ 40:26)さらに,エホバの知ち恵えが一いっ層そうよく表あらわれている軍ぐん勢ぜいがほかにもあります。

16 第だい4章しょうで取とり上あげたように,神かみは幾いく億おくという天てん使しの大たい軍ぐんの最さい高こう司し令れい官かんなので,「大たい軍ぐんを率ひきいるエホバ」という称しょう号ごうで呼よばれています。このことから,エホバに大おおきな力ちからがあることだけでなく,素す晴ばらしい知ち恵えがあることも分わかります。どうしてでしょうか。エホバとイエスはいつも忙いそがしく働はたらいています。(ヨハネ 5:17)ですから,至し高こう者しゃに仕つかえる天てん使したちも常つねに忙いそがしく働はたらいていることでしょう。そして,天てん使しは人にん間げんよりもはるかに賢かしこく,力ちからがあります。(ヘブライ 1:7; 2:7)そのような天てん使したちに,エホバは計はかり知しれないほど長ながい間あいだずっと,やりがいのある仕し事ごとを与あたえてきました。天てん使したちが「神かみの言こと葉ばを実じっ行こうし,……神かみが望のぞむことを行おこなう」ことから喜よろこびを感かんじられるようにしてきたのです。(詩し編へん 103:20,21)そう考かんがえると,管かん理り者しゃであるエホバの知ち恵えがどれほど優すぐれているかが分わかります。

エホバは「ただひとり知ち恵えのある」方かた

17-18. エホバはどういう意い味みで「ただひとり知ち恵えのある」方かたですか。エホバの知ち恵えについて考かんがえると,畏い敬けいの気き持もちでいっぱいになるのはどうしてですか。

17 こうした証しょう拠こからして,エホバが最さい高こうの知ち恵えを持もっていることに疑ぎ問もんの余よ地ちはありません。聖せい書しょによれば,エホバは「ただひとり知ち恵えのある」方かたです。(ローマ 16:27)つまり,エホバだけが完かん全ぜんな知ち恵えを持もっています。本ほん当とうの知ち恵えは全すべて,エホバから与あたえられるものです。(格かく言げん 2:6)それでイエスは,エホバに次ついで賢かしこい方かたであるにもかかわらず,自じ分ぶんの知ち恵えに頼たよるのではなく,父ちちエホバから教おしえられた通とおりに話はなしました。(ヨハネ 12:48-50)

18 誰だれとも比くらべものにならないエホバの知ち恵えについて,使し徒とパウロはこう書かきました。「ああ,神かみの祝しゅく福ふくは何なんと豊ゆたかで,神かみの知ち恵えと知ち識しきは何なんと深ふかいのでしょう。神かみの裁さばきを知しり抜ぬくことも,神かみの道みちを知しり尽つくすことも決けっしてできません」。(ローマ 11:33)「ああ」という感かん嘆たんの言こと葉ばから,パウロの深ふかい畏い敬けいの気き持もちが伝つたわってきます。パウロが選えらんだ「深ふかい」という意い味みのギリシャ語ごは,「底そこ知しれぬ深ふかみ」と訳やくされている言こと葉ばと関かん連れんがあります。それで,神かみの知ち恵えの深ふかさをよくイメージできます。エホバの知ち恵えは,あたかも底そこなしの谷たにのように深ふかくて広こう大だいです。私わたしたちには,その全ぜん体たいを把は握あくすることなど到とう底ていできません。(詩し編へん 92:5)圧あっ倒とうされるようなスケールの大おおきさです。

19-20. (ア)ワシが神かみの知ち恵えの象しょう徴ちょうにふさわしいのはどうしてですか。(イ)エホバが将しょう来らいを見み通とおすことができるという,どんな証しょう拠こがありますか。

19 エホバが「ただひとり知ち恵えのある」方かただと言いえる別べつの理り由ゆうは,エホバだけが将しょう来らいに何なにが起おきるかを知しることができるからです。遠とお目めが利きくワシが,神かみの知ち恵えの象しょう徴ちょうであることを思おもい起おこしてください。イヌワシは体たい重じゅうが5㌔ほどですが,人にん間げんの大人おとなよりも大おおきな目めを持もっています。とても視し力りょくがいいので,空そら高たかく飛とびながら1㌔以い上じょう先さきにいる小ちいさな獲え物ものを見みつけることができます。エホバはワシについて,「目めではるか遠とおくまで見み通とおす」と言いいました。(ヨブ 39:29)エホバも,はるか遠とおい先さきの将しょう来らいまで見み通とおすことができます。

20 その証しょう拠ことして,聖せい書しょには何なん百びゃくもの預よ言げんが書かかれています。戦せん争そうの結けつ末まつ,世せ界かいの強きょう国こくの出しゅつ現げんや滅ほろび,また軍ぐん司し令れい官かんの具ぐ体たい的てきな戦せん術じゅつまでもが,聖せい書しょの中なかで予よ告こくされていました。実じっ際さいに起おきる何なん百びゃく年ねんも前まえに予よ告こくされていたものもあります。(イザヤ 44:25–45:4。ダニエル 8:2-8,20-22)

21-22. (ア)あなたが人じん生せいで行おこなう決けっ定ていをエホバが全すべて予よ知ちしていると考かんがえるべきでないのはどうしてですか。どんな例たとえで説せつ明めいできますか。(イ)エホバの知ち恵えは冷つめたくて思おもいやりのないものではないとどうして分わかりますか。

21 では神かみは,あなたが人じん生せいで行おこなう決けっ定ていを全すべて予よ知ちしているのでしょうか。そうだと主しゅ張ちょうし,人ひとの運うん命めいはあらかじめ決きまっていると信しんじている人ひとたちもいます。しかし,そのような考かんがえ方かたをするなら,エホバの知ち恵えを軽かるく見みていることになります。エホバは将しょう来らいを見み通とおす能のう力りょくをコントロールできない,と言いっていることになるからです。例たとえで考かんがえてみましょう。もしあなたが誰だれよりも美うつくしい声こえで歌うたえるとしても,だからといっていつも歌うたっていなければならないでしょうか。そんなことはありません。同おなじように,エホバは将しょう来らいを予よ知ちすることができますが,いつもそうするわけではありません。もし私わたしたちの行こう動どうを全すべて予よ知ちするなら,私わたしたちが物もの事ごとを自じ由ゆうに決きめられなくなってしまうことになりかねないからです。自じ由ゆう意い志しという貴き重ちょうな贈おくり物ものを与あたえてくれたエホバは,それを私わたしたちから奪うばったりはしません。(申しん命めい記き 30:19,20)

22 さらに,人ひとが悪わるい目めに遭あうこともあらかじめ決きまっているとすれば,エホバの知ち恵えは冷つめたくて思おもいやりのかけらもないものだということになります。でも,それは真しん実じつから懸かけ離はなれています。聖せい書しょによると,エホバは「心こころが賢かしこ[い]」方かたです。(ヨブ 9:4)エホバの心こころは愛あいに満みちています。ですからエホバの知ち恵えは,力ちからや公こう正せいなどと同おなじように,愛あいに基もとづいて表あらわされるものです。(ヨハネ第だい一いち 4:8)

23. エホバの知ち恵えの素す晴ばらしさを考かんがえると,どうしたいと思おもいますか。

23 最さい高こうの知ち恵えを持もつエホバを,私わたしたちは完かん全ぜんに信しん頼らいできます。神かみの知ち恵えは人にん間げんの知ち恵えよりはるかに優すぐれているので,聖せい書しょは私わたしたちにこう勧すすめています。「心こころを尽つくしてエホバに頼たよれ。自じ分ぶんの考かんがえに頼たよってはならない。どんな道みちを行いく時ときにも神かみのことを考かんがえよ。そうすれば神かみが真まっすぐに進すすませてくださる」。(格かく言げん 3:5,6)では,エホバの知ち恵えを深ふかく調しらべて,全ぜん知ち全ぜん能のうの神かみとの絆きずなを強つよめましょう。

じっくり考かんがえたいこと

  • ヨブ 28:11-28 神かみの知ち恵えにはどれほど価か値ちがありますか。そのことをよく考かんがえるとよいのはどうしてですか。

  • 詩し編へん 104:1-25 エホバの知ち恵えは創そう造ぞう物ぶつにどのように表あらわれていますか。そのことを考かんがえるとどんな気き持もちになりますか。

  • 格かく言げん 3:19-26 エホバの知ち恵えについてじっくり考かんがえて,その知ち恵えに沿そって生せい活かつすることは,どのように自じ分ぶんのためになりますか。

  • ダニエル 2:19-28 エホバが「秘ひ密みつを明あきらかにされる神かみ」と呼よばれているのはどうしてですか。聖せい書しょの預よ言げんに表あらわれている神かみの知ち恵えについて考かんがえると,どうしたいと思おもいますか。

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